2018.10.15

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

キャンプ エンジョイ伝説「1979 FIAT 900T」

フィアット900Tは『Tipo』初登場のレアなクルマ。ユルいキャラクターと余裕のキャパシティは、アウトドア遊びにぴったりだ。さっそくティーポ編集部はキャンプ場へ向かった!

時代が変わっても、変わることのない心地よさ

 我々のキャンプは、夜から始まった。ただひたすらに寒々しい。他にほとんど人のいない真っ暗なキャンプ場に、懐メロメドレーが虚しく響き渡る……。

 なぜこんなことになったのか?

 発端は、1979年式フィアット900Tをイタリアで発掘して日本に持ち込み、ガス検を通してナンバーを取得したという、情熱的であるはずのオーナー、サイモン氏からの相談だった。

 「勢いで買ったはいいけど、何に使えばいいのやら……自分でもまだよく分かってないんです」

 そこで『Tipo』編集部一同、大いに上から目線で、900の正しい遊び方をいざ伝授して差し上げようということに。平日のガラガラのキャンプ場を舞台に、明るく楽しく健全なキャンプを開催する運びとなったのだった。

 11月某日朝、編集部での集合時間に、ナパが30分ちょい遅刻。イタリア車のキャンプだし、ユル~く行こうというコンセプト的に、これくらいはOKだろう。たぶん。

 目的地は神奈川県西部にある「山北町 河内川ふれあいビレッジ」というオートキャンプ場。でもその前に、同じ丹沢山系の東側にある愛川町を目指すことにした。ここには丹沢ポークで知られる銘店「中津ミート」がある。上等な肉を買い込んで煮込み料理を作り、夜にキャンプ場で合流予定のオーナー氏をもてなそうという、とても心温まる趣向だ。

 目黒を出発して、中央道~圏央道で相模原を目指す。イタリア人が製作してくれたというルーフキャリアは、走行中に時折カタカタ揺れて非常にアヤシゲなので不使用。今回は総勢3名でカメラカー同伴のため、900には2名までしか乗らず、2列目と3列目がフルに積載スペースとなる。商用車だけあって、無造作にキャンプ道具を積み込んでも余裕だ。

 商用車ゆえか、900は非常にローギアードで、街中ではチャキチャキと加速できる。平地なら2速発進でもいけるが、クルマを労わって丁寧にシフトチェンジ。シフトダウン時にもダブルクラッチを心がけるようにした。

 高速に乗ると、4速80㎞/hで既に「精一杯ブン回してます」感がみなぎってきたので(回転計はもちろん無し)、そのペースで左車線を巡航。あらゆるクルマに抜かれていると、今どきのプリウスあたりはもう完全に未来のクルマなんだな、とタイムスリップ気分で、感慨に耽ったのだった。

 とか言ってるうちに、八王子付近からエンジンがヘタってきたので、相模原ICにて1時間ほどクールダウン。そもそもイタリアの納屋で長年眠っていたクルマを、足周り中心に最低限の手を入れただけの状態だから、これでも頑張りすぎたのだろう。休息しエンジンが再び快調な音を響かせるようになった後は、高速を避け、下道で休み休み、様子を見ながら進んで行くことにした。

 で、問題はここから。すでに時間は午後2時を過ぎていて、相模原から山北町のキャンプ場まで50数㎞を渋滞気味の下道経由で、しかも食料を買いながら行くと、到着時には日が暮れている計算になる。野菜を切って煮物を作るなんて時間は、もはや無い!

 さらに悪いことは重なるもので、そんな最中にオーナーのサイモン氏から「風邪で熱がひどいので残念ながら欠席します」との電撃報告が舞い込んだ! おもてなし企画のハズだったのに!

 当初の予定はもはやグズグズに崩壊したものの、その場のノリで前向きにアドリブ利かせてこそ、イタリア流の粋というもの。そう自分たちを鼓舞しながら作戦会議を行った末、食い物企画の王・ナパが提案した「缶詰オブ・ザ・イヤー」が開催決定! 急遽、イオンで缶詰を買い込んだ。

 ようやく着いたキャンプ場は、夜の帳に包まれていた。とにかく寒いし、野郎3人だけ(カメラマン込みで)だと絵面もサムい。凍えながらサイトを設営したら、あとは焚火に当たりボーっと過ごし、本番(?)は翌朝に持ち越し。

 そうして、陽は昇れども超絶に寒い翌朝、我々だけの"COTY"が山奥で厳粛に開催されたのだった。では、その模様をどうぞ!

リアのラゲッジスペースはエンジンがあるため最小限だが、ちょうどいい高さの小物置き場と思えば便利。

Can of the Year 2017-2018(缶詰オブ・ザ・イヤー)

■ナパ推薦:A_マルハさばみそ煮月花(238円)B_キョクヨー赤貝煮付(100円)C_ホテイ焼きとり たれ(118円)
■山田推薦:D_トップバリュ スイートコーン バラ(90円)E_いなばバターチキンカレー(100円)F_はごろもオイルサーディン(298円)
■どすこひⅡ世推薦:G_マルハさば水煮月花(238円)H_ホテイ焼きとり柚子こしょう(118円)I_キョクヨー焼いわし大根おろし梅しそ(118円)

もうひとつのCOTYが堂々開催!

 ついに開催を迎えた「缶詰オブ・ザ・イヤー」。選考委員は、BBQ本を年に1回作っているナパ、アウトドアの達人カメラマン・ヤマダ、一人暮らし歴19年のどすこひⅡ世の、合計3名だ。

 栄えある第1 回は、発売年を問わず、オールタイムベスト的にエントリー可能。あくまで大衆的にという趣旨から、価格に制限を設けた。さば缶を軸に、やきとりも重複したナパとどすこひだが、王道寄りのナパ、新しモノ好きのどすこひと色が分かれた。ヤマダはオイルサーディンの一点豪華主義作戦に出た。

 試食の条件は、全ての缶詰を湯せんし、一緒に米も食べてOK。また、クソ寒く、空腹であったことも付記しておこう。
 本家COTYもどきの投票方法で選考した結果、第1回缶詰・オブ・ザ・イヤーに輝いたのは……まさかの大穴、たった100円(税抜)の「いなばバターチキンカレー」!! カレー味の本格感、具材の満足感、さらに圧倒的なコストパフォーマンスも、受賞を後押ししたようだ。

 次点はマルハのフラッグシップ「さばみそ煮 月花」。姉妹商品である水煮仕様と大差をつけた要因は、湯せんによる脂のとろけ具合と味噌との相乗効果だ。

 第1回を総括すると、アルコールを一切やらないナパ&ヤマダと、呑み助どすこひで、缶詰に求める志向が大きくズレているのが浮き彫りとなった。来年度の開催(もしやるなら)においては、オカズとしてなのかサカナとしてなのか、選考基準の精密化が課題となるだろう。

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