2018.05.16

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

世界最高峰の舞台裏を見学『ルノーF1チームのピット事情』

今年も鈴鹿で開催されたF1日本グランプリ。今回はコースサイドで観戦するのではなく、ルノーF1チームのパドックへ潜入。世界最高峰の場で闘う舞台裏を見学させてもらった。

 ルノーがF1に参戦して今年で40周年。これまでターボエンジンなど、ルノーはF1に革新的な技術を持ち込み、そして幾多のを獲得してきた。そんな歴史あるルノーF1チームの、バックヤードを見学させてもらった。
 さて、その前に駐車場で見かけたのが、ルノーF1マシンと同じブラック×イエローのコンビネーションカラーが施された、カングー・フォーミュラ・エディションだった。ドライバーであるニコ・ヒュルケンベルグ選手自らがステアリングを握ってサーキット入り。カングーにF1ドライバーというギャップがなんとも新鮮だ。本人も満更でもない様子でニコニコしながら運転していた。
 さて世界最高峰のカテゴリーともなると、ピットの作りも驚くほど凝っていて、部門ごとにシステマチックに区分けされている。残念ながらピット内は撮影が許可されず、説明だけになってしまうのをご了承いただきたい。

2台共に大きなトラブルが無かったので、ピット内は平穏な雰囲気だった。これがもしパワーユニット交換ともなれば、とても慌ただしくなるのだろう。

決勝前に行われるタイヤ交換の練習。実際にF1マシンを使って何度も行う。他のチームも同様に行っていた。

 ピット内で一番スペースを占めていたのがタイヤだった。ドライ、ウエット、コンパウンド違いと、性格の異なるタイヤが大量に置かれ、それら全てにウォーマーが被せられている。コンパウンドによって温度管理も異なるがどれも高温なので、その場所一帯はサウナとまではいかないまでも暑かった。
 その隣にはミッションにサスペンションアームが組まれた駆動系のパーツが並んでいる。ここはアッセンブリーのパーツが置かれているだけだった。
 通路を挟んだ反対側には、巨大なアンダーフロアと、ウイングなどのボディパーツが置かれていた。ドライカーボンで作られたパーツ類はどれも驚くほど軽く、アイテム数も相当多かった。
 パーテーションを一枚隔てた横は、パワーユニット(PU)のセクションとなる。PUが置かれていることよりも、そこには何台ものパソコンが並んでいて、常にPUの状況がモニタリングされていることの方が驚く。さらにカストロールが専用の解析機を持ち込み、オイル内の不純物検出。PU内部の状況をオイルからも検証し、あらゆる角度から複雑なPUを監視する。
 2台のマシンが並ぶ後方には、見学者専用のスペースが設けられている。現在のF1マシンには高圧の電気が流れているので、感電する恐れがあるときは天井の電気の色で区別するようになっている。幸いにもトラブルが出ていなかったので、比較的ピット内は穏やかな様子だった。各自が淡々と仕事をこなしていく。決勝の時間が近づくとタイヤ交換の練習が始まる。幾度となくやっている行為でも、こうして練習を積み重ねて精度を高めていく。
 レースがスタートすれば、今度は次戦へ向けた後片付けがスタート。バックヤードは常に慌ただしく動き回る。2台のマシンを走らせるのに、多くの人が動き、最先端の技術が駆使される。
 そんな最先端なF1マシンも、数センチのリアウイング用金属ステーが折れるという単純なトラブルでリタイアへと追い込まれる。こんな小さな部品一つで、これまでの苦労が一瞬にして消えてしまう。そんな無情な世界だからこそ、F1は面白いのかもしれない。

至るところにパソコンが設置され、マシンの状況を見ている。マシン横にあるのは、カルテのようなものだろうか。

決勝前日の夜にチームから離脱することが発表された、ジョリオン・パーマー選手。そのせいなのかパドックでもあまり見かける機会がなかった。

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