2018.07.24

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

パリ発のシックなヘルメット・メーカー「Ruby」

 カッコイイだけじゃない。ヘルメットという安全装備ながら、ネーミングがまず面白い。ホワイトとシャインレッドのストライプには「SHIBUYA」、イエロー・パンサー柄にはパリでもっともワイルドなダウンタウンである「Barbes(バルベス)」、またフランス共和国「Republique(レピュブリック)」なら、ホワイト他にブルー&レッドのストライプでトリコロールという具合だ。

 ルビーを率いるジェローム・コスト氏元々、グラフィック・デザイナーだった。ラグジュアリー・ブランドのコンセプトや広報戦略、ファッションの仕事に携わり、3年の準備の末に2007年、念願の自身のブランドを立ち上げた。

 「パリ発の世界一カッコいいヘルメット」、それがルビーだ。

特徴は小さな「トサカ」と鮮やかな赤の内張りレザー

ルビーの特徴は頭頂部の小さな「トサカ」、柔らかなムートン革を使った赤い内張り。インナージャケットの形状は欧米人用の長めタイプと、アジア人用のやや丸めタイプが選べる。

定番ラインを並べたアルミ製シェルフも、コスト氏のデザイン。上の赤いヘルメットを置いた内張りと同じムートンレザーのスツールに対しても同様、売ってくれという声が多いとか……。

カラーリングひとつで世界観を示す

2014年AWコレクションでBMWバイク90周年記念にインスパイアされたシリーズ。’70年代を彷彿させるカラーリングや細部に注目だ。いちばん手前のモデルは「Daytona」。

 父親がヒストリック・レーサーという家に生まれた彼は、弟ともども筋金入りのバイカーに育った。よってルビーのヘルメットはカッコだけでない。アウターシェルは軽量なカーボン100%で、万が一の衝撃時に首への負担を軽くしている。またアイコンである頭頂部の「控えめなモヒカン」形状も、強度を増す効果がある。当初、生産は台湾のヘルメット専業工場が担当したが、品質の要求が高過ぎて嫌われたため、結局、自社カーボン工房を立ち上げて生産しているほど、クオリティに妥協はない。

 基幹となる型は現在3つ、古典的なジェットヘルの「パヴィヨン」、モダンなバイザー付きジェットの「ベルヴェデール」、そしてフルフェイスの「ル・カステル」だ。これらをベースに毎シーズン、新しいカラーリングを施したコレクションが発表される。他にも不定期で、カール・ラガーフェルドやマンタン・マルジェラといったファッション・デザイナーとのコラボ・モデル、BMWバイク90周年を記念した限定モデルなど、つねに新作を発表し続けている。

 加えて納期は2〜3ヶ月かかるが、自分好みでカラーリングや仕様を指定できるオーダーメイドも、インターネット上で気軽に楽しめる。

ルビーのアーティスティック・ディレクターであり、代表であるジェローム・コスト氏。乗らない日はないというほどのバイク好きで、自らもモトクロスやフラット・トラックなどダートでのレースを楽しむ。ルビーはDTRA(英国ダート選手権)のスポンサーもしている。

乗る側目線だから、使えるヴィンテージ

コストの愛車は2006年式のトライアンフ・ボンネヴィル。これと別に自分の生まれ年と同じTR6Rも所有している。「通勤など普段使いはこっちがベター。毎日乗れるヴィンテージだから」。

毎日着けるヘルメットだから、妥協しない

ボンネヴィルのタンクのゴールド&ブラックのツートンと、パンサー柄「バルベス」の地味ハデぶりがカッコいい、コスト氏。タイヤもさりげなくダートラ仕様とという点も心憎い。

 ちなみに直近の6月からは、アメリカの伝説のスタントマン、イーヴル・クニーヴルを記念するラインナップが始まる予定だ。

 「ルビーを立ち上げる動機といえるほど、やりたかった企画だから楽しみにしてほしい」

と、コスト氏は笑う。カルチャーとしてのバイクにどっぷり浸かっている造り手だからこそ、ルビーは好き者の琴線に触れる、数少ない現在進行形のヴィンテージ・アイテムなのだ。

一見、控えめだからこそジワジワと目立つ

今現在、最新の限定コラボ・モデルはこちら。パリのクリエイティブ集団であるイル・スタジオとの、カラフルでフラッシー、かつ控えめな’80年代調がきわめて素敵なコレクション。

イル・スタジオとのコラボは、レザージャケットにまで及ぶ。黒地にカラフルなチップを散らせた仕様で、ヘルメットとダブルで合わせたら地味ハデ間違いなし。

Text:Kazuhiro Nanyo

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