2018.01.26

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

注目のアクセサリー作家&ブランド NEZU(ネズ)

一度見たらずっと記憶に残り続ける『nezu 』の毛糸のアクセサリー。毛糸のやわらかな印象とソリッドな形が出会ったら、ハッとするほど新鮮なジュエリーが生まれました。

身につける人の心を温める、あたたかなアクセサリー

企業デザイナーを勤めたあと、2015年に独立。年間6着限定でオーダーメードのウエディングドレス製作も請け負っています。

毛糸を使ったイヤリングにリング、ネックレスが特徴的な『nezu』は、2015年にスタートした新しいアクセサリーブランド。長年、有名アパレルで企業デザイナーをしていた三島友加里さんが独立して始めたものです。これからの季節にぴったりの毛糸のアクセサリー。ありそうでなかったこれらが誕生したきっかけは、三島さんの生まれ育った環境が大きく影響しているといいます。

「私は岐阜県の海津の出身なんですけど、その辺り一帯は尾州産地といって、ウールの一大産地なんですね。だから、小さい頃から慣れしんだ毛糸は、ぜひメインの素材として取り扱いたいと思っていました」

ワイヤーが経糸、毛糸が緯糸として、一つひとつ手織りしていきます。「できる だけ表面が凸凹しないようにすることに気を使いますね」。

春夏は、毛糸からリネンに変わるといいます。「清涼感が出るし、同じモチーフでも全然違う印象になり ますよ」。

毛糸というと、もこもこした、ふんわりとしたイメージがありますが、『nezu』のアクセサリーには、どこか硬質な雰囲気が漂います。そこが、今回三島さんが一番こだわった点なのだそうです。

「毛糸って、見た目も手触りも、やわらく仕上がることが多いと思うんです。そうすると、甘くてやさしい印象ばかりが強くなってしまうので、もう少しパリッとした感じになるようにしたいなと思いました。だから、モチーフだったり、素材だったりを硬さのあるものにしてみたら、そのちょっとした違和感が新鮮に映るんじゃないかなと思いました」

『nezu』のコレクションの中でもひときわ目を引くアクセサリーメガネも、そんな発想から生まれたものだといいます。

「顔周りにあるもので、硬くて、見たことはあるけど見たことないものはなんだろう……って考えていたときに、メガネにたどりつきました。友人のプロダクトデザイナーには、『レンズがまったく入らないメガネなんて、プロダクトデザインの世界ではあり得ない!』って面白がってもらえて(笑)。毛糸と相反するものをいろいろ探っていって、誕生したアクセサリーです」

印象的なアクセサリー メガネ。秋冬ファッションのアクセントとして、ぜひ手に入れたい新鮮さ。 

ディスプレーの什器も手作りで。アクセサリーメガネをかけると、それ自体がオブジェみたい!

柔らかいものと硬いもの 異質な2つのミックスが新鮮

また、毛糸の仕上げ方も独創的。毛糸というと、普通は「編む」ことをイメージしがちですが、『nezu』の場合は、すべて三島さんが手織りしています。

「まず、カバーのついたワイヤーを組み立てて、それを経糸に見立てます。そこに毛糸を緯糸として“織って”いくと、編むより面がフラットで、均一になるんです。なるべくすっきりとしたソリッドな面を作ることで、柔らかさだけでない、毛糸の新しい魅力が引き出せるのではないかなと思いました」

インタビューの中で、三島さんは繰り返し、「見たことがあるけど、見たことがないものを作りたかった」と言っていましたが、独創的な発想を形にする訓練は、子どものころからしてきたことなのだそうです。

「実は私、小学校3年生くらいから中学校を卒業するまで、ほとんど学校に行っていないんです。でも、母は『学校に行かないなら、1日1個何かを作りなさい』と言うだけでした。母があのとき、黙ってそうさせてくれたおかげで、私は自分でものを考えて、それを形にすることが大好きになりました。そんな母にはとても感謝しています」

コットンパールを組み合わせたピアス。U字になっていて、つけると耳の後ろのキャッチが隠れるように計算されています。

友人の間で「子ネズミに似ている」と言われているという三島さん。グレイは三島さんと『nezu』のブランドカラーなのだそう。

「自分のバックボーンにある 毛糸や織りにこだわりました」と話す三島さん。

鉱物を思わせる形の毛糸のリング。指がほっそり、美しく見えます。

自分と向き合いながら、モノづくりに没頭した思春期を過ごしたおかげで、服飾科のある高校に進学することができたという三島さん。乾いたスポンジのように専門知識を吸収していった彼女は、有名アパレルメーカーのデザイナーとしての活躍を経て、今、また新たな創造のフィールドに踏み出そうとしています。

「今はアクセサリーだけですが、ゆくゆくは服や靴など、nezu としてトータルで提案するショップを持ちたいです」
見たことがあるのに、どこにもないもの。『nezu』のアクセサリーは、これからも私たちに新鮮な驚きを運んできてくれるはずです。

「ゆくゆくは洋服もnezuで出してみたいと思っています」。トータルで『nezu』の世界観を提案するお店を持つことが目下の目標なのだとか。

毛糸のブレスレットは、中にワイヤーが入っているので、手首にぴったりフィットさせることができます。「これからの時期、手首を温めると全身が暖かくなるので、おすすめですよ」。

nezu
http://nezunezu.com/

トルテVol.8にて掲載

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