2018.11.26

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

小さくても本格的なアクアリウムを!「小型水槽で長期飼育をめざせ!」

小型水槽は置き場所にも困らず、手軽にスタートできる上、スタイリッシュなデザインの水槽も多く、アクアリウム初心者にとっては手を伸ばしやすい。しかし、こと海水魚飼育に関しては「小型水槽での飼育は無理」「管理が大変」という意見が多いのも事実。今回はそんな小型水槽での長期飼育のコツを、専門店に聞いてみた。

デメリットをメリットに変える飼育術

小型水槽のメリットやデメリットを把握しておくのは成功の秘訣ともいえる。
どんなメリットやデメリットがあるのだろうか?

小型水槽での飼育は難しい!?

 アメリカやヨーロッパなど、日本よりはるかにアクアリウムが発展している欧米諸国と比べて、アクアリウムの中でも日本でガラパゴス的な進化を遂げているのが、小型水槽の文化だ。国土が小さく、人口が多い日本ではその住宅事情があるからか、メーカー各社から数多くの小型水槽がリリースされている。

 小型水槽には「低価格でスタートができる」「置き場所に困らない」「ランニングコストがかからない」といったメリットが挙げられる。それだけを聞いてしまうといいことづくめなようにも聞こえる小型水槽ではあるが、実際には小型水槽で運用を行って失敗してしまったといった話や、海水魚やサンゴは淡水性の熱帯魚、水草と比べて飼育が難しく「小型水槽での長期飼育は無理」といった意見も多く聞こえてくるのもまた事実だ。

 果たしてほんとうに小型水槽での飼育は不可能なのか、初心者には向かないシステムなのか……。

 たしかに大型水槽とくらべて総水量が圧倒的に少なく、ろ過層なども小さいため、使用できる器材類も限定されてしまうし、水質の急変や水温の変化なども起こりやすいのは事実だ。

 なので例えばミドリイシなど飼育する生体によっては、管理は大型水槽とは比べものにならないくらいに大変で、飼育テクニックを要する種類も存在する。こうした生体を小型水槽で管理するのは不可能とはいわないまでも非常に難しいといわざる得ない。

 反面、丈夫であまり大型にならない小型の海水魚や丈夫なソフトコーラルなど、管理さえしっかり行っていれば小型水槽でも充分に長期飼育が可能な種類も多い。こうした種類をチョイスした上での飼育であれば、生き物を飼育するからには「簡単」という言葉は使いたくはないが、初心者でも充分に飼育は可能で「難しい」というものではないとお伝えしたい。

 つまりは小型水槽での運用は種類を選び、きちんとした管理を行えば決して不可能ではないのだ。

小型水槽のデメリットを把握しよう

 それでは、小型水槽にはどんなデメリットが存在するのだろうか? 冒頭にも触れた通り、大型水槽と比べて総水量が少ないことによって考えられるトラブルが起こりやすい、というのが最大のデメリットだろう。水量が少ないため、エサの与え過ぎや生体のフンや死骸などを要因とする水質の悪化のスピードは、著しく速い。

 ろ過の安定していない時期には、さまざまな要因で水質は安定をしないことが多いが、そうしたさまざまな要因をダイレクトに影響が出やすいともいえるだろう。

 また同様に、蒸発による塩分濃度の高濃度化や外気温の影響をダイレクトに受けやすいのも、総水量が少ない小型水槽ならではのデメリットだろう。当然のことながら飼育スペースは少ないので、飼育できる魚の数やサンゴなどにも限りがあるというのも、飼育をスタートすると楽しくていろいろな種類の生体を欲しくなってしまうといった、この趣味ならではの醍醐味をあまり味わうことができないのも、デメリットといえばデメリットかもしれない。

デメリットをメリットに変えるアプローチ

 メリットのほかにも多くのデメリットが存在するのも、小型水槽の特徴ではあるが、そうしたデメリットをきちんと把握してメリットに変えていくことができるのも、小型水槽の魅力ともいえる。

 その最大のポイントは最大のデメリットでもあり、特徴でもある総水量が少ないということである。総水量が少ないことで、さまざまな要因による水質の悪化をダイレクトに受けやすいのは先に触れたとおりだが、万が一、そうしたトラブルが起こってしまったとしても、初期段階であれば大量の換水でリカバリーできることも少なくない。この換水こそが小型水槽のデメリットをメリットに変える、最大のポイントである。

 というのも、例えば一般的な90㎝水槽であれば水量は約180リットル、サンプを含めれば200リットルは超える水量となる。対して小型水槽の中では比較的水量の多い30㎝キューブ水槽では、約27リットルの水量となる。水換えに平均的に使用されるポリタンクの容量は20リットルだ。

