2018.05.22

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

ベスパの歴史、全て凝縮。「Vespa Museum」

01『ベスパという名のイタリア文化遺産』

 世界に名だたるイタリアンブランド“PIAGIO”が生み出したスクーターの始祖と言えばベスパ。バイクに疎い人でもその名を耳にしたことはあると思う。『ローマの休日』でのヘップバーンや、『探偵物語』の松田優作など様々な著名な役柄を彩るアイコンとしても活躍してきた。現行モデルの完成度の高さもさることながら、世界中にヴィンテージマニアが多数存在するわけは、ベスパ特有の奥深さが肝となってくる。
 今回訪問したのは、本場イタリアのベスパコレクターが手がけたムゼオ。といっても一般的に開放しておらず、ベスパ仲間や親しい人間にしか門戸を開かないような特別な空間だ。中に入って驚くのは、そのコレクト感の高さ。初期モデルのベスパ98だけでも、状態の良いものが目の前に5台も並んでいる。好き物にはたまらない光景だ。

程度の良いヴィンテージかつ高いコレクト感

フランスのパラシュート部隊が。無振動砲を装着させ投下させていたACMAのTAP。ACMAがベスパをライセンス製造したものでフランス製。

ブリキおもちゃ収集は、その道の専門家がいるものだが、ベスパに共通するものは何でも集めてしまうのがベスパマニア。奥は樹脂製か。

ベスパのフレンチスゴロクにはじまり各モデルのマニュアル、そして手前にはドイツのベスパマニア、ロビンが書いた本まで揃えられている。

ACMA製造のベスパ400。2シーター、屋根開き、前開きドアなど、ウズウズさせる装備満載のマイクロカー。伊仏合作らしい作りとなっている。

ベスパの歴史の全てが凝縮されている

1968年式の50をベースとしたレプソルレーサー。スーパースプリント風に仕立て上げられており、ヴィンテージ感溢れる佇まいをしている。

ベスパクラブのラリーイベントフライヤーも相当数が揃えられている。エッソが冠となっているなんて、と日本のベスパマニアなら羨ましがる。

ベスパの3輪車として長年親しまれてきたApe(アペ)も展示されている。左はレース仕様、右は牛乳配達仕様か。アペにもモデルが多数ある。

一般的な頭では考えられない空間がそこにはある

歴代のベスパが年代順に並べられている。ベスパを知らないとどれも同じに見えてしまうが、フェンダーやロゴで年式なども分かってくる。コレクションレベルは相当高い。

80~90年代にかけての、わりと新しいベスパ。奥にはピアジオのモペット、チャオや、3輪にして前カゴを装着したチャオポーターなどの珍しいモデルも並んでいる。

02『ベスパだから得られた市民権』

 ベスパの魅力はなんと言っても丸みを帯びたスタイルとポップなカラーリングだ。可愛い女の子から、軍人や老人が乗ってもサマになるほど幅広い層に似合う。それはイタリアのベスパをベースに、イギリスやフランス、インドなどなど様々な国でライセンス生産され、それぞれの魅力が込められたからだろう。だからひと言では語りきれない歴史が詰まっているのだ。
 このムゼオには歴代モデルがぎっしりと並べられているほか、3輪車のApe(アペ)も多く展示されているのだが、これはスクーターモデルと同様、イタリアの日常生活に密着し、とても愛されていたモデルだ。イタリア人ならこれらのベスパを見て子どもの頃の生活を懐かしみ思い出すことだろう。ベスパはイタリア人の心なのだ。

アペを使ったマイクロタクシー。色とカタチがヴィンテージ心をくすぐる。とても実用的な車だった。

51年から英国ダグラス社でライセンス生産されていたベスパのロッドチェンジモデル。ベスパは様々な国で作られた。

こちらは50年代のアペ。東南アジアなどでは今でもこんなカタチをした乗り物が走っているが、その先駆けと言える。

ロッドチェンジモデルのアペ。跳び箱のような荷台にしびれる。しっかりと年月を費やすことでしか出ないアジだ。

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