2018.06.14

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

とって食べる「ひろって食べる at 横浜市野島公園」

恒例となった釣りライター玉置さんの“とって食べる”企画第3弾。今回は、もっと字面が悪い!?“ ひろって食べる”を実践。貝以外にも野草や海苔もゲットして美味しい料理を作っていただく。

お尻まで濡れることは避けられない。着替えを用意するか、ウェーダーや長靴+防水サロペットでカバーしよう。

熊手はホームセンターや釣具店などで購入可能。貝殻で手を切る恐れがあるので、軍手は必須アイテムだ。
アサリに交じって獲れるシオフキは、砂抜きが難しいので要注意。ツルっとして丸っこい方がシオフキだ。

いきなりできたとれたてアサリのペペロンチーノ

 遥か遠い昔の縄文時代から、一番手軽な狩りといえば、なんといっても潮干狩りだ。潮が引いた砂浜をちょっと掘るだけで、アサリなどのおいしい貝がひろえるのだから、この身近な宝探しに挑戦しない手はないだろう。

 潮が引いた干潟に出向き、熊手で砂を掘ってお目当ての貝を探し、それをコツコツと集めていくという先祖代々続く狩猟活動は、きっとDNAレベルで収穫の喜びが感じられるはずだ。食べ物はすべて買うことが当たり前となった現代人にとって、自分の手で海から食べ物を調達するという行為は、きっと感動すら覚えることだろう。だって砂の中にアサリが埋まっているんだよ!?

 今回やってきた野島公園は、横浜市にただ1つ残された自然の海浜。漁業権が設定されていないため、無料で天然のアサリが採れる貴重なスポットだ。この場所で末永く潮干狩りを楽しむために、ルールとマナーをしっかりと守って、味の濃さに定評のある横浜育ちのアサリをひろって食べるとしよう。

この貝の味、知ってるカイ?

マテ貝のとり方

潮の引いた干潟を、スコップで断面が崩れないように鋭く掘る。1センチほどの細長い穴があれば、それがマテ貝の潜んでいる穴だ。

穴に目掛けて塩を振りかけて、しばらく待つ。穴の中からニョキニョキと出てきたら、指で掴んで引き抜こう。

マテ貝とは?

 野島公園の海岸には、マテ貝という葉巻型をした貝も生息している。関東ではあまり馴染みのない貝なのだが、これが捕まえて楽しく、また食べてもうまいという、知る人ぞ知るナイスな貝なのだ。

 そのゲーム性の高い独特の捕獲方法にハマる人も多く、これを知っていれば潮干狩りの楽しみがさらに広がること間違いなし。穴から出てきたところを捕まえようとするとサッと引っ込むことも多く、「待て、マテ貝!」と、ついつい口に出してしまいがちなのだ。

マテ貝捕りの楽しさは、あの正岡子規が「面白や 馬刀の居る穴 居らぬ穴」と、一句読むほど。

ノビルもよい材料に

貝料理のアクセントとなる食べられる野草、ノビルを発見!

天然のノリもゲット!

潮が引くと露出する岩やテトラポッドには、緑色のアオサに交じって黒いノリが生えていることも。アサリと味噌汁にすれば絶品だ。

 砂の中から掘り出したアサリやマテ貝は、当然ながら砂を抜かないとおいしくいただくことはできない。できれば一晩じっくりと砂抜きしたいところだが、その場で食べることもできなくはない。

 まず海水の入った容器に平らなザルを置き、重ならないように貝を並べ、新聞紙などをかぶせて涼しい日陰へ。ザルの上に置くことで、一度吐いた砂を吸うことが防げるので、1時間程度の砂抜きでも、なんとか食べられるようになる。もしジャリっといっても、そのときは笑って許す心の広さがアウトドア料理には必要なのである。

 どう料理してもおいしい新鮮なアサリを一つの鍋で仕上げるワンポットパスタにしてみたところ、アサリから染み出た最高のスープが余すことなくパスタに染み込んでいて、これがめっぽううまかった。もっと簡単な食べ方としては、インスタントの塩ラーメンに入れるというのもオススメだ。マテ貝は殻が薄く壊れやすいので、パスタと絡めると殻の破片を食べることになる(経験者談)。

マテ貝の酒蒸し/マテ貝を初めてみる人にとってはインパクトが強すぎるビジュアルかもしれないが、これが貝好きには堪らないうま味を秘めているのだ。

シオフキとツメタガイの塩茹で/なかなか砂が抜けないシオフキだが、さっと茹でて身を取り出してから丁寧に洗えば食べられる。またエスカルゴのような姿のツメタ貝は、アワビを思わせる濃厚な味。アサリの天敵なので積極的に食べよう。

text:Yutaka Tamaoki / photo:Yoshiro Yamada

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