2018.01.22

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

極秘博物館で楽しむ、ベスパという名のイタリア文化遺産

世界に名だたるイタリアンブランド“PIAGIO”が生み出したスクーターの始祖と言えばベスパ。 バイクに疎い人でもその名を耳にしたことはあると思う。ローマの休日でのヘップバーンや、探偵物語の松田優作など様々なアイコンとしても活躍してきた。 現行モデルの完成度の高さもさることながら、世界中にヴィンテージマニアが多数存在するわけは、ベスパ特有の奥深さが肝となってくる。

コレクト感の高さが光る

フランスのパラシュート部隊が。無振動砲を装着させ投下させていたACMAのTAP。ACMAがベスパをライセンス製造したものでフランス製。

今回訪問したのは、本場イタリアのベスパコレクターが手がけたムゼオ。といっても一般的に開放しておらず、ベスパ仲間や親しい人間にしか埒を開けないような特別な空間だ。

中に入って驚くのは、そのコレクト感の高さだ。初期モデルのベスパ98だけでも程度の良いものが目の前に5台も並んでいる。好き物にはたまらない光景だ。

ブリキおもちゃ収集は、その道の専門家がいるものだが、ベスパに共通するものは何でも集めてしまうのがベスパマニア。奥は樹脂製か。

程度の良いヴィンテージかつ高いコレクト感

ベスパのフレンチスゴロクにはじまり各モデルのマニュアル、そして手前にはドイツのベスパマニア、ロビンが書いた本まで揃えられている。

ACMA製造のベスパ400。2シーター、屋根開き、前開きドアなど、ウズウズさせる装備満載のマイクロカー。伊仏合作らしい作りとなっている。

ベスパの歴史のすべてが凝縮されている

1968年式の50をベースとしたレプソルレーサー。スーパースプリント風に仕立て上げられておりヴィンテージ感溢れる佇まいをしている。

ベスパクラブのラリーイベントフライヤーも相当数が揃えられている。エッソが冠となっているなんて、と日本のベスパマニアなら羨ましがる。

60~90年代の様々なスピードメーターも集められた。風防や文字盤などが劣化破損する場合が多いのだが、どれもコンディションがよい。

ベスパの3輪車として長年親しまれてきたApe(アペ)も展示されている。左はレース仕様、右は牛乳配達仕様か。アペにもモデルが多数ある。

一般的な頭では考えられない空間がそこにはある

歴代のベスパが年代順に並べられている。ベスパを知らないと、どれも同じに見えてしまうがフェンダーやロゴで年式なども分かってくる。コレクションレベルは相当高い。

80~90年代にかけての、わりと新しいベスパ。奥にはピアジオのモペット、チャオや、3輪にして前カゴを装着したチャオポーターなどの珍しいモデルも並んでいる。

ベスパだから得られた市民権

ベスパの魅力はなんと言っても丸みを帯びたスタイルとポップなカラーリングだ。

可愛い女の子から、軍人や老人がのっても様になるほど幅広い層に似合う。それはイタリアのベスパをベースに、イギリスやフランス、インドなどなど様々な国でライセンス生産され、それぞれの魅力が込められたからだろう。

だから一言では語りきれない歴史が詰まっているのだ。

50~60年代のアペ。40周年アニバーサリーイベント時のロゴマークが装着されている。

アペを使ったマイクロタクシー。色とカタチがヴィンテージ心をくすぐる。とても実用的な車だった。

51年から英国ダグラス社でライセンス生産されていたベスパのロッドチェンジモデル。ベスパは様々な国で作られた。

このムゼオには歴代モデルがぎっしりと並べられているほか、3輪車のApe(アペ)も多く展示されているのだが、これはスクーターモデルと同様、イタリアの日常生活に密着し、とても愛されていたモデルだ。

イタリア人ならこれらのベスパを見て子どもの頃の生活を懐かしみ思い出すことだろう。

ベスパはイタリア人の心なのだ。

ロッドチェンジモデルのアペ。跳び箱のような荷台にしびれる。しっかりと年月を費やすことでしか出ないアジだ。

こちらは50年代のアペ。東南アジアなどでは今でもこんなカタチをした乗り物が走っているがその先駆けと言える。

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