2018.10.18

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

プライベートアイズで探す「VACHERON CONSTANTIN」

創業は1755年。この4世紀にまたがる伝統が、バシュロン・コンスタンタンを時計界の宝たらしめる存在の証明である。その歴史の証人であるヴィンテージウォッチの魅力とは?

ヴィンテージ感が漂う2つ目クロノ

ツートーンカラーの味だしダイヤル/
メインダイヤルと2つ目インダイヤルがツートーンカラーの希少モデル。メインダイヤルはローマン数字とバーインデックスのアップライトインデックスに。シリアルNo.269,***。Cal.434。1940年代製。18KRG。手巻き。スナップバック非防水。280万円(取材当時)。

2つ目ダイヤルの整った顔立ち/
クロノグラフの目盛りはレイルウエイインデックスで、ドーム型の風防などヴィンテージテイストが溢れる1本。素晴らしい保存状態のオリジナルコンディション。シリアルNo.270,***。Cal.434。1940年代製。18KYG。手巻き。スナップバック非防水。250万円(取材当時)。

丁寧な仕上げによる オールドムーブの美しさ

丁寧な仕上げによるオールドムーブの美しさ。チラネジ付きの大きなテンワ、クロノグラフの要であるコラムホイールなど、古典的なクロノグラフムーブメントが美しく映える。また、表面にはコート・ド・ジュネーブと呼ばれる、高品質な細かい波模様の装飾が伺える。

 スイスで最も優秀だったとされる18世紀ジュネーブのキャビノチェたち(屋根裏部屋『キャビネット』に工房を構えた時計職人のこと)。彼らがスイスの時計大国としての基盤を築き上げたといっても過言ではない。そんなキャビノチェの一人、ジャン-マルク・バシュロンが1755年に創業し、現在でも3大時計ブランドの一角として君臨するのがバシュロン・コンスタンタンである。

 創業250年を超える同社は、スイスの中でも最古参の時計ブランドとして位置づけられるが、バシュロン・コンスタンタンは決してその長い歴史イコール名門という括りだけに満足しない。一度も途絶えることなく、完璧な時計作りのための技術の研鑽をどのブランドよりもずっと"積み重ね"てきたことが、3大時計ブランドといわれる矜持なのである。

 それは「可能ならば最善を求めよ。そしてそれは常に可能である」という企業理念があるように、早くから組織的な分業生産システムを構築し、ジュネーブ天文台の国際精度コンクールでの1位や、ミラノ博覧会での1位など、数々の輝かしい実績を残すとともに、第二次世界大戦後のジュネーブ平和会議では、米、ソ、英、仏各国の贈呈品に選ばれたことにで証明されている。ただの伝統の継承だけにとどまらず、最良を求めて常に前進するという創業者の精神が、今もバシュロン・コンスタンタンのDNAとしてしっかり刻まれているのである。

 ヴィンテージウォッチにおいては、ブランド名よりも時計に搭載されているムーブメントから先にチェックする愛好家も多い。ダイヤルなどは経年変化が否めないが、オールドムーブメントは個性が豊かで、味があるからだ。現在の自社開発と言っても、同じCADソフトで設計された現行ムーブメントとでは、個性の振り幅が違うのだ。

 今回登場するバシュロン・コンスタンタンの時計には、ムーブメントの中でも特に人気の高い手巻きクロノグラフムーブメント、バルジュー23が搭載されている。キャビノチェの伝統を生かして、コンクールで輝かしい実績を残した精度と、丹念にポリッシュされた芸術品ともいえる美しい品質を併せ持ち、高次元で融合しているのが魅力だ。スナップバックで簡単には見えないが、見えないところまで丁寧に作りこむそんな職人気質が、のちにムーブメントの世界最高の品質を意味する、ジュネーブ・シールを取得することになるのである。

一期一会のヴィンテージ時計の魅力

レアなステンレススティールモデル。この時代ではゴールドケースが一般的だった高級メゾンに珍しいステンレススティールケースモデル。オリジナルBOXとバシュロン社の証明書付き。シリアルNo.262,***。1937年製。SS。手巻き。スナップバック非防水。220万円(取材当時)。

蓋に隠れたムーブメントに施される丁寧な仕上げ。2レジスターダイヤルの高級クロノグラフムーブメントである、バルジュー23をベースとし、ゴールドメッキや研磨などなど何工程にも手が加えられトップランクに仕上げられている。70年以上前に作られたとは思えないグッドコンディション。

 今でこそフランク・ミュラーのアイコンとなっているトノー(樽)型ケースだが、1912年に最初に考案したのは、バシュロン・コンスタンタンだった。デザイン面でも、のちに大きなムーブメントとなるアールデコスタイルを他に先駆けていち早く取り入れたブランドだったのである。

 大戦中に発表した縦幅が横幅の3倍のあったレクタングラーケースは、世界中で好評を博したという記録もある。実際にアーカイブを紐解くと、スクエア型ケースをはじめ、菱形ケースなどのヒストリカルピースが数多く見ることができる。こうした創作意欲が他社を圧倒し、今も大きな影響を与え続けている。

上/
アールデコスタイルのラグデザインがポイント/ふっくらしたアールデコ調のラグを持つスクエアケースモデル。若干小ぶりながら重量感あるケースはUSモデルでは感じられない風格を漂わす。シリアルNo.306,***。Cal.V458。1940年代製。18KYG。手巻き。スナップバック非防水。58万円(取材当時)。

下/
ツートーンカラーのアールデコデザイン/USファクトリーならではのデザインは、ラグカバー部分にも見られ、当時のアメリカらしい豊かでファンシーなテイストが感じられる。シリアルNo.31,***。Cal.9。1940年代製。14KYG。手巻き。スナップバック非防水。39万8,000円(取材当時)。

独創的なダイヤルカラーのラウンドケースモデル。6時位置にスモールセコンドを備えるシンプルなデザインは、バシュロン社では非常に珍しい。コッパーの風合いのあるダイヤルカラーがとても独創的。シリアルNo.262,***。Cal.V458/1B。1940年代製。SS。手巻き。スナップバック非防水。88万円(取材当時)。

センター秒針を備えるバランス良い1本。ヴィンテージウォッチでは意外と少ないセンターセコンドモデル。センター針とインデックスのレイアウトでダイヤルデザインのバランスも良い。シリアルNo.282,***。Cal.V454。1940年代製。SS。手巻き。スナップバック非防水。45万円(取材当時)。

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