2018.12.18

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

GT-Rがサーキットを席巻し、スポーツセダンの代名詞的存在となる。

 プリンスの日産との合併を経て、日産のL型エンジンを搭載するなどして設計された3代目C10系は1968年にデビュー。"ハコスカ"の愛称通り角張ったボディに走るサーフィンラインが特徴的だ。最強モデルGT-Rは、レーシングプロトたるプリンスR380のエンジンをデチューンしたDOHCエンジン、S20型を搭載。今なお強いカリスマ性を放っている。

 キット化はやはりGT-Rが多く、現在入手容易なものは2ドアならタミヤ、フジミ、アオシマ(旧イマイ金型)各社の1/24スケール、マイクロエースの1/32がある。4ドアではフジミとアオシマの1/24があり、アオシマではGTもリリースしている。絶版キットでは、タミヤ版登場前は唯一のエンジン付きだったニチモ1/20や、シャシー裏面にまでこだわった再現でカーモデル界を席巻したマルイ1/24も印象深い。

誰もが思い描く理想のハコスカ4枚を具現化

 ハコスカの4ドアのキットとしては現在アオシマ製とフジミ製の入手が容易だが、どちらも当時の慣習ならって幅広くディフォルメされている。この作品はアオシマ製のGT-Rをベースに幅を4mmほど詰めて、フジミ製のシャシー、バンパー、フロントマスク、リアバランスパネル、タミヤ製のヘッドライトベゼルなど、いわば様々なハコスカのキットの"イイとこどり"で仕上げた作品。

 切った貼ったをまったく感じさせないフィニッシュが素晴らしい。ホイールはニチモのバイオレット・ターボ用の神戸製鉄(ゴッティ)を複製したものを使用している。内装はアオシマのダッツンコンペ・ステアリング、シートをおごるなど、パーツチョイスのセンスも光る。

◆Builder : 清水正幸
◆Base : アオシマ 1/24

難易度の高い幅詰め作業をサラリとこなす

 "自分が乗りたい仕様"という制作コンセプト通り、いかにも実際に存在しそうな雰囲気に仕上げられた作品。アオシマのGTをベースに幅詰め作業を敢行、ボディはオリジナルをキープしながら車高を限界まで落とし、足元にはフジミのテクノファントムをセット。さらにタミヤのハコスカGT-Rのエンジンコンパートメントを流用して、フジミのL型を搭載している。ソレックス、タコ足、プラグコード、ラジエターホースなどディテール表現も抜かりない。

◆Builder : 大熊 学
◆Base : アオシマ 1/24

単なるストレートビルドとは一線を画す

 ワークス、ヘッドライトカバー、オイルクーラーという、ハコスカ街道レーサーお約束のパーツの装着が目を惹く1台。派手さを抑えた、シルバーとブラックの組み合わせにセンスを感じる。しかし、本当のハイライトは、この作品もまた上のアイボリーカラーのGT同様、幅詰め作業が行われている点だ。ボディを何分割にもした痕跡をどこにも残さないあたりに作者の技術レベルの高さを感じさせる。

◆Builder : 大熊 学
◆Base : アオシマ 1/24

フジミ製ハコスカの魅力を存分に引き出す

 アオシマのハコスカ同様、若干幅が広く、ややアクの強い印象があるフジミのハコスカ。初期の昭和44年型グリルが付属するのが魅力のひとつだが、この作品は前後のバランスパネルを下方に延長して、平べったさを解消させるアプローチをとっている。シャシーはお約束の共通・板シャシーだが適正な車高とアライメント調整でリアルさも文句無しだ。

◆Builder : 山本智久
◆Base : フジミ 1/24

幅広ボディをアメリカ車に見立てて楽しむ

 もともとアメリカ車の影響が色濃いハコスカのデザイン、少々幅がワイド目のフジミ製ボディの特徴を逆手にとって、アメリカのローライダー・テイストにアレンジした作品。ツイストされたチューブグリル、サプリウム風のオレンジウィールズ製Aスタイル・ホイール、ハイドロでリア下がりの車高、リアウィンドウのサンシェイドなど、'70年代のいわゆるオールドスクール・ローライダーを再現している。

