2018.09.20

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

日本産の水草を探して、古きよき水辺の風景を再現しよう。

田園風景のなかを豊かな水が流れる用水路。水辺の岸にはイチジクの木が所々に植えられていた。

水の流れに沿って生長しているガシャモクを採取する。使用する分の株をだけ持ち、やさしく根を掘り起こすようにする。採取後は円を描くように丸めておくとよい。

 身近に自生する水草を求めて、アシスガーデンの大野好弘さんと一緒に、神奈川県のとある小川へ。この川には数種類の水草が自生しているという。その日本産水草を使って、水草レイアウト水槽をつくろうという企画だ。

 ここは護岸工事がされていない昔ながらの小川で、田んぼへ水を引くための用水路として使用されている。こんこんと地下水が湧き出ている場所で、真夏でも比較的水温が低い。もちろん水の透明度は高く、水中に水草が生えている様子がすぐにわかる。こうした昔ながらの日本の風景は減りつつあるが、地方に行けばまだまだ、古きよき環境は残されているものだ。

 川の水面を観察して歩いているとザリガニやサワガニのほか、メダカもたくさんいる。とても豊かな環境の水辺といえる。水の中で生長している沈水植物では、アナカリス、コカナダモ、フサモ、ガシャモク、エビモを発見。そのほか、水辺の植物として、ホシクサやオモダカ、デンジソウ、ミズイグサなどが自生していた。

 それぞれの植物は使用する分だけ採集し、持ち帰ることに。いずれも根元をやさしく掘り起こして採取する。草丈の長い水草は円を描くように丸めて持ち帰ると茎が傷まずに済む。ここで採集する際の注意点をいくつか紹介しよう。用水路や田んぼや休耕田、農業用ため池などは所有者がいることを忘れずに。採取するときは必ず許可を得なくてはいけない。

 また、自分で使用する分だけを採取するようにしたい。さらに、自生地の近くで、ザリガニや魚、エビが多数死んでいる場合、田に除草剤や農薬を散布した可能性があるため、そのような場所では採集しないほうがよいだろう。

 採取したあとは、株についている泥などをきれいに洗い流してから栽培しよう。1日程度は、バケツや容器にカルキ抜きをした水を入れその中で様子を観察するとよい。モノアラガイやその他の卵がついていたら取り除く。フサモなどはカルキに弱く、水道水ではすぐにバラバラになってしまうことがあるので注意しよう。

 さて、日本産水草を採集したら次は水槽づくりにチャレンジ。下記の手順を参考に、古きよき水辺の風景をつくってみよう。

1.水草は植えつける前の下準備を。アナカリスやフサモなどは植える長さでカットする。

2.エビモやガシャモクは根を残して、不要な葉を切り落とす。

3.デンジソウは根を残して株分けしておく。オモダカやイグサは根を短くカットしておく。

4.シルバーのフレームが特徴のガラス水槽、テトラAG-52(52×27×30cm)を使用。

5.水草がよく育つコントロソイル(マーフィード)を入れて、表面を平らにならす。

6.自然の風景を参考に、石と流木を配置する。

7.水を入れ、水槽の左奥から植栽。抽水植物のオモダカとミズイグサ、ミソハギを植える。

8.左側の前景に、キカシグサとアゼナを1本ずつ植え込み、右側の中景にガシャモクを植える。

9.さらにアナカリスやコカナダモ、エビモなどを植えていく。

10.最後にフサモを植え、前面に砂利を敷く。水草が抜けにくく、見た目もナチュラルに。

11.最後に採取してきたカワニナを投入し、川魚のタモロコを泳がせる。

12.水槽セットになっている外掛けフィルターと照明をセットして完了!

カメラ&テキスト:平野 威 Takeshi Hirano
媒体:AQUA Style 6

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