2018.10.17

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

60年近く前から自動車趣味人やってます!「OT Automotive Servi...

生涯現役でMT車でも走り続ける

広大な敷地内に建っているガレージ内には個性的なクルマたちが置かれている。850スポルトクーペは1969年式、Sr.3スパイダーは1989年式だ。ルノー 16の左側にある白いマスタングは水色内装。

 趣味性の高いクルマが集まるイベントに行くと、必ず出店している至極エンスーなブースがある。店主がお馴染みのエプロン姿で出迎えてくれる「OT Automotive Service(OT オートモーティブ サービス)」の"出張店舗"こそが、その気になるブースだ。

 1963年に開催された日本グランプリを第1回からずっと観てきたという根っからの自動車趣味人、店主・戸井陽司さんの博識ぶりと奥さまの優しい笑顔、そして、荷物満載状態でイベント会場まで甲斐甲斐しくやってきたシトロエン 2CV AZUの使い込まれた感にすっかり魅せられてしまい、ついつい散財してしまったという好事家がたくさんいる(と思う)。

 かく言う筆者も7〜8年ぐらい前に戸井さんからミシュランタイヤの金属製サインを買ったことがあり、それ以来、各地のイベント会場でブースにお邪魔したり、実店舗を訪問したりして、親交を深めてきた。いや、大先輩に対して親交を深めてきたでは失礼なので、もとい、お世話になってきた(いつも、ありがとうございます)。

もはや水色の2CV=戸井さんというイメージ

スペースに余裕があるフリーマーケット/オートジャンブルの会場では、ブースの一角に2CV AZUを置くスタイルが定番となる。

各種オートモビリアだけでなく英国モノのエコバッグ(写真とは異なるが、パートリッジ、ウェイトローズ、ホールフーズ等)も販売。

イギリスAA(日本のJAFみたいなもの)のグリルバッジや各種カーバッジ類も複数販売している。もちろん全部、当時の物だ。その全貌は公式ホームページにてご確認を。

オートモビリアの代表格だといっていいオールド・サイン(片面・両面、いろいろあり)も、戸井さんが得意としている販売アイテムのひとつだ。

戸井さんのセンスのよさが光る逸品揃い

外資系の自動車部品会社に勤めていた戸井さんは、サラリーマン時代に培ったノウハウを最大限活かし、オートモビリアやフィアット 600/850用パーツを仕入れることができる独自ルートを開拓した。

 OT オートモーティブ サービスが販売している商品の概要を端的に説明すると、"よそ様のお店では見ることができないレアなオートモビリア"ということになる。何ゆえにレアなのかというと、戸井さんが自ら海外まで赴き、オモシロそうなアイテムを直接買い付けているからだ。

 実は戸井さんは外資系の自動車部品会社に長年勤務し、サラリーマン時代に海外での快適な過ごし方やスムーズな移動方法などを培った。

 つまり国内外問わず臆することなくレンタカーでガンガン動けるため、御年67歳になった現在も年に8回ほど海外に行っている。直近では、来たる8月に再び機上の人となるそうだ。

 「一年の渡航スケジュールを簡単に説明すると、イギリスに2回、フランスはパリに3回、アメリカに2〜3回、たまにドイツに行くといった感じです。アンティーク品の買い付けと聞くと、皆さんいいですね、と仰りますが、イベント会場内を歩き回って疲れるし、買い付けた品々が重いし、結構なハードワークなんですよ」。

 そう語ってくれた戸井さんはフィアット600および850のパーツを販売していることでも知られているが、筆者が実車方面の質問をしようと思った瞬間にこう補足してくれた。

 「イギリスとフランスでオートモビリアを買い付け、ドイツとアメリカで主にフィアット 600と850の部品を調達しています。社会人になって懐具合がよくなり、初めて愛車の2台持ちが可能となったタイミングで買った趣味車が、850クーペでした。いまから39〜40年ぐらい前の話になりますね。

 それ以来、850の初期型、スパイダー、アバルトなどを乗り継ぎ、今日も私にとって2台目の850クーペとなる850スポルトクーペを所有しています。いまだフィアットのインポーターから感謝状が来ませんが、アウトビアンキ、パンダ3台、そして、プントに至るまでを購入してきました」。

深遠なるSpark Plug Worldも提案

奥さまも販売や買い付けをサポート

有線ながらリモートコントロールできるブリキのポルシェ 914はバンダイ製。1960年代モノというレア・アイテムで、全長は23cmだ。実働品。

 オートモビリア販売ブースの店主である戸井さんは、実車の世界では"FIATおじさん"としても有名で、国内にある様々なスペシャルショップが、戸井さんのもうひとつの顔である『FIAT Parts』から600/850用の部品を仕入れているのであった(オートモビリアを販売する業務はOT Automobiliaという事業所名にて展開している)。

 少年向けの週刊漫画雑誌に載っていた、世界の自動車という記事を見てクルマに興味を持ったという戸井さんは、すでに自動車趣味人として60年近くを過ごしてきたが、34〜35年前に買った850スポルトクーペを所有しつつ、気軽に楽しめるインジェクション仕様のアルファ・ロメオ・スパイダー Sr.3と、仕上げて乗ろうと思っているフォード・マスタングIIギアなどを増車して、毎日ワクワクドキドキしているという。

 「このマスタング、内装の色がステキでしょう? いかにもアメリカ人が好きそうなターコイズ・カラーなんですよ。エンジンがV8なので、走りも悪くないし!」。

 まるで新しいオモチャを買ってもらった子どものようなテンションで、愛車について語ってくれる戸井さん。クルマに対する情熱を持ち続けることで、いつまでも若々しくいられることを我々に示してくれている。自動車趣味人が進むべき道のド真ん中を突っ走っている戸井さん。奥さまのサポートと共に、ヨーロッパやアメリカから持ち帰ってくるレア・アイテムたちは、これからも我々を大いに楽しませてくれるだろう。

イギリスAAで活躍していたと思われる2輪をイメージしたアイテムは1950年代のモノ。

ミシュランマンが腰かけているように見えるベークライト製の灰皿は、イギリス・1950年代モノだ。

カメラ:Yoshiro Yamada
テキスト:Hidenori Takakuwa
媒体:VINTAGE LIFE 20

NEWS of VINTAGE LIFE

ARCHIVES

RANKING

POPULAR TAG

NEWS

SEARCH