2018.01.05

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

イタリアのコーヒーミュージアム MU MAC を訪ねて

住所: Via Pablo Neruda 2 20082 Binasco(Mi) Italy   電話:0039-02-90049362  開館時間:火・水・木・金 10:00〜13:00/14:30〜17:00 要予約 日(第2週、4週)14:00〜17:30 月・土 休館(祭日、7月、8月は休館)

ミラノからクルマで小一時間走った郊外の小さな街、Bibasco。 ここに真っ赤でモダンな建物の中に、古いコーヒーマシンを詰め込んだ、 見ごたえ満点なコーヒーミュージアムが存在する。 http//www.mumac.it

ヴィンテージなコーヒーミュージアム

イタリアのコーヒーと言えばエスプレッソである。イタリア人は1日に最低でも2杯のエスプレッソを飲むという。朝起きたらエスプレッソ、BARに入ってエスプレッソ、食事の後にエスプレッソ、と好きな人なら1日5杯くらいは飲むんじゃなかろうか?

家で飲むのはもちろん、行きつけのBARに立ち寄って周りの人と話しながら「軽く一杯」を好む人も多い。それくらいイタリア人の生活と切っても切り離せないのがエスプレッソである。イタリアでは、各都市の物価を比較する時に、「BARのエスプレッソの値段は?」と聞かれることがよくあるが、エスプレッソの値段はその街の生活水準の目印になっているのである。

そんなイタリア人のエスプレッソ生活を支えている会社をいくつか紹介させていただこう。まずは1912年。ミラノで生まれた「La CIMBALI (ラ・チンバリ)」。

同社は業務用のエスプレッソマシーンを製造している会社なので、一般人には知られていないものの、「La CIMBALI」というロゴマークはどこかで見たことがあると記憶している人が多い。BARに立ち寄った時に何となくコーヒーマシーンに目をやると、CIMBALIと記されているものをよく見かける。

ずらりと並んだエスプレッソマシーンは圧巻で、壁面には当時の写真が並ぶ。手前は30年代に発表されたCIMBALI社の製品で「Rapida」というモデル。 OFFICINA GIUSEPPE CIMBALI は1912年に銅製品の工房としてミラノに誕生した。

Faema 「Urania」 (Milano,1956) 他に類を見ない宇宙的なデザイン が特徴。前のパネルはプラスチック製で様々な色と装飾が施されている。プラスチックを使用すること によって軽く、使いやすい。他の Faemaの作品と同じように、宇宙にちなんだタイトル名を使用している。

La Cimbali 「Serie Gioiello」 (Milano,1956) 2つ抽出口を持ち、1つは水と蒸気を出す15リットルモデル。 1950年ミラノの見本市で発表され、La Cimbaliがパテントを持つVICTORYという方式が採用されている。ガスまたは電気で加熱するスタイル。

コーヒー文化の発信場所

「La CIMBALI」は1912年に創業者であるGIUSEPPE CIMBALI氏がミラノで銅製品販売・修理をする小さな店から始まった。その後1930年にクライアントだったコーヒーマシーンの会社を借金代わりに譲り受け、その後1945年に「La CIMBALI社」に変更。1995年には競合社のFAEMA社を買収し現在、全世界の伝統的コーヒーマシーン界のシェアの25%がCIMBALIグループとなった。年に4万6千台のコーヒーマシーンを製造し、全世界100ヶ国に輸出。社員は全世界で700人という大企業に成長している。

そして2012年10月、「La CIMBALI」社100周年を記念して建てられたミュージアムが、このMUMAC( Museodell a Macchina per Caffé)である。敷地面積1,700平米の中に、コーヒーマシーンが時代を追って展示してある。1884年から始まり、1900年初頭のコーヒーマシーンは優雅で気品がある。各マシーンのバックにはその年代の写真、ストーリーが分かりやすく書かれているうえ、イタリアにおけるコーヒーマシーンの歴史が一目見て分かるようになっており、イタリアのBARの歴史も想像できるのだ。

また、このミュージアムになくてはならないのがCOLLEZIONI MALTONI。代表のマルトーニ氏は業務用コーヒーマシーンの世界的コレクター。ミュージアムに保管されているマシーンの250台のうち200台がMALTONI COLLECTIONのものだ。ミュージアムにはその中から常に100台が展示され、展示内容によってマシーンを換えたり、外の展示に貸し出ししたりと、コーヒー文化伝達のために力を注いでいる。コーヒーに関するものは全て収集し、ミュージアムに飾られている紙の資料も全てMALTONI COLLECTIONのものだ。

ミュージアムの中には、図書館やアカデミーがあり、コーヒーに関するコンファレンス、コーヒーの入れ方などコーヒー文化の普及に努めている。豊かなヴィンテージ・コーヒーマシーンのデザインはもちろん、コーヒー好きな皆様にはオススメのミュージアムとなっている。

La Cimbali 「Brillante」 (Milano,1952) 外観に金属を使用し、特別な研磨方法を用いたボディと真鍮を組み合わせた贅沢なマシーン。横置きのボイラーを採用し、内部はガスまたは電気で加熱。 2つの抽出口を持つ15リットルモデル。

Faema 「Saturno」 (Milano,1948) 現存するのは、おそらく世界でこのモデル1台。2つのボイラーと3つの抽出口を持つ、大きな25リットルモデル。たくさんのエスプレッソを作るモデルで、 駅の構内や町のバール用として活躍。ボディはブロンズと真鍮でとても重い。

Rancilio 「Preziosa」 (Parabiago, 1953)デザインとディテールにこだわった装飾が美しい一台。両サイドが突き出ている部分はバックライト付きのプレキシガラスになっており、中央にRANCILIO 社の刻印が入る。2つの抽出口を持つ13リットルモデル。

La San Marco 「42 Mod. 3」 (Udine, 1942)横置きに設計したマシーンの初期のモデル。蒸気圧を使用するタイプで両側面でコーヒーカップを温める。この方式はこのタイプのマシーンでは唯一。La San Marco 社製で1950年まで製造された。

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