2018.06.15

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

創業は1931年、建物は19世紀から。博物館みたいなヴィンテージ眼鏡店

ミラノのダウンタウンにある老舗眼鏡店

 数多くのブティックで賑わう、ミラノのダウンタウン。真新しい若者向けのテナントが1階に並ぶが、ふと上を見上げると建物自体がかなり昔のものらしい。そんな中、お目あての「FOTO VENETAOTTICA」の看板を発見。この看板自体も随分とヴィンテージだ。ひなびた階段を上ると、ドアに小さなサインが。扉を開けると、そこには年代物のメガネがひしめき合っていた。

 「ようこそ眼鏡博物館へ!」と迎えてくれたのは、オーナーのジョルジオ氏。「この建物は19世紀に作られたもので、この店は1931年に私の父親が始めたのです」。もともとお父様は写真屋さんで、ジョルジオさんもまた光学機械の販売を手がけていたものの、1950~60年代に眼鏡の収集をはじめ、店に並べるようになったのだそうだ。

扉を開けるとタイムスリップ

1931年創業のたたずまいは、床の幾何学タイル模様からも伺える。若いミラノ娘たちも、掘り出し物を見つけにやってきていた。

1800年代に建築された建物の2階にある「FOTO VENETA OTTICA」。サインも、スチールとプラスチックを組み合わせた懐かしいもの。

眼鏡の他にも、医療機器もちらほらとディスプレイされる。イタリアの視力検査器と、レトロモダンなヴィンテージサングラスの組み合わせ。

1899年~1905年に生産されたコダック社のフォールディングポケットカメラや、1915年に作られたドイツのコンテッサネッテル社のピコレットたち。

イタリアンブランドのヴィンテージ達

ピエールカルダンにヴァレンティーノ、ゲラルディーニ、アルマーニ、グッチ、ロメオジリ、ヴェルサーチ、ランチェッティ、ミッソーニなどのヴィンテージたち。80ユーロから最高120くらいまで。

 「FOTO VENETA」はベニス写真店で、OTTICAはメガネ屋さん。店名はそのまま、店の歴史を表している。店内には、眼鏡、カメラのほかにも、望遠鏡、顕微鏡、双眼鏡、視力検査の器具などなど眼鏡関係のアイテムが壁一面に並んでいる。彼は現在70歳ということだが、なんと16歳の時分から眼鏡を収集しているのだそうだ。

 眼鏡の歴史をさかのぼると、もともとはイタリアで1284年に発明された。かつて、単なる医療機器だった眼鏡が、どのようにファッションと融合していったのか。この店を端から端を見て回り、オーナーの話をよく聞けば、そんな歴史的変遷をこの店で垣間見ることができるのである。

 薄い金属と小さな楕円形のガラスを使った19世紀の眼鏡、ジョン・レノンのアイコンとなった丸眼鏡、70年代に流行した大きなサングラス、その時代ごとに収まったショーケースは見事。その圧倒的なメガネの量を持つ「FOTO VENETA OTTICA」には、芸能人、写真家、モデル、スタイリストなどなど、さまざまな顧客が足を運ぶという。

大ぶりなカウンター裏は、すべて眼鏡を収納する引き出し。年代やブランドなど好みを言うと出してくれる。

壁に貼られているのは、古い時代の露出計算尺や露出円盤たち。Agfa社のものが多い。

ミゼルド・ジョルジオさん。「若いデザイナーも昔の眼鏡を研究しにくるよ。昔のものを参考にして、新しいものが生まれていくというわけさ。」

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