2018.08.16

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

産地別アクアの楽しみ「南の島の汽水域を再現」

愛嬌たっぷりでとても可愛いオカヤドカリとミナミトビハゼを一緒に飼育する、可愛さ2倍の飼育方法をご紹介。

ちょこんと岩などに乗り、顔を出す仕草がとても可愛いミナミトビハゼ。慣れれば手からも餌をたべるようになる。飛び出しやすいのでフタは必須。

特別な許可を得て採集された個体が流通する、国の天然記念物にも指定されているオカヤドカリ。雑食性でなんでもよく食べる。

 オリジナルの屋根付き飼育ケースで沖縄からやってきた、オカヤドカリとミナミトビハゼの共同生活を提案してくれたのは大阪市にある海水魚専門店やどかり屋の友永治美さん。

 深くサンゴ砂を敷き詰めて陸地と水場を作ったアクアテラリウム風スタイルで、フジツボやサンゴの骨格などをレイアウトして南国の海岸沿いをイメージさせている。

 店内の展示水槽では6年以上の間、砂を交換せずに管理しているという、その飼育スタイルは底面フィルターとアクアテラリウムにも使用できるサイレントフローフィルターを併用させたハイブリッドシステム。サイズの異なるサンゴ砂を3層に分けて使用することでろ過効果を上げ、また下部に粒の大きなサンゴ砂を使用することで目詰まりも抑制させている。

 飼育水は汽水を使用しているが、自然界で汽水域に生息する生物は海や雨の影響を受けやすく、塩分濃度は常に変化する環境に生息しているので塩分濃度に対しての許容は広い。海水濃度に関してはあまりシビアにとらえる必要はなく、水温25℃を前提として比重は1.010~1.016で調整しよう。

 長期飼育に重要なポイントを友永さんは「オカヤドカリはできるだけ単独飼育、そして冬場の温度管理が重要」だという。オカヤドカリは成長に伴い脱皮や宿である貝殻の引っ越しを行うがその際に他のヤドカリに襲われてしまう場合があるのだという。なので基本的に単独飼育がベストなんだという。

 また沖縄に生息する種類なので外気温が10度を下回ってしまう環境では飼育はできない。冬場の管理は部屋の暖房を常時オンにしたり、パネルヒータを側面に貼るなどの気温対策も必要だという。水換えは月に1度、総水量の1/3程度を換水しており、また蒸発した飼育水は塩分濃度が上がってしまうので常時蒸発した分の足し水をカルキ抜きした真水で行っている。

 トビハゼは縄張り意識がとても高いのでオカヤドカリ同様にできれば単独飼育が好ましいが混泳させる場合には対にさせないように3匹5匹というように縄張りを分散させた数を収容するのがおすすめだという。

 餌はトビハゼには乾燥赤虫や雑食用の海水魚フード、オカヤドカリは専用フードの他、同店ではおやつがわりにガジュマルやカイメン、ヤシの皮などを与えている。きちんと飼育を行えば10年以上も生きるといわれるオカヤドカリや5年は充分にいきるトビハゼ。長く楽しむためにもきちんとした設備で飼育をすることが大事だといえるだろう。

陸地と水場を作ったテラリウムスタイルでの飼育。サイレントフローフィルターを使用して水に動きも与えている。

観賞面だけではなく、遊び場やシェルター変わりにも役立つ天然素材のアクセサリーの数々。

テキスト:鶴田賢二 Kenji Tsuruta
媒体:AQUA Style 10

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