◆Builder : 田崎敦雄
◆Base : フジミ 1/24

シンプルながらハコスカの新たな魅力を開拓

 1960年代のアメリカ車の純正色を彷彿とさせるライトブルーメタリックに塗った時点で勝負あり、といったハイセンスな作品。窓枠などはきっちり手を抜かずOG系に仕立てて、血を這うようなスラムドスタンスと、なんとミニ四駆用を流用したというホイールでアメリカのカスタムカー的な印象を醸し出す。

◆Builder : 小林洋介
◆Base : アオシマ 1/24

敢えて廉価版の4気筒モデルに仕立てる

 実車の世界では6気筒のGT系ばかりが持て囃されるハコスカだが、この作品はあまり陽の当らないショートノーズと呼ばれる4気筒系にアレンジ。といっても単なるエンジンの違いだけではなく、ホイールベースが異なるため、前輪後方とフロントドア前端の間を切り詰めている。初期のグリルはフジミの流用。ホイールはフジミのS54Bからの流用だ。屋根に乗っている白い布は洗車中を再現とのことだが、真相やいかに!?

◆Builder : 仙波徹也
◆Base : アオシマ 1/24

かの大助商店の有名車をオマージュ

 ド派手なチバラギマシンを多数世に送り出してきた大助商店。その中でも有名なのが1800GLのショートノーズをベースに製作されたマシーンだが、こちらの作品はフジミのハコスカGT-Rをベースにロングノーズ、6連テールといった実車のディテールを踏襲しつつ、パテ埋めのワークスフェンダー、レッドのボディカラーなどアレンジも加えている。この車高でしっかりステア可能なのもこだわりだ。

◆Builder : 大内正人
◆Base : フジミ 1/24

"砂漠を行くGT-R"というコンセプトに、現実味を持たせる

 一見するとハコスカのハイリフト車に見えるが、ポイントはハセガワのサニトラの荷台部分を流用加工してピックアップにアレンジされた、リアセクション。これによってダットサンのダブルピックアップのような佇まいを見せる。ボディや足回りの加工技術も素晴らしいが、アメリカの強い日差しを受けて色艶が枯れ切ったボディ塗装の表現も見事だ。荷台の小物やエンジンの配線など、細部にまでしっかり手が入っている。

◆Builder : 近藤 進
◆Base : タミヤ 1/24

今時のGT-Rはオリジナル偏重主義ではない

 街道レーサー系のイメージが強いビルダーだが、このハコスカに関してはどこかアメリカ西海岸のスタンス調エッセンスを注入。赤いプラグコードの追加、赤いカムカバーなどいかにもチューニングされた風のS20エンジンを搭載。ファンネルやタワーバーマウントをアノダイズド加工風にペイントするなど非常にハイセンスだ。適度に落とされた車高とオレンジウィールズの6スポークの組み合わせが、走りを感じさせる。

◆Builder : マルカイ愚息
◆Base : タミヤ 1/24

シックな色遣いでまとめた定番仕様

 リバティウォークシリーズのハコスカをベースに基本的にはボックスストレートで制作。ホイールを日産のテッチンワイド加工ホイールに変更したのがビルダーのこだわり。美しい調色のパープルメタリックと光りモノをブラックアウトした渋いカラーリングが目を惹く。

◆Builder : 藤中直城
◆Base : アオシマ 1/24

プリペイントの可能性を広げる佳作

 アオシマの塗装済みキットをベースに仕上げたこの作品。ボディは丹念なポリッシュを施し、窓枠をハセガワのミラーフィニッシュと曲面追従シートのツヤ消し黒でクオリティアップ。車高も低く落として、アオシマのワタナベと引っ張りタイヤを装着している。ボディ塗装の手間が無い分、シフトノブやエアフレッシュナーなど自作して、近年、アメリカに渡った個体のような雰囲気に仕立てている。

◆Builder : 松原 祥
◆Base : アオシマ 1/24

ケンメリのハコスカ・カバー仕様

 艶消しイエローのボディと光りモノをすべてブラックアウトした竹内さんのハコスカ。実はお友達の松原祥さんが制作したまったく同じコンセプトのケンメリをハコスカでカバーしたというコラボレーション作品である。車高の落とし具合、同じオレンジウィールズの6スポークをチタンカラーにペイントするなど比べて見れば見るほど良く似せられていて面白い。

