2018.09.18

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

男の子っぽい時計に滅法強い、蚤の市の銘店「brocant heure」

 マルシェ・ドーフィーヌの中でも、端正なたたずまいのウィンドウに、ロレックスのミッキーマウス・モデルや旧いブライトリングをはじめとするパイロット・ウォッチなど、とりわけマニア向けの時計に強い店がある。それがここに紹介する「brocant heure(ブロカン・トゥール)」だ。この蚤の市に居を構えて10数年という、老舗の時計店でもある。

 元々のオーナーはロマン・レア氏・彼はパリの時計業界の有名人で、古典的なエレガント時計の強いパリで逆にミリタリーやスポーツウォッチなどSSケースの希少モデルを打ち出した先駆的存在で、現在は6区のバック通りにも自身の名前を冠した店を構えている。

 「ウチの特長は、やはり修理と一体のラインナップですね。どの時計も自分たちが分解整備した上で、店頭に出ていますし、アフターサービスも万全を期しています」

と、現店主はいう。

美しい1940年代のクロノたち

これは珍しい、1940年頃のアンジェリュスのクロノグラフでありながら、センター同軸にポインターデイト表示、さらに小窓で月&デイ表示を備えたモデル。

1940年式のユニバーサル・ジュネーブの、トリプルカレンダー。12時と6時位置それぞれにデイ&月表示、右のインダイヤルに針によるデイト表示。

まだまだ現役を張れるヴィンテージ時計

DUBEY&SCHALDENBRAND/
古典的な佇まいを見せる、デュバイ&シャーダーブラントのクロノグラフ。青く目盛られたタキメーター、赤のテレメーターらといった古典的な文字盤、そして裏蓋スケルトンが、ひときわクロノグラフを美しく見せている。価格応談。

 ムーブメントやメカニカルな構造の面白さ、クラシックなクロノグラフなど、時計マニアの好みをズバリと突くようなセレクトが並ぶウィンドウに、しばし見とれてしまう。エテルナやユニバーサル・ジュネーブといった、黄金期の名門ブランドも数多く揃えており、しかも修理メンテナンスもこの店で受け付けているという。

 時にはムーブメントとそのチクタクという動きが覗けるよう、裏蓋をスケルトンに換えた個体にも出くわす。パリに立ち寄った時計マニアが、サン・ジェルマン・デ・プレ界隈やシャンゼリゼ脇といった市街ど真ん中の時計店だけでなく、ここ郊外サン・トゥアンの蚤の市を必ずコースに加えていくという理由がよく分かる。ビカビカにされ過ぎず、それでいて適度に磨きこまれたレストアの程度まで含め、いぶし銀のような輝きを放つ時計に出会える、銘店だ。

往時の輝きを取り戻した機能時計の美しさ

ポップでレトロなデザインが、マニアに受けているエニカー。黒文字盤に幾何学模様のようなインデックスが印象的なモデルで、ムーブメントは自動巻。価格応談。

ミリタリー時計をはじめ40〜90年代のモデルを取り扱う。価格帯のボリュームゾーンは1,200〜8,000ユーロで、陳列台に載りきらない時計も少なくない。

テキスト:Kazuhiro Nanyo
媒体:VINTAGE LIFE

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