 万が一、水質が急変して大量の換水を余儀なくされる事態となったとして、90㎝水槽では一体ポリバケツを何個使用すれば大量の換水が可能なのだろうか? ポリタンク1回の換水では、総水量の10%程度の換水にしかならないのだ。反面、30㎝キューブ水槽であれば、そのわずか1回のポリタンクの換水でも、水槽の過半数の水を交換することが可能である。

 これはなにもトラブルに見舞われた場合のみならず、日常的な管理においても、平均的な水換え量である総水量の1/3の換水しても、90㎝水槽ではポリタンク3回分の換水となるわけだが、30㎝水槽ならばわずか10リットルである。

 もちろん水質が急変しやすいというデメリットに変わりはないので、小型水槽の場合には換水量は大型水槽よりは回数を増やしたり、換水量の総水量の割合を多くすることが重要だが、かかる労力は実際に行わずともこうした机上の空論だけでも充分にその違いはわかるだろう。

 またろ過面積が少ないこともデメリットではあるが面積が少ないからこそ、ろ過バクテリアの増殖や定着も大型水槽よりもスムーズに行えるという解釈をすることもできる。総水量が少ないという特徴でもあり、最大のデメリットは、考え方や管理方法を少し変えるだけで、小型水槽だからこそのメリットにもなるのだ。

小型水槽の管理で気を付けたいこと

 小型水槽のメリットやデメリットをここまで紹介したところで、本項の締めとして最後に管理上での注意点などをまとめておきたい。

 まず最も重要なことは、小型水槽においては、アクアリウムで流通するすべての種類の飼育に適したシステムではないということだ。体長が大きくなる魚種はもちろんのこと、水質の変化にシビアなミドリイシなどのSPSやウミアザミなどの一部のソフトコーラル、やはり水質の急変に弱いナガレハナサンゴなどのLPSも、あまり向いているとはいえない。

 管理の面でいえば、給餌量は食べきれる量を与え、残餌が残らないようにする配慮も大切。食べさせ過ぎることでフンの量も増えて、それも水質悪化の引き金になるので注意したい。また嗜好性の高い冷凍フードなどの生餌は、換水前などに与えるなど、とにかく水質悪化をさせないように常日頃から意識するようにするのも成功の秘訣だ。

 添加剤の使用についても、メーカーの指示する容量より半分程度の添加量から運用するのが、好ましい。またコケ掃除などで水槽内に手を入れる機会がどうしてもできてしまうが、極力手を入れないようにすることも水質の急変には重要なポイントかもしれない。新規に個体を導入の際にも、パッキングの海水は水槽に入れないようにしたい。

 夏場の高水温対策は小型水槽の場合、外気温の影響を受けやすいが、近年は小型水槽用のクーラーもリリースされているのでこれを利用するのが一番確実な方法だ。どうしても予算や場所の都合などでクーラーの導入が難しい場合には、留守時にもエアコンを稼働させるなど室内が高温にならない配慮が不可欠となる。

Theme01「バクテリアを上手に活かした立ち上げが大事」

 これから海水魚飼育をスタートさせようと、胸を躍らせながら数多くのエントリーユーザーが訪れる大型ショップ「東京サンマリン」。「基本を忠実に守ることが大事」だと同店店長の河野智也さんは話す。

 その基本とは、水換えなど日々の管理は量や回数などをルーティン化してきちんと守り、生体量は入れ過ぎずに少ない数で管理すること。実際に店舗でも同様の管理を行い、またエントリーユーザーのみなさんにもそうしたアドバイスを送っているという。そして立ち上げの段階でスムーズに生体の導入を迎えるため、バクテリア剤を有効的に利用することも推奨している。

 本来、生物ろ過を行うろ過バクテリアをフィルターやライブロックなどに充分に繁殖させるためには、バクテリアのエサとなる有機物が必要となるので、パイロットフィッシュなどで水槽内にバクテリアのエサを増やし、バクテリアの繁殖を促すといったプロセスが必要となる。こうしたプロセスを簡易化するために登場したのが、バクテリア剤で水槽立ち上げ時に添加をすることで、ろ過バクテリアの繁殖をスムーズに行う方法だ。

 東京サンマリンでは、あらかじめ飼育水を入れたバケツにフィルターに使用するろ材メディアを入れ、エアレーションを施しながらバクテリア剤を添加させて、より立ち上がりが早くするような工夫を凝らしている。そして使用する飼育水は新しく作った新海水ではなくすでにろ過バクテリアが多く繁殖した店舗内の飼育水を使用することでより効果を高めている。

