2018.04.02

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

シルビアにしてシルビアに非ず、240RSを創造する

◆Builder:飯塚健一 ◆Base:フジミ1/24

シルビアの端正なフォルムが ワイルドなルックスへ変貌をとげる

 古くは1950年代前半からはじまった日産(ダットサン)の世界ラリー参戦。当初はマシーンのパフォーマンスや耐久性の低さに苦戦を強いられるも、次第に競争力をつけた日産は1970年ダットサン510(ブルーバード)で、参戦8年目にして念願のサファリラリー総合優勝を果たす。以後ベースをバイオレット(PA10)に改め1979~1982年のサファリラリーを4連覇するなど、その勢いはとどまることを知らなかった。

 そして、最強の名をほしいままにしたバイオレットの後継モデルとして選ばれたのが、S110シルビアをベースにグループB規定に則ったモディファイを施した240RSである。角型のオーバーフェンダーやコンペティティブな顔つきのエクステリアが目を惹くが、その最大の武器はエンジンで、FJ24という4気筒の2.4リッターDOHCが搭載された。エンジン名だけ見れば、国内仕様のシルビアRSやスカイラインRSに搭載されたFJ20の排気量アップ仕様と思えるが、エンジンブロックやヘッド、ピストンなどは専用設計となっている。燃料供給は50パイのソレックスキャブレター2基を介して行われ、標準仕様で240ps/7,200rpmの最大出力と、24.0kgm/6,000rpmの最大トルクを発生した。

 240RSはグループB認定を受けるべく200台前後が生産されたのみで、その多くが海外にデリバリーされたため、もはや“幻の日産車”的な存在となっている。残念ながら、パフォーマンスこそ高かったものの、1983年のニュージーランドラリーで2位となったのが最高で、悲しいかな無冠のマシーンとなった。本作品は、その240RSをフジミのS110ベースで仕立て上げた力作である。

エンジン本体はヘッドカバーのみ、アオシマのFJ20の複製品を使うが、ブロックはプラ板でスクラッチしている。キャブレターはタ ミヤのロータス7からウェーバーを流用(実車はソレックスだが雰囲気を重視)。ファンネルはタミヤのハコスカ・ストリートカスタム から。エキマニはブロンズ色に着色済みの2mm径のアルミ線にて再現。ベルトやプーリー類はタミヤのRX-7(FC3S)からの流用 加工。燃料ホースはウェーブのAスプリングに金属線を通し、ジョイント部分はアルミテープで造形して、クリアブルーやクリアレッ ドで着色。タワーバーは太さの異なる金属パイプを組み合わせ、ターンバックル方式を再現。FIAMMのエアホーンは、伸ばしラン ナーの両端(細くなり始めたところ)を切り取り自作。

フロントバンパーはキットの前部を切り落とし再造形。バンパーコーナーに凹状に入る水平方向のモールドは彫って再 現するのではなく、凸部分を後から貼りこむ方法で美しいラインを実現。ヘッドライトはフジミの117クーペ最終型用を 流用。フロントグリル越しに見えるコアサポートのセンターバーは作者がこだわった部分。オーバーフェンダーは、プラ 板で新造。リベット穴のモールドは2種類のドリル刃を使い分けて再現。オーバーフェンダー下に見える元のフェンダー を切りぬいたラインも実車を可能な限り再現。リアバンパーはサイドまでまわりこむ形状だったものを、不要部分を削り 落とし、その下にあるべきプレスラインも再現。ボンネットのエアインテーク類もすべて彫り直して、フィンなどはプラ板で作り直したもの。

敢えて、スポンサーカラーにペイントされる前の白一色の状態に作者がこだわったのは、その修正 工作の成果を見てもらうためだという。モールがつかない部分のプレスラインの表現など、コンペ ティションマシーンらしい飾りっ気のない部分の表現が実に緻密な作品だ。

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