◆Builder : 竹内脩佐
◆Base : アオシマ 1/24

やり過ぎないモディファイ加減が絶妙な1台

 タミヤのハコスカをベースに車高を落としてフジミのワタナベ15インチをセット。前後ともに軽くキャンバーがつけられており、非常にリアリティの高い雰囲気に仕上がっている。注目はフロントのオーバーフェンダー(キットはリアのみ)で自作した上に、ビス部分を虫ピンで表現している。垂直固定のワイパーもレーシーさを演出するのにひと役買っている。

◆Builder : 戸田敬介
◆Base : タミヤ 1/24

優等生的なタミヤ製ハコスカをチョイ悪フィニッシュ

 比較的ノーマル系で制作されることの多いタミヤのハコスカだが、この作品は車高を低く落とした上で、定番のワタナベではなくロンシャンをセットしている。エンジンが再現されているのもこのキットの魅力のひとつだが、プラグコードの追加や、焼け具合の表現にこだわったタコ足などでリアルに仕上げられている。

◆Builder : 橋谷武巳
◆Base : タミヤ 1/24

後ろ姿にマニア泣かせなポイントあり

 定番のシルバー、ホワイト以外で悩んだというボディカラーはビビットなタミヤのピュアレッドをセレクト。ユニークなのはマフラーで、ビルダー自身が実車で一度だけ見たという、Z432と同じ縦デュアルをセットしている。ちょっとした工夫だがそのインパクトは大きい。

◆Builder : 橋谷武巳
◆Base : タミヤ 1/24

10代半ばにしてこの制作クオリティ!

 タミヤのハコスカをストレートビルドした作品だが、素晴らしいツヤとメタリックの粒子感の揃った美しいボディ塗装、そして窓枠の緻密な処理などビルダーの極めて高い制作スキルがうかがい知れる。エンジンはプラグコードも追加した上で、丹念に塗り分け。ハイライトはドアの開閉でフィッティングやアクションの精度もハイレベルだ。驚くのはビルダーがまだ10代半ばであること。次作にも期待したい。

◆Builder : 杉山敦樹
◆Base : タミヤ 1/24

変化球勝負の強力コンテンダーが放つ異色作

 往時を知らない人には「?」だが、ある一定の世代とっては「ニヤリ」となってしまう、1970年代後半の街道レーサー創成期を感じさせるのは、毎回楽しい変化球を投げてくるビルダーの作品。カッコイイことよりも目立つ、あるいは個性を強くしたいという、当時のトレンドを随所に反映。

 GT-Rベースなので、アンカットRフェンダーは自作で作り直したもの。砲弾型ミラー、カバー付きフォグランプ、コーナーポール、リア窓のマジックカーテン、ディッシュホイール他、懐かしのカーアクセサリー満載だ。

◆Builder : 堀内 勇
◆Base : フジミ 1/24

CustomではなくKustomアメリカの伝統的スタイルに挑む

 一見するとアメリカ車をベースにした作品に見えるが、アオシマのハコスカ・セダンをベースにステーションワゴン化した上でチョップトップ。スカイラインスポーツ風の吊り目4灯ヘッドライト、ケンメリテールを流用した1960年代のフォードのようなテールライトなど、スカイラインを感じさせるパーツで仕上げた力作。ボディをかぶせるとほとんど見えなくなるインテリアやCノッチされてエアサスが装備されたシャシー、L型エンジンなど非常に手の込んだ作品だ。

◆Builder : 小林清一
◆Base : アオシマ 1/24

TLVのミニカーをプラモで再現する心意気

 当時を知らなくとも、1/64スケールのトミカリミテッドヴィンテージのミニカーとしてはご存知の方も多いであろう、ハコスカバンのラジオカー。中継場所でのアイコン的役割も担った。そのミニカーをモチーフにアオシマのハコスカ4ドアをベースにバン化した当作品。バンは単に屋根を伸ばすだけでなく、4気筒モデルゆえにホイールベースを短縮してショートノーズ化を行っている。

 フロントグリル、インパネはフジミのハコスカを流用。ホイールはフジミのS54B用を装着している。リアのハッチや灯火類はスクラッチだが、実車の印象を巧みに捉えた秀作である。

◆Builder : 河地真二
◆Base : アオシマ 1/24

媒体:modelcars tuning 3

NEWS of modelcars

ARCHIVES

RANKING

POPULAR TAG

NEWS

SEARCH