2019.01.07

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

マリンアクアリウムの舞台裏 #01「観賞魚問屋 リオ」

普段、アクアリストのみなさんは足を運ぶことのできない、マリンアクアリウムの舞台裏をご紹介。記念すべき第1回は東京・杉並に本社を構える老舗観賞魚問屋「リオ」を取材させていただきました。我々の手元にやってくる海水魚たちはどのように管理されてやってくるのか。

 昭和52年創業と、現存する観賞魚問屋の中でも老舗といえる歴史を誇るのが、東京・杉並区に本社を構える「リオ」。熱帯魚をはじめとした各種淡水魚、水草、海水魚、サンゴなどアクアリウム生体は当然のことながら、鳥類やうさぎなど小動物、爬虫類・両生類、昆虫など取扱品目もバラエティに富んでおり、それぞれに専門スタッフを配置して輸入、管理、卸の業務を行っている。

 「すべての取扱生体において、輸送というストレスを与えた状態で届きますので、そのまま横流しに販売店さんに届けるのではなく、トリートメントを入念に行い、例えば海水魚に関しては餌付けを確認してから出荷することを、出来る限り実施している」

と海水魚部の山田裕二さんは語る。

 世界各国から入荷される海水魚たちの入荷から管理までの作業を実際に取材していると、入荷直後の個体はエアレーションをした発砲スチロールの中で薬浴と水合わせを入念に行い、何か異常のある個体は隔離して治療を行うといった管理を行っている。数多くの在庫を管理する水槽においては各水槽ごとに個体の相性など考慮して水槽にストックする種類を選定、充分な給餌を行っている。

 このように管理された海水魚はどの個体も厚みのある体をしており、一般的に餌付けが難しいとされるチョウチョウウオの仲間なども、粒エサを喜んで食べる姿をいたるところで確認ができた。給餌に関しても、餌付け難易度の高い魚種にはアサリのミンチなど嗜好性の高い生餌から給餌をスタートして人工フードに餌付かせていくという、我々アクアリストと同じプロセスを実践している。

 小売店に出荷をするパッキングも、1個体に対して充分な水量を確保しているのもリオ流。もちろん重量は上がってしまうのでコスト面では高くなってしまう。しかし扱うのはモノではなく生体だ。こうしたさまざまな配慮がなされて状態よく管理されても、生体を価格競争の経費削減という名目で状態の悪い管理に変えてしまうことは、あってはならないことのはずだ。たくさんのこだわりを経て、今日もまた我々の手元に元気な海水魚たちが届けられるのだ。

管理水槽の個体を入念にチェックする山田さん。

サンゴもソフトコーラルを中心に、数多くの種類を取り扱っている。

出荷前のパッキングを行う。充分な水量と酸素を供給している。

餌を我先に、と捕食する海水魚たち。どの個体も丸々と厚みがあり、状態が良いのがよくわかる。

カメラ:佐々木浩之 Hiroyuki Sasaki
テキスト:鶴田賢二 Kenji Tsuruta
媒体:CORAL FREAKS 26

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