 水槽の海水を総水量の少ない小型水槽であれば、こうしたバクテリア剤を上手に使用した運用でスタートすることで、失敗をしないスタートをすることが比較的容易にできる。立ち上げからしばらくの間は定期的な水質の測定を実施して、管理のコツをつかむことも大事だ、と河野店長は付け加えてくれた。

 もちろん飼育する数を少なめにしたり、定期的に換水を怠らないことは大事であり、「その基本」を守ることでエントリーユーザーでも海水水槽を立ち上げ、長期的に管理するのは決して難しいことではないのだ。

レイアウトにはサンゴのレプリカを使用。簡単に美しい水景を作ることが可能。

Theme02「海洋深層水で管理するお手軽管理で、長期飼育を実現」

 水換えに使用する海水をオリジナルの天然海水「海洋深層水」にすることで、大きなトラブルに見舞われることもなく手軽に海水水槽を長期飼育することができます! と提案してくれたのは、神奈川県横浜市の老舗専門店「生麦海水魚センター」の川崎裕也さん。

 海洋深層水とは、伊豆沖約800メートルの深海から汲み上げられた天然海水で、非常にミネラルが豊富な海水なのだという。

 使用には「比重は1.025~1.026とやや高めなので、同じくオリジナルのミネラル水を割水として使っていただいて、比重を合わせてからの使用をおすすめしています」と川崎さん。また、同様に蒸発した分の足し水にも、ミネラル水を使用することで添加剤の使用は不要だという。

 店内で管理する展示水槽でも使用しており、今回提案してくれたオールイインワン水槽シェル2でも、もちろん実践中。天然海水で換水するだけという非常に簡単でわかりやすいアプローチであるが、簡潔で説得力の高いのはいうまでもない。

 大型水槽であれば購入代が高価になってしまうのがデメリットともいえるが、小型水槽ならば総水量も少なく、水槽の立ち上げ時はもちろん、換水毎に購入したとしても大きなランニングコストにはならない。小型水槽だからこそ容易に実践ができる飼育スタイルともいえるだろう。

 実際に使用されたユーザーからはサンゴの開きも変わり、白点病などの発生も減ったと、リピート率も非常に高いのだとか。定期的に海洋深層水で水換えを行うだけで、添加剤の添加や人工海水を作成するといった手間からも解放される飼育スタイル。

 小型水槽での長期飼育スタイルの確実な方法論であることは間違いない。

Theme03「マメシステムで無換水飼育を継続中」

 名古屋エリアを代表する人気ショップ「リミックス 名古屋インター店」の店内にて展示してすでに1年以上の間、ほとんど無換水、足し水のみで管理を行っているという幅60㎝の水槽を紹介しよう。

 水槽内にはまるでハタゴイソギンチャクと見間違えてしまうほど巨大に成長し、ポリプも状態よく伸長させているウミキノコや、同じく大きく成長したヤナギカタトサカが、迫力満点な水景を作り上げている。

 この水槽を管理している海水担当の加藤弘晃さん。管理するシステムは、マメデザインが推奨するマメシステムを導入。マメカルシウムサンドを厚く敷き(20㎏使用)、嫌気層を作り、嫌気バクテリアの働きで脱窒(硝酸塩を気体の窒素に気化させること)させることで、水換えを不要にしたシステムだ。

 嫌気層には硫化水素の発生というデメリットも存在するが、マメカルシウムサンドでは硫化水素の発生を抑える効果もあるのだという。マメオーバーフローによりオーバーフロー化させて、サンプ内にもマメカルシウムサンドを導入、またろ過はバイコムバフィーを使用して強制ろ過システムとなっている。

 日常の管理は、魚への給餌と蒸発した分の足し水だけで添加剤は使用しておらず、またコケの発生も少ないのだという。これはマメカルシウムサンドから溶解される有効成分がきちんと効果を発揮することで、換水や添加剤を添加しなくとも、生体に必要なミネラル分を供給できているからなのだという。コケの発生もこうしたプロセスがバランスよく取れているので抑制されているのだろう。

 冒頭でほとんど無換水でと紹介したのは、実は1度だけシアノバクテリアが発生したことがあり、除去後に20リットルの換水を行ったからだという。1度発生するとしつこいシアノバクテリアも、それ以来は発生していない。

 いたれり尽くせりのシステムではあるが「ろ過サイクルのバランスを崩さないよう、収容する海水魚は少なめに。それから嫌気層をつくるシステムなので、ベントス性のハゼやジョーフィッシュなど、底砂を掘り起こしてしまう魚種には向いていませんね」と加藤さんはアドバイスを送ってくれた。

ウミキノコに気持ちよさげに戯れるカクレクマノミ。クマノミもハタゴイソギンチャクと勘違い?

