2018.01.26

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

葉山生まれの帆布鞄『KO'DA STYLE』

帆布鞄のブランド『KO'DA STYLE』を主宰するこうだかずひろさんは、葉山を拠点にデザインから、裁断・縫製・仕上げまで一人でこなしています。一つひとつ丁寧に作られる鞄は、持ち手の個性や使い勝手が随所に表現されており、「4カ月待っても欲しい」という人が後を絶たないといいます。

葉山の小さな工房で一つひとつ丁寧に作られる帆布鞄

ほぼ毎日作業に追われているので、趣味のランニ ングで気分転換をはかるというこうださん。ブランド設立から20年を迎え、ますます活躍が期待されています。る。

穏やかな気候と青く美しい海が広がる葉山は、街も人ものんびりとした雰囲気が漂います。この環境を好み、葉山にはモノづくりに携わる作家や職人たちの工房が多く、その中の一つに鞄職人であるこうだかずひろさんが主宰する『KO'DA STYLE』もあります。この工房内で平日のほとんどを制作に費やし、毎週土・日・月曜は工房を開放してお客さんのオーダーに応える「3 DAY SHOP」をオープンしています。

こうださんが独立したのは32歳のとき。その2年ほど前にも独立は考えたそうですが、そのときは周囲からの猛反対にあって断念。再度、独立を考えたときは、誰ひとり反対することはなく、逆に独立を後押ししてくれたそう。多少の不安はあったものの、その頃には生地メーカーの知り合いもでき、知人の紹介で都内にアトリエを構えることもできたそうで、こうださんは念願の独立を果たしました。

 

現在、20~30のスタイルが基本となっているそうですが、毎年5 月と11 月に開かれる展示会では必ず新作を発表しているそう。

いつか作っている過程がつぶさに見られるショップ を持ちたいと話すこうださん。古い工業用ミシンもその時を今か今かと待っているようです。

取り扱う色の種類は、6号帆布で14色、11号帆布で7色とかなり豊富。倉庫の中にはそれらの帆布がぎっしりと収められています。

葉山に拠点を移してからは、「使い手の顔が見えるモノづくり」を実現するため、お客さんの細かいオーダーに応える日々。裁断から縫製、発送までをすべてをひとりで行っています。

現在、こうださんが取り扱う帆布は2種類。『L.L.ビーン』のトートバッグと同程度でしっかりした生地の6号と、帆布独特の風合いは残しつつも軽くしなやかな手触りの11号です。カラーは6号帆布で14色、11号帆布で7色とかなり豊富。この中からお客さんは自分の好きなデザイン、色、パーツ、さらには鞄のアクセントにもなるステッチも13色の糸から選択可能と、まさにその組み合わせは無限大です。独立当初からこだわっていたというハンドルは、1枚の生地を別の生地で外側から巻き込むように縫い上げ、それを2つに折ることで生じる丸みの部分が手になじみ、手が痛くならないばかりか、荷物が軽く感じられるそう。こうださんが手がける鞄は、持つ人の個性が存分に発揮できるオリジナル性と機能性が備わっています。

これまで手掛けた鞄は、すべて記録に残しているというこうださん。お客さんとの会話や要望からアイデアをもらうことも多く、それがまた次のお客さんに提案できる糧となるといいます。そして、時間があれば東京へと足を運び、街や人、気になるお店などからデザインのヒントを探すそう。そこで得たものが毎年5月と11月に開催する展示会で新作鞄となって登場し、多くの「KO'DA STYLE」ファンを楽しませてくれているのです。

デザインは、自然なものや鞄とは全く関係ないものからヒントを得ることが多いとか。

作業場兼倉庫には使用する道具類が整然と並んでいます。独学で鞄づくりを修得したこうださんにとっては、どれも愛着のあるものばかりです。

独立後、生地のことから鞄づくりまで一から学んできたこうださんにとって、大きな転機となったのはセレクトショップ「ジャーナルスタンダード」での取り扱いが決まったこと。その当時は、まだ好奇心旺盛なバイヤーたちも多く、こうださんの鞄はそのバイヤーたちの感性を大いに刺激しました。また、その頃から雑誌などに取り上がられる機会も増え、「KO'DA STYLE」ファンは確実に増えていったそうです。

念願の鞄づくりも軌道に乗っていたこうださんですが、独立から5年ほど経ったある日、「果たして、自分は誰のために鞄を作っているのか」と疑問を抱くようになったそう。ちょうどアトリエの周辺も大きく環境が変わる時期だったそうで、こうださんは取引先も絞り、気分一新、アトリエも「海の近くに」と探し始めました。

「最初は沖縄に探していたんです。でも、なかなか見つからなくて。そんなとき、鎌倉に住んでいた友人から葉山の物件情報を紹介してもらいました。それで初めてこの物件を見て、ああ、ここだと即決したんです(笑)」

鮮やかなブルーの地に白い帆布を縫い付けてボーダー柄に。大きさ、デザイン共に普段使い、街歩きにぴったり。

栗の木とミモザの木の渋(タンニン)で染めた生地を洗い、独特のシワ感と色ムラを表現しています。

「3 DAY SHOP」では、すぐ手に入る小物やバッグの他、こうださんのアーティスト仲間たちが作ったアイテムも取扱中。

「KO'DA STYLE」は、2018年1月に独立してから20年を迎えました。
今後の展開を尋ねてみると、こうださんは「帆布以外で鞄を作ってみたいなぁというのは、常にあるかな。それから、ガラス越しに作業風景が見られるようなショップを作りたい。子どもたちが身近にモノづくりの現場を見ることができて、いずれ、その子たちが“カッコイイ!”と僕ら職人を目指すようになってくれたらいいな」といいます。その言葉の裏には、大量生産、大量消費によって廃れていく、日本のモノづくりへの危機感が伝わってきます。

「今も変わらず、鞄づくりは楽しいですね」と話すこうださん。次なるステップに向けて、そして、鞄の完成を待ち侘びる人たちのために、今日も黙々と鞄を作り続けています。

最近は女性のほうがこだわりが強いそうで、目をキラキラさせながら形、色、素材を選んでいくといいます。

KO'DA STYLE
神奈川県三浦郡葉山町堀内383
Tel:046-875-7992
http://koda-style.net

■3 DAY SHOP
毎週土・日・月曜 
12:00 ~ 18:00(冬期は17:00 まで)
※都合により変更になる場合がありますので、ホームページでご確認ください。
また、来店される場合は事前に電話もしくはメールにてご連絡ください。
hello@koda-style.net

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