2018.04.13

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

投資家の視線も熱い? シボレー シェビー II ノバ

ド・ノーマルなアメリカ車の魅力を再確認し、思いきりカッコよがろうという名物コーナー。『ACG・アメリカン・カー・グラフィティ』。今月は、ダークホースと名高い2世代目のノバに注目。

 色々な意味でイヤらしい話が大好きな私だが、今日はあっちの方ではなくて、お金のことをひとつ。

 今や世界的な広がりをみせるビンテージカーブームだが、クルマを購入するユーザーは2種類に分類されると言われている。本当に好きか、投機目的かだ。そして近年、爆発的にビンテージカーの価格が高騰している背景には、この投機が大きく影響している。日本の銀行を例に取ると、今普通預金で1000万円を預けたとしても、1年後の金利はわずか100円である。大金を元手に、何と駄菓子しか買えないのだ。もちろん欧米諸国の銀行はこれほどの低金利ではないものの、投資家が満足できる利率にはほど遠い。一方人気のビンテージカーは違う。1年後には1万ドル、2万ドル、中にはそれ以上に値上がるケースもあるため、銀行はおろかヘタな株や信託などに投資するよりも利回りがいいのである。そこで、クルマには全く興味のない世界の投資家がこぞってビンテージカーを買い漁り価格は上昇、本当に欲しい者の手には届かないところへ行ってしまったのが現状だ。

 ところが今年に入り、アメリカを中心に『ピークが過ぎた』と言われ始めたのをご存じだろうか。わずかではあるが、古いクルマの相場が下がり始めているのだ。その要因は、みなさんも近頃よく耳にするだろう、アメリカの株式相場の高騰である。

 ビンテージカーの相場は、ストックマーケットに反比例するのが習わしだ。株価が悪いと一般投資家は株以外に投資の目を向け、それがビンテージカーに繋がる。ところが今は『何週連続で続伸』とか、『市場最高値を更新』などとニューヨークの株式市場が大ブレーク。すると連中はそちらでビジネスを始めるため、旧車が売りに出されて需要と供給のアンバランスがひと段落するという図式だ。お陰でモパー系やメジャーなマッスルカーなども1、2万ドル単位で値を下げている。

 そんな中、全く値崩れを起こさず、むしろ値上がることもある“クラシックカー界のダークホース”と言われているが、1966年から67年の2年のみ生産された2nd. ジェネレーションのシボレー・シェビーⅡノバである。特に現車のようなSS( スーパー・スポーツ) は3 2 7cuin のL79 を搭載する希少車で、66年に3547台しか市販されなかったモデル。それをフレームオフしてフルレストアしたともなれば、オークションでは10万ドル(1千万円オーバー)の値が付くほどなのだ。マッスル世代のシボレー・カマロやダッジ・チャージャー、チャレンジャーと肩を並べる人気モノなのである。

 注目を集める要因は軽量コンパクトなボディに350馬力の高出力エンジンを搭載した、走りの潜在能力にあるようだ。見た目こそ大人しいファミリーカーだが、イジればドラッグレースやサーキットで高いポテンシャルを発揮してきた実績があるため、ユーザーの夢をかき立てるのだろう。投資目的ではなく、本当の人気が価格を支える数少ないビンテージカーのひとつだ。

シェビーⅡノバの2世代目は、1966—'67 年の2年間のみの生産だった。ボディ形状は2ドア・セダン、2ドア・ハードトップ、4ドア・セダン、4ドア・ワゴンの4タイプ。ホットバージョンのSS(Super Sport)は2 ドア・ハードトップのみの設定だった。マッスル世代のカマロやマスタングほどリプロパーツが豊富ではなく、ご覧の純正SS ホイールキャップは見つけるのが困難。これほど美しいフルレストア車はオークションで軽く1000 万円の値が付く。

通常はインテリアに黒が多いため、内外装同色の個体は希少価値が高まる。SS に与えられたエンジンは327cuinの排気量から350 馬力を発揮するシボレー製L79 エンジン。11:1 のハイコンプレッションモデルで、アルミインテークやビッグバルブを備え、純正でクロームのエアクリーナーカバーが与えられていた。軽量コンパクトなボディにハイパワーエンジンを搭載して426HEMI などをカモったことから、シェビーⅡノバSS は“ジャイアントキラー”の異名を持つ。

Text&Photo/Takenao HAYASHI(So-Kal International)

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