2017.03.15

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

イタリアの古い街角を思わせる、こだわりの住宅

右手にダイニング&キッチン、左手にリビング、中央のトンネルの先には和室を配置。そして、最大の〝見せ場〟である中2階が、家族の憩いの場をより立体的で深みのある空間に仕上げている。見ているだけでワクワクと心躍る景色だ。

時を経て色褪せた石積み、所々剥がれた塗装……、イタリアの裏通りに迷い込んだような、古い街角を思わせる内装。非日常な空気漂う空間なのに、不思議と心落ち着くのは何故だろう?それはきっと作り手が心込めて建て、住まい手が愛情込めて住んでいるからだろう。

住むほどに魅力を増す、こだわりの家

玄関ホールに面する各ドアは、一つひとつリアルなアンティーク仕上げが施されている。ドアはそれぞれ、手前がシューズクローゼット、奥はバスルームへと繋がる。

和室側のトンネルからリビングと玄関ホールを眺める。職人の手によるモルタルの造形が空間をドラマチックに演出し、見る位置で部屋の表情が変化するのが面白い。

まず、オーラが違う。家とは生活するための建物に他ならない。しかし、『グリーンアンドハウス』の手による、このH邸は明らかにそれ以上の魅力が漂う圧倒的な存在感をもっている。

その“違い”は室内の造りに顕著に表れる。まずは玄関ホール。絶妙なムラ感で塗り上げられた壁に、アンティーク風に仕上げた手作りのドアがしっくりとなじみ、歓迎ムードが漂う温かな空間となっている。そしてホール左手のアーチゲートをくぐると、右手にダイニング&キッチン、左手にリビング、そして正面には劇場の舞台のような中2階、その隣に和室へ続くトンネル……、一つひとつが職人により丁寧に作られ、見事なまでに完成されたアンティーク空間が現れる。

繊細なモルタル造形により、中2階がさらにインパクトある表情を見せる。起伏に富んだ立体的な間取りは暮らしにリズムを生み、心に潤いをもたらす。

機能性ばかりが重要視されがちなキッチンのデザインにもこだわりが溢れる。リビングから見える位置には、ディスプレー用のニッチやシェルフが設置されている。

タイル、木材、モルタルなど個性ある異素材を組み合わせながらも、アンティーク調の空間として調和がとれている。「この家に似合う雑貨を選んで、飾るのがとても楽しいんです」と奥さま。

「家を建てようと思った当初は住宅展示場へ行って、どのハウスメーカーさんにお願いするか選ぼうと思っていたんです。その選択肢しか知らなかったから。でも、グリーンアンドハウスで建てた友人宅に遊びに行って、主人も私もガラッと考えが変わりました。こんな家が建てられるんだ、絶対にここで建てたいって。そして早速依頼したら、その時点で2年待ち。でも、待っている間もプランを練ったり、ディスプレーを考えたり、とても幸せな日々でした」と奥さま。

奥さまが最も重要視したのはキッチンの動線と収納計画。勝手口から繋がる大容量のパントリーを設け、しかもダイニングからは棚が見えないような配置となっている。見た目の美しさと、機能性の両方を叶えた設計だ。

器や調理器具、鍋類などは、すべて引き出し収納へ。カウンター上やシェルフには見せたいものだけを出してディスプレーを楽しめる、メリハリのある収納計画だ。

ダイニングとリビングは2本のコラムと、タイルと木材の2種類の床材で空間を分割。ひとつながりの空間を確保しながら、緩やかに空間を仕切るアイデアだ。

中2階から2階へと続く廊下は広さを確保し、雨の日には洗濯物が干せるといった機能を付加している。階段上から眺めると、すべての空間が緩やかに繋がっていることを実感できる。

壁の造作に加え、窓の内側に鎧戸を付けるなどして、屋外の雰囲気を醸し出している。イメージはイタリアの裏通り。時間を経た建物がもつ温かみと重厚感を、職人の腕により実現している。

そんな一挙両得のアイデアは2階にも発見できる。中2階から2階へと向かう途中の廊下だ。単なる通路というよりホールと呼ぶに相応しい広さをもち、アンティーク雑貨を飾ったり、雨の日には洗濯物を干したりと有効に活用できる。

「やっぱり、中2階の造形が最高に素敵ですね。下から眺めても、上から見下ろしても絵になる。なんだか以前より念入りに掃除をするようになりました」と、家に対する愛情を滲ませるご主人。

職人が持てる技術を注ぎ込み、丁寧に手作業で作り込んだ家には、作り手の思いと住まい手の期待がこもっている。そしてさらに、愛情込めて住むことで、家の魅力は増すのだろう。

中2階の片隅にあるディスプレースペース。壁に取り付けられた”小人の家”は明かりを灯すこともできる。こんな遊び心ある意匠がちりばめられ、大人も子どもも楽しめる家が完成した。

リビング脇のトンネルを抜けた向こうにある和室。イタリアの裏通りの路地を入ったら和室だった、という意外な展開も面白い。モダンな要素も取り入れつつも、くつろぎ感を重視した内装だ。

埼玉県 H邸
竣工:2012年9月 延床面積:137.50㎡

有限会社グリーンアンドハウス
埼玉県秩父市大野原1526-6
PHONE:0494-23-3849
営業時間:9:00~18:00
休業日:日曜日
対応価格帯:50万円~/坪
施工エリア:埼玉県(一部は除く)、群馬県の一部、東京都の一部
保証:10年保証(構造躯体)、全棟に地盤保証付き、JIOによる住宅瑕疵担保責任保険・アフターサービスは迅速に対応。
http://green-and-house.net/

Photo/Kousuke-FUJIMATSU(藤松光介) Text/Kei-YOSHIDA(吉田桂)

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