2018.08.07

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

「HASSELBLAD 500C」でロタ島ヴィンテージを探す旅

成田から飛行機で3時間。サイパンかグアム経由で小型のプロペラ機に揺られること30分で、北マリアナ諸島の楽園・ロタ島に到着。1973年生まれのハッセルブラッド500Cで探したヴィンテージとは。

 手つかずの自然が残る南国の楽園、ロタ島。姉妹誌『HUNT』の11号で「ロタ島をHUNT」という企画を展開させていただくため、この島を訪れることとなった。真っ青な海で魚をハントし、ジャングルの中でヤシガニを獲り、夜は満点の星をハントする……などなど魅力あふれるロタ島で、様々なものを捕まえに行くというストーリーなのだが、この島! ヴィンテージライフの読者の皆様にもかなりオススメな島であった。

 "ロタブルー"と呼ばれるほど素晴らしい色で有名な海の透明度は、50mオーバーと世界一の呼び声が高く、ダイバーたちの憧れのスポットである。リゾート地にありがちなショッピングモールはなく、あるのは小さなスーパーとローカルな食堂がチラホラ。「彼女が水着にきがえたら」が公開された80年代、空前のダイビングブームとともに日本人ダイバーが押し寄せたそうだが、現在のロタ島は日本からの直行便がないこともあって、とても静かである。

 ローカルのおじさんはみんな笑顔で、噛みタバコの実をくちゃくちゃと噛んで歯をオレンジ色にしている。のどが渇いたら、その辺のヤシの実を落っことし、斧で先っちょをカットすれば新鮮なヤシの実ジュースが完成。日本では高価な健康食品ノニもいたるところに自生。お肉が食べたければ鹿を撃ち、魚が食べたければ岩場に糸をたらす。昔ながらの超ヴィンテージな生活が、当たり前にそこにある。

イギリス製プロペラ機でのんびりとロタ島へ

イギリス製のブリテン・ノーマン アイランダーというプロペラ機。おそらく70年代に製造された機体ということだがバリバリ現役。

 観光客を楽しませる人工的なアクティビティーは一切ない。その代わりに澄み渡る滝があり、何十もの鳥が集まるバードサンクチュアリがあり、こんこんと水の湧く天然のスイミングホールがある。他に何が必要だろう? のんびりとした休日を過ごしたい大人にはもってこいの環境なのである。

 さて、ロタ島ということで、『VINTAGE LIFE』2号で小笠原諸島の父島やロンドンにも連れていった、同い年(1973年式)のハッセルを持っていくことにした。が、いつも事前準備がなっていない。宿題を最終日まで取っておいた小学生の癖が抜けず、だいたいどこに出かけるにもパッキングは当日。ブローニーのフィルムがないことに気づいたのは前日の夜で、その時間に開いている家電量販店へ買いに行ったところ、ローライのモノクロフィルムが4本だけしかなかった。

 青い空と海、緑のヤシの木! 色とりどりの南国の花! が、きっとあるであろう南国の島にモノクロ? とは思ったが、モノクロデビューと割り切って、フィルムを3本購入した。

サイパンからロタへ。副操縦席に一人、その後ろに二人、あとは荷物で終了という小ささと古さながら、安心で楽しい乗り味。

日本統治時代、製糖工場跡の機関車

ロタ島はかつて日本が統治しており、当時「砂糖王」と呼ばれた松江春次氏が建設した日本製糖工場跡には、サトウキビを運搬していた蒸気機関車がたたずんでいた。

海外ダイビングサービスで常に上位サービスを誇る「Blue Palms」の高久さん。
http://www.blue-palms.com/

ソンソン村が一望できる、高台にあるクロスポイント。遠くに見えるのはウエディングケーキマウンテン。夜は満点の星空!

チャモロの方はみんな笑顔!

前ページのバーベキューハウスでは、ケーキ屋が併設されており、彼はこの職人。北マリアナの方をチャモロと呼ぶが、彼らはいつも笑顔。

 スクエアなファインダー越しに映し出されるロタの景色は目を見張るものがある。

 仕事を忘れてバシャッ、バシャッ! と夢中で撮り終えたが、帰ってきて現像してみると……。あれぇ、なんだぁモノクロだもんなぁと、当たり前であるが思ってしまった。南国のモノクロ写真の中には白黒ながら、そこに色彩が感じられて奥行き感や質感があってカッコイイものがいくらでもあるが、自分のプリントのほとんどは現地でファインダーを覗きこんだ時の感動を描写するにはいたらなかった。

 だが! ここでは中でも気に入っているハッセルの写真と、やっぱり色付きのロタ島を見ていただきたいので、デジタルのカラー写真で現地のヴィンテージを少しご覧いただきたい。フルカラーの写真が気になる方は、是非『HUNT』11号をどうぞご覧ください。

個人的に一番印象的だったのは、ローカルの闘鶏場。三角の小さな屋根の中に雄鶏が住んでおり、試合時には足に刃をつけて戦う。

photo & text:Soichi Kageyama
媒体:VINTAGE LIFE vol.16

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