田舎暮らしと東京生活は両立できる

フリーランスになったと同時に八ヶ岳は原村に土地を購入。その3カ月後にはログハウスを建てられた。行動力こそ、夢の実現への第一歩という事を、ご自身で証明してしまったのである。
平日は東京で今まで通りの生活。週末は八ヶ岳を訪れるという日々が始まった。その別荘ライフも、40歳を超える頃には、八ヶ岳を拠点にする事に。すっかり八ヶ岳が気に入ってしまったお子さんと、自分のお店を持つのが夢だったガーデナーの奥さんは完全移住し、友枝さんは週末だけ八ヶ岳に通う生活を送るようになった。
暮らし始めて気がついたのは、東京&八ヶ岳のデュアルライフを送っている人が結構いるという事実。今までの生活環境はそのままに、田舎暮らしを満喫するのは、特殊な事例でも、前途多難な難事でもないのだった。
要するに、やるかやらないかだけ。青写真を眺めているだけではなく、実行してみる。わずかな勇気があれば、あこがれが夢のまま終わらないという事なのだろう。




美しい森を眼下に眺める豊かな暮らし

とうとう友枝さんご自身も拠点を八ヶ岳へ。ライフスタイルデザイナーとしてのお仕事を確立し、東京へは用があれば出かける程度になった。そして、成長した息子さんたちが東京の家で暮らし、休みを利用して八ヶ岳にやってくるようになったのだという。
はたして、夢の実現には、幾らの予算が必要なのだろうか?案内人は、田舎暮らしプロデューサー・友枝康二郎氏。東京・八ヶ岳間の二拠点生活を10年以上経験し、完全移住してしまった達人が現在取り組んでいるお仕事は、移住希望者のお手伝いである。


二拠点生活は始めた者勝ち

「250坪の土地を100万円で買って、6畳のキャビンを300万円で建てる。素敵な隠れ家の完成です」。
土地の値段に驚くが、それでも東京へ十分に通える距離。そこに小屋を建てて、気が向いた時に訪れる。そんな生活が、ちょっとした高級車を購入するくらいの投資で手に入る!
「もっと気楽なのは、景色の良いところにある駐車場を借りる事。2区画借りて、一つにはトレーラーハウスを。そして、もう1区画に自分のクルマを駐車するんです」。
中古のトレーラーハウスを設置すれば、週末生活に不可欠な環境が完結する。それなら、あまり大かがりにもならず、予算も抑えられそうだ。それで、自然を満喫できる週末が堪能できるとすれば……。
確かに、完全移住となると、色々と悩みは多い。仕事は?家族の生活は??だが、二拠点生活ならば、現在の毎日に週末の田舎暮らしがプラスされるだけ。ずっと気楽にトライすることができてリスクも少ない。あとは決断するだけだと思うのだが、いかがだろうか?
HUNT vol.11






Lifestyle Designer MORISH
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photo&text:Yoshiro Yamada