2018.02.12

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

体感しながら楽しむ、イタリアはトリノの自動車博物館

クルマと時代を立体的に体感出来る博物館

世界の博物館の中で、特に自動車に特化した博物館として知られ るトリノ国立自動車博物館。1932 年のオープン後、戦後経済成長期の1960 年にポー川沿いへ移り、 現在の基礎となるカルロ・ビスカ レッティ自動車博物となった。後に、建物の老朽化や館内の自動車のメンテナンスのため 2007年より一時休館。2011年、イタリア統 一150周年の年に完全リニューアルオープンを遂げた。外装は建築家チーノ・ズッキ氏が担当。建築を壊さないレベルのリニューアルだったが、今までと全く異なる近代的な博物館に生まれ変わった。内装はトリノ映画博物館を手がけたスイス人建築家、フランソワ・コンフ ィーノ氏。館内に一歩足を入れると映画のワンシーンに紛れ込んだような錯覚に陥る。クルマと各時代を立体的に体感出来るユニークな博物館だ。

当時のコンセプトを彷彿とさせる

「1954 FIAT TURBINA 1954」フィアットが1954年に発表した、300馬力を発生するガスタービン動力のコンセプトカー。空気抵抗係数0.14を誇るボディとチューブラーフレームで車重約1トン。バックには当時の設計図、下にもシャーシーの平面図が展示されている。この赤と白のコンビネーションカラーは皆の目を引き人気がある。

博物館は3フロアに分かれており、 約80 ブランド、計約 200 台の自動車が 30 セクションに渡って展示されている。3階は、車と1900年代、 2階は人と車、そして1階が車とデザインというテーマだ。蒸気自動車の歴史から始まり 1 9 0 0 年初頭の馬車から自動車へと移り変わる様子が時代背景とともに展示されており、上層階級のみが所有した自動車、戦争時代に活躍した自動車、戦後、夢の象徴だった自動車、スピードに挑戦した自動車、車のアート作品、未来に向かう自動車など時代と自動車の変遷を知ることができる。エンジンや部品関連のブースでは自動車の機械的な成り立ちも見られる。

「1955 CITROEN DS 19」1955年のパリモーターショーで公開。あのトラクシオン・アバンの実質後継車で、油圧をブレーキだけではなくサスペンション、パワーステアリング、トランスミッション、クラッチ操作に利用した画期的な機構を持っていた。スタイリングは2CVもデザインしたイタリアのフラミニア・ベルトーニ。

楽しいライフスタイル別展示

フロア一面がトリノの地図になったコーナーでは、トリノ生まれのカロッツェリア、自動車会社、その他自動車関連の会社が全て記されている。そこに立つとトリノの自動車産業がいかに活性化していったのかが分かる。圧巻なのは、歴代の真っ赤なレーシングカーが並ぶコーナーだ。嗜好を凝らした映像と共にエンジン音が流れると、自然とこちらの胸も躍る。最後は、各車のデザインに貢献したデザイナーたちのコーナーへ。インタビュー風景の映像からデザイナーの人となりが伝わってくるのも興味深い。この博物館をを訪れれば、きっと今までの自動車に対する世界観はガラリと変わるはずだ。

「1948 CISITALIA 202」ピエロ・ドゥジオが1946年に興したカーメーカー、チシタリアCompagniaIndustrialeSportivaItaliaの生産車。ピニンファリーナのスタイリングは、それ以前のフェンダーとボディが明確に分かれたデザインから、それが融合したデザインとなった初めてのクルマといわれている。1951年ニューヨーク近代美術館が「デザイン的に優れた車」として選出した8台のクルマの1台に選ばれている。

14名のデザイナーに統一の質問を投げている。各デザイナーの回答の違いも面白い。「自分でプロジェクトしたい車は?」の問いに約半数がシトロエンDSと回答。

ダンデ・ジャコーザ設計のFIAT600とFIAT500Fの2台はイタリアモータリーゼーションに爆発的な変化をもたらした。5〜60年代、このクルマが初の愛車というイタリア人は多い。

トリノ国立自動車博物館 『アヴォカート・ジョヴァンニ・アニェッリ』

Address:Corso Unità d’Italia 40 – 10126 Torino Italia Tel:011 677666/7/8 www.museoauto.it 開館時間:月10:00~14:00、火 14:00~19:00、 水木日10:00~19:00、金土10:00~21:00 入館料:12ユーロ

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