2018.02.16

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

百花繚乱! 塗装変更された機関車たち

1985年8月に名古屋鉄道管理局で登場した欧風客車“ユーロライナー”は、一足先にデビューした“サロンエクスプレス東京”や“サロンカーなにわ”が専用機を持たなかったのに対して、多数の専用機が指定されたことも特筆される。写真のDD51では592・791・1037号機が専用塗装となり、EF64は35・66号機が、EF65は105・106・112号機が専用機となった。 ’99.9.12 紀勢本線 大内山—梅ヶ谷 P:岡本文彦 (PENTAX 67 smc PENTAX-M*67 400mmF4ED[IF] RDPⅡ)

客車や貨車を従えて鉄路を駆ける機関車は風格に満ち、人気を集めてきた。 その外観において重要なポイントとなるのが塗装であろう。 古くからカラーリングが変遷してきたが、国鉄末期以降は数々のスペシャル塗装機が出現した。 絶好の被写体(=いわば撮影の『ネタ』)となることから、 いつしか俗称で「ネタガマ」とも呼ばれるようになった。 従来からの標準塗装機とはひと味もふた味も違った魅力がある、 そんなカラフルなラインナップをここで改めて整理してみたい。

さまざまなきっかけで 実施された塗装変更

 国鉄における機関車の塗色は標準化され、たとえば「交直流電機」といったひとつのカテゴリーであれば、形式や地域を問わず同じカラーリングで統一されているのが基本であった。それぞれ車輌によく似合うとともに沿線風景ともマッチし、卓越したセンスが感じられたものである。

 しかし、国鉄末期になるとそのような状況にも変化が生じ、いうなれば「脱標準」ともいえる新しいカラーに塗り替えられた機関車が登場した。そしてJRグループ発足後は、その傾向はさらに拡大し、塗装のバリエーションは膨大なものとなった。

 これらの塗装変更機を見ていくにあたり、まずその目的を分類してみよう。

◎ジョイフルトレイン、イベント列車などに合わせた塗装
 国鉄末期からJR移行後にかけ、各地に個性あふれるジョイフルトレインが登場した。客車の場合は12系や14系などから改造され、それぞれが独自性を持ったカラフルな塗装となった。そんなジョイフルトレインの多くに専用機が設定され、客車に合わせたカラーに塗り替えられた。また、イベント列車やトロッコなどの特殊な観光列車の牽引を想定し、塗装を変更した例も多い。

◎一般営業列車の専用塗装
 ジョイフルトレインとは別に、一般営業の定期列車あるいはそれに準じた列車にも、従来と異なる内容の編成が導入され、機関車も専用塗装になった例がある。上野~札幌間を結んだ寝台特急〈北斗星〉の牽引機(田端配置のEF8)が、その代表例に挙げられよう。他にも、現在はクルーズトレインとして走行している〈カシオペア〉や、 大阪~札幌間を結んだ 〈トワイライトエクスプレス〉の牽引機EF81にも、専用塗装機が登場した。

◎リバイバル塗装
 国鉄における往年の塗装が、現存車輌でリバイバルされた例もある。その形式でかつて見られた旧塗装が再現されたもののほか、登場時から新塗装だった機関車を旧塗装にした、いわゆる"なんちゃってリバイバル塗装"も出現した。碓氷峠の終焉間近に出現したぶどう色塗装のEF63や、現役機ではEF64 37が代表例であろう。

◎JR貨物試験塗装
 1987(昭和62)年に国鉄が分割民営化されてから間もない頃、貨物列車の運行を引き継いだJR貨物が、イメージ向上の施策のひとつとして、機関車に新塗装を導入することを試みた。いわば狭義の「ネタガマ」であり、運用を追いかけていたファンも多いのではなかろうか。数々の試験塗装機が出現し、それぞれが個性を競い合った。

◎JR貨物更新塗装
 前述の試験塗装は文字通り試験的なものとして終わり、普及には至っていない。しかし、国鉄から継承された機関車に対し、JR貨物で延命のため更新工事を実施した際、新しいカラーを塗装するようになった。これは形式や更新工事の内容、施工工場、施工時期などによるバリエーションがある。また、一度更新色になったのち、別の更新色に塗り替えられたり、または国鉄標準色に戻されたりと、1輌でカラーの変遷が続いた例も見られる。

◎標準塗装の変更
 ここまでに紹介したのは、大きく「特殊塗装」 と分類することができるが、それとは別に、通常仕様の機関車がひとつの鉄道会社で揃って新塗装になった例もある。これは、その鉄道会社における当該形式の標準塗装を改めたもの、と見ることができる。JR九州のDE10がその例として挙げられよう。

〈あけぼの〉を牽引する北斗星色時代のEF81 81。元お召機は手スリや解放テコ、連結器などが銀色となっており、他の北斗星色機とは一線を画していた。 ’02.7.20 東北本線 尾久—上野 P:眼目佳秀(Nikon F6 Ai AF Nikkor ED 300mm F4S(IF) RVP F)

EF65PF貨物機の試験塗装車として1065号機とともに1059号機も試験塗装となった。同機は2009年3月27日に新鶴見機関区から大宮車両所に回送され、運用から退いた。 ’87.7.24 大宮車両所 P:RM

EF63 18+EF63 19の後押しで3011M〈あさま11号〉が最急勾配66.7‰に挑む。EF63としては登場時の塗色はぶどう色2号であったが、晩年に塗り替えられた18・19・24・25号機は当初より青色で落成しており、初めてぶどう色となった。 ’97.5.17 信越本線 横川—軽井沢 P:辻 晴穂(Canon EOS-1NHs EF500mmF4.5L RVP)

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