2018.04.26

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

アーティストが集まる メローでピースフルな場所「MAR-VISTA GARDEN...

独自のビーチカルチャーが根付いている湘南・茅ヶ崎。ビーチタウンとして賑わう海側の一角に、これまでのイメージとは異なるアートなスポットが誕生し、新たなカルチャーを生み出していた。アーティストたちが紡ぐそれぞれの未来、そこには笑顔を広げる活動があった。

アートを通して想いをカタチにできる場所

カリフォルニアの納屋をイメージしたヴィンテージのハンガードアを入り口に設置。黒とオレンジのコントラストが目を引く看板が緩やかな空気感を引き締めている。

茅ヶ崎市東海岸。海まで歩いて5分の場所に、自由なマインドを有した空間『MAR-VISTA GARDEN(マーヴィスタ・ガーデン)』はある。伝説のスケボーブランド「DogTown」の設立メンバーとして知られるシラセイズミさんが2012年に立ち上げたその空間は、ウエストコーストを中心にセレクトされたアメリカン・ヴィンテージ家具の販売と共に、カリフォルニアのカルチャーを発信する場として開かれた稀有な店だ。

古き良きアメリカ西海岸の雰囲気を彷彿とさせるその建物は、カリフォルニアに点在するウェアハウス(倉庫)をイメージして築20年の集合住宅をリノベーション。開放的な空間を実現した店内には、アメリカ古材やヴィンテージウッドを使った壁や階段、存在感あるアンティークのハンガードアを設えることで、カリフォルニアのエッセンスを纏った唯一無二のヴィンテージ空間を完成させた。

70年代にカリフォルニアのベニスへ移住したシラセさんが、長きにわたりベニスビーチをサヴァイブして培った唯一無二の価値観を体現した『MAR-VISTA GARDEN』。アートをインテリアの一部のように日常生活に取り入れることを提案してきた同ショップの取り組みは、さまざまなアーティストの活動により新たなカルチャーを生み出している。

茅ヶ崎に縁のあるアーティストたちが中心となって開催されるアートイベントもその一つ。東北支援を主としたマーケットや地元アーティストを支援するための作品展示、最近では「子どもの未来応援基金」への寄付を目的とした初のチャリティーオークションも開催。アートをテーマにしたさまざまなイベントを開催することで、アートを媒介にした新しいコミュニティが生まれ、そこからまた新しい価値が創造されるという好循環が生まれているのだ。

ビーチタウンならではの自由な気風と相まって、メローでピースフルな空間を実現した『MAR-VISTA GARDEN』。今回は同ショップに縁のあるアーティスト4名にインタビュー。彼らの自由なマインドと多様な活動から、豊かなワークスタイルのヒントを見出してほしい。

築20年の集合住宅の3部屋を打ち抜いて一つの大空間を作り出した店内1階。

先日行われたチャリティーオークションに参加していたアーティストによる作品。

特に声がけした訳でもないのに集まってきたアーティストたち。こんな風に自然体で集まれる場だからこそ生まれるカルチャーがあるのだ。

理想を目指して“ KeepPaddling (漕ぎ続けよ)” / tomio

絵を通じて色んな人や価値観に出会えることが何より楽しくて幸せと話すtomioさん。サーファーが波によって板を変えるように、ミュージシャンがLIVEやレコーディングでアレンジを変えるように、思うまま感じるままに、今日もどこかで喜んでくれる人のために描き続ける。

―現在のワークスタイルになったきっかけは?
サーフィンを通じて出会った人や環境のおかげで今がある。中でも四国のLekiというサーファーは僕に色んなものを与えてくれて、彼のおかげで今がある。同じ絵描きよりもミュージシャンから色々と刺激を受けることが多いかも。

―アーティストという働き方。
やりたいことをするためにはやりたくないことや苦手なことも時にはやらなくちゃいけないんだけれど、それはどの職種でも同じなんじゃないかな。ただ、扱うモノが“ 自分自身”だということで理解されないこともあるけれど。特に僕の場合は「Surf Artist」って肩書きで活動しているので海に入るのも立派な仕事の一環なんだけど、理解されないと遊んでるだけにしか見えないですよね(笑)

―表現者としてのこだわり、大切にしていることはある?
描きたいモノを描きたいように描く。でも共通意識として、観る人に“ 気持ちよさやハッピーな空気” を感じてもらえる作品づくりを意識しています。

―tomioさんにとって仕事とは?
自分の中にあるものを絵にして誰かが喜んでくれて、それがお金になる。それでまた僕は絵が描けるし、それでまた心が満たされて、また誰かが喜んでもらえたら、みたいなサイクルを続けることかな。

