2018.10.30

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

"O3EPO"とはロシア語で"湖"。モスクワから湖を目指したスケートトリップへ。

これまでに数々の僻地へのスケートトリップを敢行してきたCarhartt WIPが、ロシアのスケートブランドであるABSURD SKATEBOARDSとタッグを組み、モスクワからシベリア南部のイルクーツク州を目指す6,000kmの旅を敢行!

舞台となったのは、シベリア地方というスケーターにとって未開の地。

3週間の間に立ち寄ったロシアの街は、すべて同じような顔をしている。ワーキングクラスのための工業都市。街と街の間にある小さな町にロシアの真の姿が見られたという。

 この10年の間に、さまざまなブランドやスケーターが国境を越え、スケートスポットを求めて世界中を旅してきた。Carhartt WIPもそのような旅を実現してきたブランドのひとつ。

 2004年には17名のスケーターを引き連れてモンゴルの首都ウランバートルのスケートパークを目指し、『Dirt Ollies』という写真集と"Mongolian Tyres"という映像作品を制作。その10年後の2014年には再訪したモンゴルをフィーチャーしたオンラインビデオ"Out of Steppe"が話題を呼んだ。しかし、今回の"O3EPO"は過去に例を見ない過酷な旅。舞台となったのは、シベリア地方というスケーターにとって未開の地。

 そんなシベリアでの新たなスケート体験に胸を踊らせ、2016年にCarhartt WIPとAbsurdによる合同ツアーが敢行された。参加スケーターはCarhartt WIPからジョセフ・ビア、イゴール・ファルディン、フェリペ・バルトローメ。そしてAbsurdからはゴーシャ・コニシェフとトリヤ・ティタエフ。この5名のスケーターが2台の小さな車に乗り込み、スタート地点であるモスクワを出発する。

 1日平均600〜1,000kmほど距離を稼がなければならないため、出発は早朝、次の街に到着するのは深夜。そして翌日にスケートセッションを繰り広げる。越えたタイムゾーンは合計5つ。時差の関係により、東へと移動を続けると時間が失われてしまう。そのため、移動する度に1時間の睡眠が削られることに。長距離移動の疲労と時差による身体のリズムの崩れと戦いながら、3週間に及ぶスケートトリップに臨む。

 道中で立ち寄ったのは、チェボクサル、ウファ、クルガン、オムスク、ノヴォシビルスク、ジブノゴルスク、クラスノヤルスクなどといった10を超えるロシアの街。そのほとんどが労働者階級のために作られた工業都市であり、すべての街に旧ソ連のシンボルであるレーニンの記念碑が残っている。街と街の間には永遠に続くかと思える平野や森林が広がり、インフラも充分に整備されていない。

 好天に恵まれるのは1年を通してわずか3ヵ月。そのようなロシアの大地を移動しながら、100以上のスケートスポットをヒット。高層ビルが立ち並ぶ首都モスクワからシベリア地方の田舎町まで、多様な顔を見せるロシアに触れる。

 そもそもタイトルの"O3EPO"なのだが、これはロシア語で"湖"を指す。というのも、シベリア連邦管区のイルクーツク州のバイカル湖がこのツアーの最終目的地。この湖は"シベリアの真珠""生物進化の博物館"と称され、世界遺産にも指定されている。何世紀にも渡り、シベリアの先住民族によって、聖なる場所として崇められていたほどだ。

 日常を離れ、新たなスケートスポットを攻めて写真や映像を残すことがスケートトリップの醍醐味のひとつであるが、このような未開の地においては現地スケーターやローカルシーンとの出会いのほうが貴重な経験となることがある。今回のO3EPOも然り。立ち寄る街では15〜20人ほどのローカルスケーターが集まり、さまざまな形でツアーをアシスト。なかなかメディアでフィーチャーされることのない彼らにとっても貴重な経験となったに違いない。

 Carhartt WIPとAbsurd Skateboardsによる"O3EPO"ツアー。その模様は映像作品としてオンライン公開される予定。それまでは、ここに掲載された写真を通してロシアでのセッション、そして仲間との旅そのものの魅力に触れていただければと思う。

マーブル素材の完璧なトリプルキンクのハバレッジで魅せる。スペイン出身、Carhartt WIPのフェリペ・バルトローメによるBs 50-50。サラリーマンに阻まれながらもクリーンにメイク。

アスファルトのラフなアプローチを全力でプッシュ。Absurdのゴーシャ・コニシェフによる、トランジションからトランジションへとトランスファーするトレフリップ。

フランス出身、Carhartt WIPのジョセフ・ビアによるボードスライド。限られたアプローチでスケッチーなハンドレールを攻略。ちなみにこのスポットはランディングもかなりラフ。

ウォールに設置された極太ハンドレールでAbsurdのトリヤ・ティタエフが魅せるのはFs 5-0。ホワイトのウォールにブルーのレール、澄み渡った青空が爽快。

ロシアの都市にはこのように巨大な戦争記念碑やマーブル製のレッジが数多く存在する。ゴーシャ・コニシェフがハバレッジで魅せる、全流しのBs 5-0。

Carhartt WIPとAbsurd Skateboards によるロシアツアーを記念したカプセルコレクション。

O3EPO Watch Hat Beanie/
シルエットや被り心地ともにCarhartt WIPを代表するアイテムのひとつであるニットキャップ。フロントのCタグに重なるようにプリントされたO3EPOのロゴが主張するデザイン。

O3EPO Block S/S T-Shirt/
旧ソ連の社会主義や共産主義を彷彿とさせる、鮮やかなレッドのボディを採用した胸ポケットTシャツ。バックにはシベリアの寂れた風景写真をプリント。前後にO3EPOのロゴが入る。

O3EPO Block Board&Rocket Board/
今回のツアーを象徴するようなシベリアの寂れた風景写真とO3EPOのロゴを配したクルーザーデッキ。ダークブラウンの木目に映えるレッドが色鮮やなデザインとなっている。左(8.5×32.25)右(8.38×32.13)

O3EPO Shashlik Sticks/
ロシアやウクライナなど、旧ソ連圏で人気のあるバーベキュー用の串。こういった気の利いた小物類もCarhartt WIPの魅力。ケースにはCロゴのタグとO3EPOのロゴがプリント。

カメラ:Alexey LAPIN
テキスト:梶谷雅文
媒体:SLIDER 32

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