2018.08.10

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

米New England地方でアウトドア&クラシックな休日 vol.1

メイン、ニューハンプシャー、コネチカット、バーモント、マサチューセッツ、ロードアイランド、6つの州から成るアメリカ北東部、ニューイングランド地方。自然豊かなこの地には、昔ながらのアウトドアでの過ごし方があった。

メイン州ポートランドでロブスターを「とって食べる」

メイン州の中でもポートランドは文化交流の中心地といえる都市。
ロブスターを名産として漁業で栄えたこの"海と共に生きる街"では、「とって食べる」も日常茶飯事だ。

ビクトリア様式の建物と石畳が1800年代当時の街並みを彷彿させるオールドポート。

赴きある佇まいは一般消費者向けのフィッシュマーケット。ロブスターをはじめ、様々な海の幸が新鮮なまま港から直接届けられる。

 ポートランドといえば西海岸、オレゴン州の街の方が日本では知名度が高いかと思うが、ここで取り上げるのはアメリカ大陸の東側、ニューイングランド地方、メイン州のポートランド。

 ポートランドの産業は漁業が中心で、特にロブスターは街や州の象徴となっている。なにせ、日用雑貨店や土産物店では必ずといっていいまでに、ロブスターのグラフィックが入った商品がずらっと並べられている程だ。また、観光客に向けた取り組みとして、漁船にガイド役の地元漁師と同乗し、ロブスターの漁獲体験ができるアクティビティも催されている。つまりロブスターはポートランドの暮らしを下支えし、観光客の誘致にも一役買っている、というワケだ。

 かつての漁船を改築したロブスター料理のレストラン、倉庫をリノベーションしたショップ、帆布を再利用したバッグを作るブランド。ポートランドは海由来の生活やカルチャーが根付いた街なのだ。

観光客でもロブスター漁が体験できるほか、獲れたてロブスターの購入もできるラッキーキャッチ号。

ロブスター&ロブスタースープ。

L. L. Beanの聖地へ

アウトドア商品の世界的パイオニア、「L.L. Bean(エル・エル・ビーン)」はメイン州発祥のブランド。1917年から今日まで本拠地として居を構えるメイン州フリーポートは、まさに同ブランドの聖地だ。

ショップはログハウス調で有機的。まさにHUNT的な装い。

犬の散歩がてら訪れる地元の客も多い。

 1912年にメイン州で生まれたブランド「エル・エル・ビーン」は1917年に同州のフリーポート、メイン・ストリートに居を移した。現在はイン・ストリート内の同敷地内に「フラッグシップ・ストア」「バイク、ボート&スキー」「ハンティング&フィッシィング」「ホーム」の4つにテーマ分けされたショップが並ぶ"エル・エル・ビーンの聖地"と呼ぶべき施設がある。

 日本国内ではウェアの取り扱いがそのほとんどだが、アメリカではそれに加えて狩猟用の銃や釣り竿、食器から家具まで、アウトドアに留まらず日常生活に必要なほぼすべての道具が網羅されている。施設内にはカフェやヴィンテージ商品の展示コーナーもあり、半日を潰すどころか、すべて見て回るには丸一日はかかりそうなボリュームだ。

 また、エル・エル・ビーンが昨今、注力しているアウトドア体験ができるスクール「アウトドア・ディスカバリースクール」にも同施設内から参加可能。これはブランドのバックアップの下で行われる、アメリカの大自然を手軽に楽しめる初心者向けツアーで、ショップで受付を済ませば、シャトルバスでアウトドアが体験できる場所まで連れて行ってくれるというモノだ。

 メイン州フリーポートは、エル・エル・ビーンを始め、アウトドアをいつも身近にしてくれる、スポーツブランドやファッションブランドのアウトレットショップが数十軒集まる買い物天国だ。

笑顔が素敵なアウトドア・ディスカバリースクールの講師。

人気店、フリーポートチャウダーハウスのロブスターサンド。

エル・エル・ビーン無しではフリーポートは語れない

 エル・エル・ビーンの代表作のひとつに「ビーン・ブーツ」というブーツがあるが、実はこのブーツこそが、膨大な商品ラインナップの中で最初に生まれたアイテムなのだ。

 創業者レオン・レオンウッド・ビーン氏自身の20年超のハンターとしての経験からハンティングに適したブーツとして1911年にビーン・ブーツを発明。当時の呼び名は明快で「メイン・ハンティング・シュー」というモノだった。そして完成の翌年、ブランドが創業された。

 先述通り、創業から5年後には初のアパレルアイテム「メイン・セーフティー・ハンティング・コート」の発表と共に、フリーポートにショップを移転。その後、2015年まで実に98年もの間、同じエリアで成長しつつ、変わらずに営業を続けているのだから、驚かずにはいられない。

 現在エル・エル・ビーンの本店(本社)があるメイン・ストリートには、同ブランドを含む大手ブランドのアウトレットが軒を連ねる「FREEPORT VILLAGE STATION」というモールの他、オルビスなどのアウトレットも立ち並ぶが、このようにアウトレットが密集した理由が「エル・エル・ビーンのショップに多くの人が集まるから」という逸話もあるほど。

 フリーポートはエル・エル・ビーンの存在無くしては現在の姿にならなかった、といっても決して大げさではないのだ。

テキスト:Ryoma Watanabe
媒体:HUNT 10

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