2018.06.07

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

ロンドンの銀座? 中古カメラ街の銘店「THE CLASSIC CAMERA」

元プロカメラマンが営むカメラ店

 大英博物館に向かう観光客や子どもたちが行き交い、大学や語学学校も多い文教地区、ブルームスベリー。この一角は東京における銀座のように、ロンドンのちょっとした中古カメラ店街になってもいる。

 「ザ・クラシック・カメラ」は、通りから一歩入った静かなコートヤードに面している。店長のアンドリュー・ライリーさんは、元はプロのカメラマンで、コレクタブルカメラの創始者のひとりといわれる故デビッド・ローレンスさんに師事したことでこの道に入ったという。その後ローレンスさんから店を譲り受け、その同じ場所で自分の店舗を18年前に始めた。

 ローレンスさんの影響で、ライリーさんもドイツ系のライカ、ツァイス、フォクトレンダーを得意としている。店内にはごく初期のライカからレアなコピーライカ、ハッセルやローライまでのクラシックカメラやレンズが居住まい正しく並べられているが、その一方で富士フイルムとソニーの大きなショーケースも目につく。こちらは新品の最新モデルが中心なのは、ライリーさんのこだわりゆえだ。

店主のアンドリュー・ライリーさん。「ライカの面白さは互換機が多いこと。最近のライカマウントを使えるミラーレスカメラのブームはすばらしいと思っています。ツァイスやシュナイダーなど往年の名レンズを味わってほしい」

普段使いはX-Pro1にツァイスの32mm

80年代に前オーナーが経営していたときのキャビネットをそのまま活かした店内。ドイツ系のブランド名が目立つが、ルミックスやニコンFシリーズなども扱っている。

 そのこだわりとは、「撮るなら日本のエレクトロニクスにドイツの光学」というものだ。デジタルカメラ、とくにミラーレス一眼の普及などで今またカメラが盛り上がっているが、そこに表現力ではほかに水をあけているドイツのレンズを組み合わせることで、美しい写真をモノにすることができる、とライリーさんはアツく語る。

 「たとえばこのシュナイダーの21mmのスーパー・アンギュロン。はっきり言って、キヤノンあたりの高い新品レンズよりもきれいで安いんですから」。

 誤解を招かないようにとライリーさんが言い添えたのは、決して日本のレンズが品質的に劣るわけではないということ。ニコンやキヤノンのレンズはハイコントラスト志向で、いわゆる「パンチの効いた」写真に向いている。これはマグナムなど報道写真が一世を風靡した時代の名残りで、日本のレンズはそこから離れたがらないのだそうだ。

レアアイテム「ライカ MD Post 24 x 36 mm」。主に60年代にわずか700台程度が生産されたもののひとつ。レンズはズマロンの35mm f2.8。

ステレオ写真用アタッチメント「ステリオーリ」を付けて撮影された写真を立体的に観るための「ヴォトラ」ビューアー。

ヴィンテージライカは極上モノが揃う

ファインダー類をもたない代わりに2つのアクセサリーシューを持つライカlシリーズにビーファインダー、FOKOS(縦型単独距離計)を取り付けたもの。ビーファインダーで画角を決め、縦型のレンジファインダーで距離を測る。

 その点、ライカとツァイスのレンズはニュートラルで、この数年でいよいよ深みを増してきたデジタルカメラのセンサーとの相性がよいという。ライリーさんのいまお気に入りは、富士フイルムのX-Pro1にツァイスの32mm f1.8をつける組み合わせだ。デジタルで最高の写真を撮りたいと希望するお客さんにもこのセットをおすすめしているという。まだ出回っている数の多いライカ系のレンズならそれほど値段も高くないので、新品のレンズを揃えるより面白いというのは納得感もある。
「フジの新しいシリーズなんてすごくヨーロピアンなスタイルですよね。X100sなんてライカM3を彷彿させる。新しいミラーレスにクラシックレンズというのを定番にしたいですね」

1960年型のライカM3 ELC(エルンスト・ライツ・カナダ) 。シリアルナンバーとともに入るM3の刻印が大きいのは、ビッグM3と呼ばれるカナダ製である。

英国バーミンガムのそばでほぼ手作りされているビリンガムのカメラバッグ。懐かしいスタイルながら、しなやかで耐久性に優れたファイバーナイトという新素材を採用。

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