2018.08.03

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

亜熱帯の森が出現! 「水辺の自然を生かした清涼感あるディスプレーの魅力」

 東京の中心地に現れた南国風の森。勢いよく流れる豊かな水と一体化した大自然の風景が、美しく切り取られている。ここは銀座三越7階にある催事場フロア。2m角の立方体フレームが設置され、そのなかに清々しい水辺と豊かな緑のアレンジが施され、行き交う人々の注目を集めている。

 このディスプレーを制作したのはUWSエンターテインメントの宮澤雅教さんだ。これまでさまざまな作品を作り続けてきた宮澤さんならではのアレンジといえるだろう。アクアリウムというひとつのジャンルにとどまらず、園芸やガーデニング分野にも活躍の場を広げ、自然全般の力強さや美しさを追求し、独自の手法で表現してきた。

 「レイアウトをつくるときには、そのストーリーを考え、世界観をイメージすることが大切です」

と、宮澤さんは語る。今回は沖縄の陶芸作家さんの作品を展示するための舞台として依頼を受けたため、南国の風土を連想しながら形づくっていったという。さらに、小さなアレンジをつくる場合でもはじめにテーマをもって想像することが大事だと教えてくれた。

 水が入るアクリルの水槽部分は幅140、奥行き140、高さ20㎝。外部式フィルターを2つ、さらに高出力の水中ポンプを使って水を循環させ、奥から流れ落ちる水の動きを演出している。植物はヘゴシダ、ゴムノキ、ドラセナ、タニワタリなど熱帯性の種類を中心に取り入れた。

 食虫植物のネペンテスや、形状がおもしろいチランジアなどもポイント的に使われ、水辺にはスイレンやミズキンバイなどの水生植物も豊富。魚はブリチャージなどのカラフルなアフリカンシクリッドをセレクトしている。沖縄の強い日射しに照らされた緑深き森と、砂浜が広がるサンゴ礁の海を連想させるディスプレーに仕上がっている。

 この作品には、大きな石と流木が土台として利用されているが、一番はじめに置く配置がとても大切だという。それによって作品の完成形が変わってくる。ただし、その配置に迷ってはいけない。迷った末にできたものが、必ずしも質の高い作品になるとは限らないらしい。

 「野生の勘で、迷わずに大胆に組む」。これが宮澤流レイアウトの極意である。

水面の目線から見上げてみると、フィカス・ウンベラータなどの大きな植物が覆い被さるように迫ってくる。

独特な捕虫袋を備えるネペンテスも加えて。南国の雰囲気に合った熱帯性の植物を豊富に取り入れている。

水辺では熱帯性スイレンも植栽した。花茎が持ち上がり、もう少しで花弁が開く。

カメラ&テキスト:平野 威 Takeshi Hirano
媒体:AQUA Style vol.5

NEWS of IN THE LIFE

ARCHIVES

RANKING

POPULAR TAG

NEWS

SEARCH