夢は世界中をサーフトリップしながら壁画を描きたい / yuyu

毎年、海開きのシーズンになると、茅ヶ崎の海の家に突如現れるトロピカルでダイナミックな壁画。灼熱の太陽の下、最高の幸福感に満たされて描くyuyuさんの世界は、常に自分と向き合って正直に感じたことを描き続けたいという、彼女のピュアな想いが投影されている。

―現在のワークスタイルになったきっかけは?
パートナーに「本気で絵をやってみたら?」とあと押しされて絵本を出したことがきっかけです。オランダの画家フィンセント・ファン・ゴッホの「古靴」という絵を水彩画で模写したのが絵描きの原点で、憧れのアーティストはポール・ゴーギャンです。

―アーティストという働き方。
都内と湘南エリアで、個展を定期的に行いながらオーダー制作も行っています。イベントに出店してライブペイントをしながらプロモーションをしたり、オリジナルグッズの販売もしたりしています。

―表現者としてのこだわり、大切にしていることはある?
自然でいること。トリップすること。必ず体感すること。サーフィンをすること。自分がどんな人間かを常に知り、見て触れて感じた通りに大きく描く。

―作品の手法とテーマを教えて。
油絵具で大地や海や人を指や手でグリグリと力強く描きます。今回のサーフボードは"free flow×yuyu"のコラボ作品3本目でトムカレンモデル。アクリル絵の具で描いてます。

―yuyuさんにとって仕事とは?
大好きなことを続けるためにすること。

表現できる空間を色んな場所に広げたい / Ryu Ambe

Ryuさんが描くのは、コミカルなタッチとどこか懐かしさを纏ったユーモアたっぷりのキャラクター。街の壁やショップのウィンドウをキャンバスに描かれるユニークなキャラクターは、日々に忙殺されて忘れがちな“日常の中にある幸せ”に気づかせてくれる、そんな存在だ。

―現在のワークスタイルになったきっかけは?
『トムとジェリー』の作者ハンナ・バーベラのキャラクターが好きでキャリアをスタートしたけど、正式なデビューは2015年の絵本『あからんくん』かな。

―アーティストという働き方。
好きなことをして生きることができる。時空間に縛られることが少ない反面、毎月決まった収入があるわけでもないので、経済的な自立が大変!

―表現者としてのこだわり、大切にしていることはある?
僕の作品はPOP ARTというジャンルなんだけど、POP ARTは芸術と大衆との間にあるものだと思ってる。でも僕は限りなくPOPに近い表現を意識して描いてます。それで見る人に和んでもらえたらって。

―作品の手法やテーマを教えて。
アナログな表現にこだわっているので、基本的にパソコンは使わない。テーマというか、ライフワークとして“TRIP DIARY ZINE”という冊子を作ってます。気になる街に生活するように住み、その街の空気を一冊のZINEにして発表しています。それと、自分の好きな街を自分の解釈で勝手にMAPにするという作品もシリーズ化して描いてます。

―Ryuさんにとって仕事とは?
人や社会と繋がるものかな。

凹凸のある作風でアートをより身近な存在に / Yutaro Sato

アートを部屋に飾ることで空間に潤いが生まれる。そんなアートがもたらしてくれるささやかな幸せを多くの人に感じてもらいたいと、身近なモノにハンドペイントをする活動を行っている勇太郎さん。見て・触って・感じるアートには好奇心を育むチカラがあるのだ。

―現在のワークスタイルになったきっかけは?
大学4年の就活時期に結婚式のウェルカムボードを頼まれて描いたんですが、来賓の方々の反応をみて「お? 絵で食べていけるんじゃないか?」と若さゆえの勘違いがきっかけです。

―アーティストという働き方。
アーティストとして生きていくために今必要なのは"人間力"だと思います。よい作品を制作しても埋もれてしまうことが多い世の中、とにかく人と会うことを大事にしています。

―表現者としてのこだわり、大切にしていることはある?
自分らしさを失わないことは大前提で、自分を押し付けすぎず、周りが望んでいる部分も作品に上手く取り込んでいくことを大切にしています。

―作品の手法やテーマを教えて。
「見て。触って。感じる。」をテーマに、老若男女が楽しめる凹凸のある作品をメインに制作しています。また、「アートを身近に。身近にアートを。」を合言葉に、靴やiPhoneケースなど身近なモノにハンドペイントする活動もしています。

―勇太郎さんにとって仕事とは?
人との繋がりや関わり方を考えることが多いんです。なので、生きていることを感じて考えて行動し、人に示し感じ取っていただくこと。その行動すべてが仕事であり、自分という人間を育てることが仕事と捉えています。

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