2018.08.20

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

DICKIES and SKATEBOARDING〜スケーターとの蜜月な関係〜v...

アメリカの労働者に、頑丈で機能的なワークウェアを提供するために誕生。ブランド設立から100年近く経つ現在、ワーカーたちを中心に愛用されてきた時代を経て今やスケートシーンのみならず、ポップカルチャーの定番ブランドへと成長を遂げている。その中でも世界中で愛されているモデルが874。DICKIESがスケーターに愛され、ある意味"ユニフォーム"と化した理由をさまざまな世代の声を通して考察する。

HISTORY「幅広い世代のスケーターに愛される DICKIESの歴史を紐解く」

 1918年、従兄弟であるC.N.WilliamsonとE.E.Dickieが数人の仲間たちと、テキサス州フォートワースにU.S.オーバーオール社を設立。4年後の1922年にU.Sオーバーオール社を買収し社名を"Williamson-Dickie Manufacturing Company"と変え、現在のDickiesが誕生した。オーバーオール製造から始まった同社が、これほどまでに世界規模で愛されるワークウェアブランドに成長するとは夢にも思っていなかっただろう。

 世界大恐慌の影響を受けながらも着実に成長を続け、第二次世界大戦には頑丈な作りが認められてアメリカ陸軍の制服として採用されることに。戦後はアメリカ全土で作業着の需要が復活。そこでKHAKIと呼ばれるワークパンツをリリースし、1950年代後半にはDickiesを履いた作業員たちがヨーロッパや中東へ赴任したことで市場が世界へと広がっていった。ちなみに当時生まれたスローガンは「FIT YOU, FIT YOUR JOB(※あなたにもあなたの仕事にもフィットする)」。

 そして1967年に現在、幅広い世代に愛される定番ワークパンツ、874が誕生。その頑丈さ、機能性と履き心地の良さでさまざまな職場で愛用されるようになり、1970年代に突入するとファッション性を意識するように。そうしてDickiesが作業服としてだけでなく、ファッションアイテムとして受け入れられるようになっていった。

 そうして、1990年代初めにアメリカのユースカルチャーの注目を集めるように。ストリートの体現者であるスケーター達が好んで着用した事で火が付き、様々なジャンルのアーティストへ波及。

 当時人気絶頂だったラッパーや俳優らがこぞって穿き始め、急激にその名を広めていった。

 現在、Dickiesはワークウェアブランドの代名詞として知られ、874も今年で誕生50周年を迎える。着る者を選ばず、あらゆるタイプに適応する。決してファンシーではないけどもスタイリッシュ。今や絶対的な地位を確立したDickiesはすべてのハードワーカーのためのクオリティクロージングであり、この先もその伝統を守りながらさらなる成長を遂げていく。

DICKIES SKATE TEAM[ディッキーズスケートチーム]

Dickiesがスケートコミュニティを席巻。

スケーターに長年愛され続けてきたワークウェアDickiesによるスケートプログラム。

Dickiesのスケートチームがビンセント・アルヴァレスの撮影中に談笑。このカットは取材前年に敢行されたテキサスツアーでのワンシーン。Dickiesが誕生したテキサスでセッションを繰り広げた。

 テクニカルスケーティングの進化がスケートシーンを席巻し始めた’90年代、スケーターたちは"テク"と"ヘッシュ"の二者択一を迫られた。"テク"を選ぶ者はバギーパンツにゴツいテクニカルシューズを履き、EMBやLAコートハウスでフリップトリック三昧。一方、"ヘッシュ"を選んだ者はDickiesにVansという出で立ちで、バーンサイドをはじめとするコンクリートパークでプールコーピングを削るというイメージ。当時はこのようなカテゴライズが存在していた。Dickiesは、どちらかと言えばブルーカラー的な"ヘッシュ"な印象が強かったのだ。

 それから時は流れ、かつて存在したカテゴライズの境界線が薄れ、現代ではDickiesが幅広い世代のあらゆるタイプのスケーターに愛されるようになっている。それもアンソニー・ヴァン・イングレン、アンドリュー・アレンやジェイソン・ディルといった、"テク"と"ヘッシュ"を絶妙なバランスで融合させたスケーターたちの存在に起因しているのかもしれない。

 そうして、長年スケートと蜜月の関係を保ってきたDickiesが2012年にスケートプログラムを発足。立ち上げ当初はジム・グレコやケビン・ターペニングを起用し、ライダーの入れ替わりを重ねて現在はビンセント・アルヴァレス、ピーター・ヒューイット、ジェイク・ジョンソン、ロニー・サンドヴァルなどがチームに在籍。これまでにさまざまなオンラインエディットを公開している。

 うだるような暑さの中、また骨身に染みる寒さの中。ストリートで、またはコンクリートパークで。あらゆる環境でタフな機能性を発揮するDickiesのスケートコミュニティ介入は必然的だといえるだろう。

こちらもテキサスツアー中に撮影されたワンカット。ビンセント・アルヴァレスがヒップでヒールフリップをクリーンキャッチ。

"ヘッシュ2の代名詞、ピーター・ヒューイットが極上スポットで魅せる。プラットフォームのないオブジェでスケッチーなフロントロックをメイク。

テキスト:梶谷雅文
媒体:SLIDER 32

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