2018.11.09

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

CHANNEL ZERO「最もハートウォーミングな1枚は?」

カントリーからJAZZ、SOUL、パンクまで問答無用の“超個人的”レコメンドミュージックをお届けします。The Music For Life!

LEE BENDER

Buena Vista Social Club(Buena Vista Social Club)
 俺は超、情にもろい野郎だ。どんなジャンルの音楽でも聴く。カルチャーっぽければさらに良い。レコーディングの質が悪ければもっと良い。数年前、俺は美しい女性と一緒に1950年代のアメ車のタクシーでキューバをまわっていた。車内ではどのラジオからも、このうっとりするような音楽が流れていた。

 過ぎ去った遠い時代を感じさせるホーン、ピアノ、完璧なハスキーボーカル。これこそがキューバ人の心音なのだと思えるほどだった。マレコンビーチの打ち寄せる波のように、ずっと動いていたいと思わせる音楽だ。タクシーの運転手にこのアーティストは誰だと尋ねると、「キューバ人のソウルミュージック、Buena Vista Social Clubさ! 金曜日にライブをしているからふたりで行きなよ!」と教えてくれた。

 で、金曜日俺らは古びたダンスホールで葉巻をくわえながら、生バンドに合わせて夜通し踊った。これを書きながら、ヘッドホンで聴いているだけで涙が出てきそうになる。このバンドには信じられない裏話があるんだけれど、それは自分でディグってくれ。

JEFF DECKER

GLORY(MORMON TABERNACLE CHIOR)
 今回紹介するのは、子どもの頃ホリデーシーズンになるとずっと聴いていたアルバム。別に探して買ったり、突然とても聴きたくなったりするわけではないが、ラジオで流れてくるとついついチャンネルを合わせてしまう。

 パンクロックが最高なのは才能がないヤツでも、音楽が作れるっていうこと。つまり、技術じゃなくて面白いアイデアさえあればいいんだ。でも完璧を目指すモルモンタバナクル合唱団は、技術力も最高レベルで規律も厳しい。彼らが奏でる讃美歌を聴くと、心が温まり、そして同時に胸が痛くなるんだ。

TAMMI TIBETAN

39 Minutes of Bliss (In An Otherwise Meaningless World)(The Caesars)
 普通は『39 Minutes of Bliss』はハートウォーミングなアルバムだと思わないかもしれない。というか、本来は全然ハートウォーミングなアルバムではないの。でも個人的ににとても特別なアルバムだったことがあって、ステレオでかけ続けていた時期があるの。

 The Caesarsの歌詞はだいたい別れや「ベイビー、君の耳はダンボみたいに巨大で可愛いね」とか「君はこの界隈で一番頭のいい子ではないけれど、僕は気にしない」みたいな褒めているのか、けなしているのか分からないような内容。ヘビーなディストーションがかかったギターとシンセの音、それに人生の不完全さについての歌が合わさる。

 こんな彼らの曲を聴くたびに笑顔になるの。キャッチーなチューンで踊っているときにちょっとくらい優しく悪口言われても、嫌な気持ちにはならないでしょう?

CHOPPER DAI

STREETS OF FIRE(Soundtrack)
 読者諸君、秋の夜長は如何お過ごしであろうか。世間一般は読書や天体観測、それにスーパー銭湯でリラックスといったところか。ふざけるな! 言っておくが、決してオレがタトゥーまみれであるが故スーパー銭湯に入れないという理由でキレているのではない。

 チョッパーガイの夜長の過ごし方は、ウイスキーラッパ飲みで、バイカームービー鑑賞が常識だろう。基本はやはり『Easy Rider』だろう! いや、飽きてしまったし内容がつまらない……ハードな貴方には『マルボロマン』を是非!!

 いや、あんなクソバイクを見るのは耐えられない……という方には、私のフェイバリット映画のひとつである『Streets of Fire』をオススメする。そしてそのサントラが実にハートウォーミングな1枚なので、今回紹介しよう。

 本編の話は、久々に地元に帰ってきた男が、ギャングに拉致された元カノを救出するだけのIQ低め厨二病全開の内容なのだが、"ロックンロールの寓話"というテロップが示すように、効果的な音楽の使用がミュージック・ビデオを観ているかのようでカッコ良いのである。

 ギャングの「乱暴者」ヨロシクな格好とチョッパー群がイカしており、特に『ラブレス』でおなじみのウィレム・デフォーの魚屋のような服装や、逆センター分け? の髪型も最高にマブい。なんといっても最大の見所はエレン・エイムが熱唱するエンディングである。

 『レ・ミゼラブル』や『シカゴ』をも超えた最高のミュージカル。人肌恋しくなる季節に独りぼっちの貴方も、胸熱になる事必至。残虐シーンが無いのでパートナーとの鑑賞も良しなのである。

TAKA YASHIRO

HARVEST MOON(Neil Young)
 先日のVMRS、厚木のスワップミートでライブを聞いてくれた方々有難う! イベントもすごい入場者数だったし、最後はスペシャルゲストも登場して大いに盛り上がり、天気の良いアウトドアでの演奏は僕らも充分に楽しめました。

 さて、今回のチョイスはこちら。92年リリースのニール・ヤングのアルバム『HARVEST MOON』。アコースティック中心のアーシーなサウンドは、今でもよく聞く1枚。1972年リリースのヒットアルバム『HARVEST』からちょうど20年後に、そのアンサーアルバムと言うべく、当時のメンバーを集めて収録され、コーラスにはジェイムス・テイラーも参加している。

 どれも良い曲ばかりだけど、中でも「Unknown Legend」という曲は、砂漠でハーレーに乗る彼女がテーマの1曲。ビデオクリップでも、そのイメージ通りハーレーが多数登場して、ニール本人もライディングしている。

 そういえば、ここ数年買い付けで毎年アメリカを横断しているけど、こういったニール・ヤング等のアーティストのシンプルな楽曲の良さに、大陸を横断して更にその良さと深みに気が付いたのであった。

媒体:ROLLER 25

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