Theme04「飼育水を共有して複数の水槽を同時に管理する」

 茨城県土浦市の人気海水魚専門店「コーラルタウン」の店内で展示されている4本の小型水槽には、長期飼育のアイディアが盛り込まれている。

 実はこの4本の水槽、45㎝キューブの水槽をメインタンクとして1つの系統として繋がれ、すべて同じ飼育水で管理されているのだ。メインタンクからサブタンクAとBにそれぞれポンプを使って配水、サブタンクCはサブタンクBからサイフォンで配水されているので、Cはメインタンクの孫タンクのような配管となっている。

 それぞれのサブタンクからの排水は、40Aのパイプを共有してすべてメインタンクの下に設置されたろ過層へと戻されているので、プロテインスキマーは1台のみ。万が一、停電などでメインポンプが止まってしまってもそれぞれのサブタンクからの排水にポンプを使用しており、メインポンプのオーバーフローによるわずかな増水で済むために問題もないそうだ。

 1つ1つはわずかな水量であるが、総水量は約270リットルと一般的な大型水槽と変わらない総水量となっている。1つの水槽では相性や光環境の違いなどで飼育のできない生体を、こうして小型水槽を繋ぐことでそれぞれ表情の違う水槽として楽しむことができるのも大きなポイントだろう。

 制作にはもちろん水槽に穴を開けたり、配管を制作したりするなど相応の技術は必要となるが、配管や加工に自信のある方ならば挑戦してみるのも面白いし、自信のない方ならば同店をはじめとして、配管技術に定評のあるショップのお願いしてみるのもよいだろう。

それぞれのサブタンクに、配水は1つのパイプを共有して行われている。

サブタンクCとD。まさかすべてが繋がっているとは、表だけをみれば誰もわからない。

Theme05「長期飼育も実現できるアサリウム水槽」

 以前、弊誌のハゼ特集で紹介した小型水槽をアレンジして制作をしてくれたのは、愛知県名古屋市の老舗海水魚専門店「セポ」の坂口裕貴さん。高さの低い水槽で横からはもちろん上からの観賞を楽しむことを前提に作られた「アサリウム水槽」だ。

 奥行きも抑えて、背面部分には別の水槽を2本設置。1つはバイコムバフィーが収容されたろ過槽となっており、水槽からの配水はマメオーバーフローを使用している。

 2つめにろ過槽の横に置かれたのは、塩分蒸発分を給水する貯水層となっており、ろ過槽にセットされたマメスイッチと貯水層にセットされたポンプが連動されており、蒸発した分だけを給水するシステムが採用されているので、日常の足し水の手間は貯水槽が枯れないように給水するだけなので大きく軽減される。

 また水槽内に目を移しても緑豊かなヘライワヅタを、淡水の水草水槽のようにレイアウトされた水景に目を奪われるが、コケの要因となるリン酸をヘライワヅタが養分として吸収してくれるので、美しいだけではなく非常に理にかなった水槽となっているのも、大きなポイントだ。

 人気のシマヤッコが2匹泳ぐ姿はとても可愛く満足度も高いが、収容する種類や匹数を最小限にとどめている点も見逃せない。シマヤッコの混泳やクマノミとイソギンチャクの共生という、なんとも贅沢な水景を維持しながらも少ない数で高い満足を得るためのアイディアともいえるだろう。餌付け難易度の高いシマヤッコにとっては、ヨコエビなどエサになるプランクトンなどの微生物が発生しやすい、海藻を使ったレイアウトというのもプラスに作用するだろう。

 わずか幅45㎝という小型の水槽でありながら、随所にさまざまなこだわりを見ることができる。飼育者自身のこだわりを具安化するツールとしても、小型水槽は最適な選択肢のひとつだといえるだろう。こちらの水槽を参考に自分だけのこだわりを表現した、小型水槽を作ってみてはいかがだろうか?

