2018.01.26

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

大人の麦わら帽子 『帽子店sashiki』

神奈川県・茅ヶ崎市のアトリエ兼帽子店『Sashiki』で素材から仕立て、縫製までこだわった帽子を製作している佐敷章さんにモノづくりへの思いをうかがいました。

枠に捉われない 帽子づくりを目指して

帽子の専門店とは異なる独自のセレクトが魅力。茅ヶ崎のショップのほか、セレクトショップなどでもプレス向けの展示会を行い、季節の帽子の受発注を行っています。

「子どもの頃から、遊ぶものも、着るものも、手づくりをすることが当たり前の家庭で育ちました」という『帽子店sashiki』を主宰する佐敷章さん。小さな手でランドセルに下げるマスコットを作ったり、それを友達にプレゼントしたりすることが好きだったそう。

「あの頃のまんま、大人になったという感じですね」と微笑む佐敷さん。好みの洋服や雑貨のテイストも、少女時代から一貫して変わらないといいます。

「昔からメンズライクなものに魅かれますね。女性がメンズのSサイズを着ていると、かえってフェミニンに見えたりしますが、そういうユニセックスな感じが好きなんです」

2色使いのリボンがアクセントになった、ラフィア素材のキャノチエ。トップが浅く見えますが、被ると頭に心地よくおさまります。

黒いリボンがきりりとシックなパナマ帽。角をわざと不均 一なフォルムに仕立てて、こなれた感じに仕上げてあるのがポイントです。

「子どもにも大人と同じクオリティの帽子をかぶってほしい」というコンセプトで子ども用帽子も製作。

そんな佐敷さんのメンズライクな装いへの憧憬は、現在のジェンダーフリーな帽子づくりにも反映されています。

彼女が本格的に帽子づくりに取り組み始めたのは、文化服装学院のアパレル技術科を卒業後、帽子作家の草分けである平田暁夫さんに師事したのがきっかけ。そこで帽子づくりの基礎をしっかり身につけ、さらに2つのアトリエで技術を磨いた後、帽子の下請として独立しました。

フリーランスの帽子作家になってからは、知人のつてで某デザイナーズブランドの帽子などを製作。ミラノ・コレクションのショーで使う帽子も手掛けました。

「ランウエイをモデルが歩くときは、衣装と帽子のバランスが大事ですし、デザイナーの要望に応えながらも、常によりよい帽子を提案できるように工夫しています」という佐敷さん。パリ・コレクションでは、彼女が制作した帽子の素材を使ったドレスがショーのトリを飾ったこともあったそう。そんな幅広い体験を生かして、常に枠に捉われない帽子づくりに取り組んできました。

ショップのバックヤードは、広いアトリエスペース。スタッフが手分けして、リボンなど帽子の装飾をつける作業を手伝っています。

工場などでも使用されている日本製のブレードミシンで、カタカタとリズミカルに麦わら帽子を縫う佐敷さん。

帽子は頭のサイズを測ってもらって、セミオーダーすることができます。

今後はクチュール感のある1点ものの帽子も作っていきたいという佐敷さん。

さまざまなスタイルの帽子のオリジナル木型が棚にぎっしり。 

9年前に『帽子店Sashiki 』をオープンし、2年前に同じ茅ヶ崎市内で移転しました。

「都心を離れたこの地には、自由な気風があって肌に合います。夏は毎日ビーサンでOKだし(笑)。都心みたいに仕事に合わせて生活するのではなく、生活に合わせて仕事ができるのがいいですね」

佐敷さんは自身が帽子をかぶるより、「帽子のある佇まい」に魅かれるといい、ショップにディスプレーされた夏帽子たちも凛と美しい佇まいを見せています。

「齢を重ねるほど、顔も帽子に負けなくなります。帽子は冬ものより、夏もののほうが初心者でもトライしやすいので、この夏はぜひ帽子のあるライフスタイルを楽しんでみてください。帽子だけでなく、いろいろなアイテムと合せて楽しんでほしいですね」

ショップでは、帽子だけでなく、佐敷さんのセレクトしたさまざまなフェイバリッツアイテムに出会えます。丁寧な仕立てのワンピースやブラウスなどの洋服はお姉さまの手づくり。

アルプス地方のハンターの帽子に付ける羽飾りを製作する老舗ファクトリー『フランツブラムトリットアンドサンズ』のアイテムは帽子をぐっと引き立てます。

帽子店 sashiki
神奈川県茅ヶ崎市元町4-6 2F
Tel/Fax:0467-28-8108
営業時間 11:00〜18:00
定休日:火.水曜
http://sashiki-hat.com/

トルテVol.7にて掲載

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