2018.08.07

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

AQUA Style PHOTO ESSAY「Plant Matter(タチツボ...

 スミレは春の野草を代表する花のひとつ。その薄紫の花色は「菫色」と呼ばれるほど、日本人に古くから親しまれてきた。

 菫色という言葉が頻繁に使われるようになったのは近代になってからだが、平安時代には装束の重のひとつに「菫」の色目があったそうだ。ちなみに、西洋における「バイオレット」はやや赤みを帯びた紫色であり、青みを帯びた菫色とは印象が少し異なる。

 スミレにはさまざまな種類が存在するが、なかでもごく身近にみられるのがタチツボスミレ(Viola grypoceras)だ。日本各地の山地や野原など幅広く自生している。道端でも見られ、都会ではアスファルトの隙間から可憐な花をのぞかせる場合も。

 タチツボスミレは、花が咲きはじめると次第に茎が立ち上がってくるのが特徴。葉は丸いハート型で、はじめは根出するが、茎が伸びると葉も茎につくようになる。一方、スミレ(Viola mandshurica)やノジスミレ(Viola yedoensis)などは茎が立ち上がらない種類として知られている。

 この春、足もとの草花を注意して観察してみよう。とても身近な場所で、季節を感じさせる「小さな発見」があるはずだ。

群生して花を咲かせるタチツボスミレ。

カメラ&テキスト:平野 威 Takeshi Hirano
媒体:AQUA Style 4

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