タマイタダキイソギンチャクとクマノミの共生。見ているだけで癒される。

Theme06「オールインワンという手堅い選択肢」

 小型水槽で長期的な飼育を目指す方法として、もっとも簡単で確実なのはオールインワン水槽という選択だろう。

 オールインワン水槽の最大のメリットは読んで字のごとく、照明やプロテインスキマーなど海水水槽の運用に不可欠な器具類が、標準装備されていることだろう。これによって数多いアクアリウムアイテムの中で選択に迷ってしまうことはないし、外付けの器具と比べてデザイン性も統一感があり、インテリアとしての完成度が高いことも大きなメリットといえるだろう。

 拡張性が難しいというデメリットも存在するが、初心者の第1歩としてはもっとも確実な選択肢ともいえるだろう。そんなオールインワン水槽で世界中でもっともネームバリューの高いアイテムは、レッドシーマックスシリーズだろう。

 レッドシーマックスEシリーズのもっとも小型モデルであるE–170を使用して、さまざまなサンゴをレイアウトした美しい水槽を店内で展示している千葉県松戸市の「アクアステージ518」の青木真広さんが制作した水槽を紹介しよう。

 ウミアザミやツツウミヅタ、スターポリプ、マメスナギンチャクなどのソフトコーラルとナガレハナサンゴ、オオバナサンゴなどLPSで作られた美しいリーフタンクに仕上がっている。レイアウトの随所にハードチューブをアクセントとしてレイアウトしているのがポイントだ。ハードチューブは石灰質で硬いので、サンゴ同士の接触を妨げる防壁のような役割を担うこともできる。

 また水槽の立ち上げには生きたバクテリアを繊維に染み込ませてあるという、オリジナルの炭化綿を使用。ほかの展示水槽でも成績もよく、多くのユーザーからも高い評価を得る人気商品だという。オールインワン水槽とバクテリアメディアの両立で、失敗のない小型水槽の飼育を提案している。

Other「ソフトコーラルを中心にチョイスした オールインワン」

 「手軽なオールインワン水槽でも、種類を選べば充分に長期飼育を楽しむことができます」と人気の小型オールインワン水槽、シェル2を使用してツツウミヅタやハナヅタ、スターポリプ、トサカなどソフトコーラルを中心に育成した水槽を提案してくれたのは、「アクアテイラーズ 神戸駒ヶ林店」の海水担当・金尾純一さん。

 実際に店内でも数多くの展示水槽を管理しているが、水換えなどの管理を怠らずに飼育するサンゴの種類や魚種を選べば、充分に成長も楽しめる水槽を作り上げることができるという。

 ソフトコーラルが作りだす水景は、ミドリイシや今回の特集でも取り上げているコレクションコーラルを楽しむ水槽と比べると色彩的には地味に移りがちだが、ソフトコーラルならではの美しさを堪能することができる。

 また水槽内のマスコットのように、到るところで鎮座するキイロサンゴハゼの姿もとても可愛いのも、この水槽の見どころといえるだろう。

Other「マメスナギンチャクの幻想的な海中世界を」

 産地による独特のカラーバリエーションで、いまもなお多くのコレクターが熱中するマメスナギンチャク。密集させたさまは独特の世界観を表現しており、その人気を不動のものにしている。

 そんなマメスナギンチャクだけをチョイスした水槽を、小型のオールインワンで提案してくれたのは、Theme05と同じく、「セポ」の坂口裕貴さん。

 セポでは多くのマメスナギンチャクをこれまでも販売してきた。スターポリプやディスクコーラルと並んで飼育が簡単な種類と評されるマメスナだが、種類によっては飼育にコツが必要な種類も少なくはない。

 多くの種類を販売してきた経験を踏まえて、今回の水槽ではベトナム産やインドネシア産などで飼育が比較的容易という意見の多い個体を中心にセレクトして、幻想的なマメスナ畑を作り上げている。

 また優雅に泳ぐキンギョハナダイも、そんなマメスナ畑に素敵な華を添えてくれている。

Other「 超小型オーバーフローでしっかりと飼う」

 インテリア性に富んだスタイリッシュなデザインが人気の超小型オーバーフロー、オールインワン水槽、グラステリアAGS。総水量わずか約10リットルという小型水槽だが、定期的な換水と丈夫な種類に限定させたセレクトで充分に長期飼育を楽しむことができるという。

 実際に店舗に展示している水槽を紹介してくれたのは「東京サンマリン」の高橋健太さん。

 実はこの水槽、以前のハゼ特集の際に共生ハゼを楽しむ水槽として、高橋さんが紹介してくれた水槽なのだが、前回の取材時にレイアウトに使用したウミキノコやアワサンゴ、カワラフサトサカをそのまま使用して水槽を維持しているのだという。お持ちの方はぜひ今回の水槽との比較をしてほしい。それぞれの個体が成長しているのがよくわかるはずだ。小型水槽でも成長を楽しむことができるそんな好例だといえるだろう。

カメラ:佐々木浩之 Hiroyuki Sasaki
テキスト:鶴田賢二 Kenji Tsuruta
媒体:CORAL FREAKS 26

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