2018.05.28

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

TRIBUTE TO THE TUNING CAR

1981年春にスタートしたアオシマの『ザ・チューニングカー』シリーズ。文字通りのチューニングカー、すなわち改造車とメーカー純正仕様に作り分けが可能な2in1キットの先駆けで、今日のアオシマ製カーモデルの礎を築いたと言っても過言ではない偉大な先達である。ここでは同シリーズをトリビュートしてみようと思う。

NISSAN SKYLINE 2000GT

敢えてフェンダーカットなしでケンメリ本来の美しいスタイリングを楽しむ

 アオシマのケンメリに挑戦するのは何年ぶりだろう。おそらく、最後に作ったのはL型パワー・シリーズ(L20E Tエンジン再現)が出たばかりの1980年代中盤なので、30年以上は軽く経過しているワケだ。当時は大好きなケンメリにジャパンターボ用のエンジンが載ったことが嬉しくて、ヘッドカバーの「TURBO」の文字を塗りたいがために、今で言うドライブラシ、なんて手法を自己流で編み出したりして悦に入っていた。

 あれから30年――、である。その間に純粋な気持ちはどこかに置き去りにしてしまい、やれアオシマのケンメリは幅が広いだの、四角いだの、ゴタクを並べて、作りもしないのに、すっかり頭デッカチになっていた。しかし、2017年カーの箱絵再現にトライしてみた。その満足感たるやかなりの物だったが、完成してからあらためて眺めているとまだまだ手を入れたい部分がある。とはいえ、同じヨンメリを作るのも芸がないので、今度はベースを2ドアハードトップ(2メリ)に変更し、ヨンメリを作った時に気になった部分を突き詰めた進化版を目指してみることにした。

 そのモチーフに選んだのは、ザ・チューニングカーのヨンメリの箱に小さくその姿を見せた、純ベタ・ハヤシ履きのシルバーの個体。これが何とも今っぽくカッコいいのである。2メリが発売された際の箱絵は、お馴染みのカリーナテールを装着した後姿とされていたので、このシルバーの2メリの箱絵は幻となった。

 ボディに関しては"アオシマのケンメリらしさ"を尊重して幅詰めなどは行わなかったが、新金型グリルのおかげで雰囲気は劇的にアップデートされた。しかし不思議なもので、この2メリだけでは飽き足らず、今度は同じく新金型パーツを奢った、1/24史上初の後期型ケンメリにも着手してしまった……。我ながらヤレヤレである。新しいキットをテキパキとクリーンフィニッシュするのも良いが、古いキットを素材として考え、自分流に仕立て上げるのもまた、プラモデルの醍醐味と言えるだろう。

ちょっとした工夫でよりケンメリらしく

 新金型グリルは全体をメタリックグレーで塗ってから、メッキ部分をシンナーを含ませた綿棒で露出ささせる方法で塗り分け。バンパーはウィンカーの穴部分の角に丸みをつけた他、バンパー自体も弓なりになるようにセンターからV字に曲げ、ヤスリで整形している。

今回は2000GTグレードを再現するため、当時のカタログを参考に内装色をキャメルに塗装。

 今回はグリル以外にも何か所か手を入れているが、もっとも効果的だったのはバンパーの加工で、センターをややV字型に折り曲げた上で、中央に向かってなだらかにアールがついた形状に削りこんだ。またウィンカーレンズの穴も角を丸くして実車の雰囲気に似せている。フロントフェンダー前端のウィンカーはボディ塗装前にエッチングソーで切り離し、最後に塗装してから接着している。フロントフェンダーとバランスパネルの分割線もスジ彫りした。

今回の仕様変えによって追加されたデカールは極めて秀逸で、各エンブレム類の他、実車の納車時に貼られる、クオリティチェックや排出ガス規制のステッカーなども再現されている。

ニューグリルはこうして塗り分けた

 今回、ケンメリがザ☆モデルカーシリーズに編入されるにあたって、一番のニュースとなった新金型グリル。コストの関係か、ライトリフレクターまで一体でモールドされるために、塗り分けにはひと工夫必要だ。

36年にわたって現役であり続ける名金型

 ザ・チューニングカーの金型は現在もそのすべてが稼動中だが、初期にはラメ入りの成型色のものも存在。1980年代後半にエンジンを載せたL型パワーシリーズが発売されたが、その際にボンネットの切り取りが容易なように、分断線が入るようになった。

ホイールまわりにも嬉しい改良多数

 ザ☆モデルカーシリーズへの編入にあたって、完全新金型の純正ホイールキャップが追加されるようになったほか、初版から入っている浅リムのスピードスターMK IIIホイールにもメッキが施されるようになった。

裏まで美しいシャコタンを目指す

 アオシマのケンメリのシャシーはモーターライズながら、リアのけん引フックや別体のプロペラシャフトを具えるなど、当時としては異例のハイディテールぶりだ。今回は、そのこだわりを最大限尊重して、キットのパーツをすべて使用して組み立てた。

前輪ステア時のタイヤの首ふりを最小限にする

 シャコタン模型の場合、タイヤの干渉を嫌ってステアギミックは殺してしまうことの方が多いが、タイヤの首ふり(スクラブ角)を最小限にすれば、リアルにステアを可動させることができる。

キットのストラットを使用。シャフトは2mmプラ棒に置き換え。

後輪のキャンバー角はなるべく左右対称にしたい

 左右非対称で、リアルな「ハの字」を切るためには左右対称を意識する必要がある。

NEWS of modelcars

ARCHIVES

RANKING

POPULAR TAG

NEWS

SEARCH