2018.12.20

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

LA郊外で行われる、VWのドラッグレースに潜入

今年も大いに盛り上がっているVWシーン。アメリカと日本では春から夏にかけて開催される、さまざまなスタイルのVWイベントを総力を挙げて現場を徹底取材、バラエティ豊かなアメリカと日本のVWイベントを一挙お届け! 現地でイベントに参加した気分でエンジョイVWイベントシーン!!

Bug-Inの開催はフォンタナのAuto Club Dragway「BUG-IN 40」

 少し前までは、Bug-Inが開催されるのはLA郊外にある1/8マイルドラッグレーストラック、Irwindale Dragstripだった。しかし騒音問題を解決したフォンタナのAuto Club Dragwayが再オープンしたことを受け、Bug-Inに1/4マイルドラッグレースが帰ってきた! 1/4マイルレースということでトップカテゴリーのエントリーも増え、レースも大いに盛り上がったのだ。

 1983年にオレンジカウンティ・インターナショナル・レースウェイ(OCIR)の閉鎖と共にその幕を閉じた伝説のVWイベント「Bug-In」。その後22年間Bug-Inは眠りにつくことになるが、22年ぶりにBug-Inが南カリフォルニアに戻ってきたのが2005年だった。今回で新生Bug-Inとしてはすでに9回目となる開催で、OCIR時代と通算すると40回目を数えることになった。やはりBug-Inといえばドラッグレース、カーショー、スワップミートの3本立てが絶妙にバランスされていることが大きな魅力で、今年から会場が再びフォンタナのAuto Club Dragwayでの開催だ。

 取材した2015年はBug-Inにとっても、Cal Lookにとっても、そしてCal Lookのルーツともいうべき南カリフォルニアのVWクラブ、Der Kleiner Panzers(DKP)にとっても、大きな節目の年だった。Bug-Inは今年で通算40回目、Cal Lookはそのキーワードが提唱された1975年2月号の『Hot VWs』の発売からちょうど40周年。そしてDKPはクラブ創設50周年ということで、Bug-In開催前日にはDKPの歴代メンバーたちと仲間たちが一堂に会するリユニオンイベントも開催。2015年のBug-Inウィークにはヨーロッパや日本、オーストラリアなど世界中のCal Lookフリークたちがここ南カリフォルニアに集まったのだ。

 ということで40回目の開催となったBug-Inは様々な節目とも重なり合い大いに盛り上がったのである。天候にも恵まれ会場となったフォンタナのAuto Club Dragwayは朝から会場入りする長蛇の列が形成され、特にスワップミートはエリアを溢れんばかりの大盛況。さらにカーショーエリアにはDKPメンバーカーが整然と並べられたほか、カリフォルニアを代表するVWクラブDKKも集合。2015年はいつも以上にトラディショナルなCal Look色が強いカーショーとなったのだ。ドラッグレースも今年から速さと美しさの両方を争うレン・ケーファーカップが復活。世界トップレベルのCal Look VWたちが優美さとタイムを競ったのである。

オールドスクールエンジンを見せるためにアクリルでデッキリッドを製作してしまったGasser。

DKPと共に南カリフォルニアを代表するCal LookのVWクラブDKKも、美しいディスプレイでBug In40をサポート。

クラシックと同日開催となったEl Prado「EL PRADO Show & Shine」

 2014年、会場の問題があって急遽日程変更となったクラシックの穴埋めの形で地元VWクラブ、Vintage Transporter Owners(VTO)、Just Cruisin、West Coast Baysがイベントを企画したEl Prado。そのあまりの盛況ぶりに2015年もクラシックウィークの日曜日に開催を決意。

 2015年はクラシックと日程でバッティングすることになったが、それでも600台以上のVWが集まった。

2014年にVWクラシックがイベント会場の貸出側の都合で、これまでの伝統であった6月の第2週日曜日開催から会期を2週間ずらされることになり、この穴を埋めるべく開催されたのが「El Prado Show & Shine」。昨年は大盛況となった同イベントが今年も開催されるかに注目が集まっていたが、2015年もクラシックウィークの日曜日に開催されることとなった。

 会場となったのはVWクラシックウィーク中、タイプ2オーナー達が中心にキャンプを張る場所として集うChino HillsのPrado Regionalパーク。カーショー会場は全面芝生で湖を目の前にした、それは素晴らしいロケーション。2015年はここになんと600台以上のVWたちが集結したのだ。

 地元VWクラブはGerman FolksやRare Vintage Airなどがイベントをサポート。様々なモデルのカスタムショーカーやビンテージVW達が多数集まったのだ。緑と芝生の会場のPrado RegionalパークにはVWが溢れかえり、その光景はまさにVWの楽園。参加者たちはとにかくリラックスムードで、まさにピクニック気分でイベントを楽しんでいる様子であった。

 それにしてもクルマで1時間以内の場所で、同じ日にVWクラシックが開催されているにもかかわらず、これだけのVWが集まってしまうことには正直驚きだ。南カリフォルニアのVWシーンの規模感を再認識させられたのだ。

地元ローカルVWクラブも数多くPradoパークを訪れ、最高のロケーションでVWに囲まれながらBBQを楽しんでいた。

ため息が出るほど美しいGerman Folksのラインナップ。カーショー会場の一番丘の上に陣取りその磨き込まれたVWをディスプレイ。

The Classicは、やはりThe Classicなのだ。「The Classic」

 クラシックの見所はやはり、世界トップクラスのカスタムVWが数多くエントリーすることと、プロフェッショナルベンダーの数。ここはまさにVWトレードショーの会場と化すといってもよく、ここクラシックに足を運べばVWの世界のトレンド最先端が見えてくるといっても良いだろう。果たして次年は、どのような体制でクラシック開催となるのか今から注目していきたい。

会場のオレンジカウンティ・フェアグラウンドには、早朝5時過ぎから多くのVWがやってきた。

 なんと2015年は、VWクラシックとEl Pradoが同日開催となる事態で、取材する側としては非常に両イベントを危惧していたが、フタを開けてみるとどちらのイベントも600台以上集まってしまう大盛況ぶりで、カリフォルニアのVWパワーの底力を見せつけられた2015年。ただ考え方によっては1か所で1,500台くらい集まってくれたらなぁなんとことも考えてしまうワケで……。

 それはさておき、2015年のクラシックには600台以上のVWが早朝から集結。会場のオレンジカウンティ・フェアグラウンドは、暑い熱気に包まれることになった。やはりクラシックでベストショーの称号を得ることは、VWカスタムを志すものにとっては大きな夢。気合いの入ったカスタムが今年もクラシックに集まったのだ。

 また、現在世界トップクラスのカスタムを輩出しているVWクラブ「DBK」も気合いの入ったディスプレイを行い、DKPも創設50周年記念のイベントの一環としてメンバーカーが一堂に会した展示を行った。さらにメジャーパーツメーカーやベンダーのほとんどはクラシックにブースを出展。ベンダーエリアはさながらVWパーツのトレードショーのような雰囲気に包まれたのである。ただ取材する側としてはやっぱり1日にビッグイベントを2つハシゴするのは大変なワケで。何とかならないものだろうか。

 今回ベスト・オブ・ショーのカスタム部門に輝いたのは、タイプ1カラーとタイプ1インテリアで仕上げた23ウィンドウのEric McCown。Hot VWsから500ドルの賞金が授与された。

クラシック名物Oldbug.comのフリークカーショーには、珍しいキットカーやワンオフで製作されたVWベースカスタムが展示。終始大注目!

芝生のベンダーエリアスペースにはレースカーや最新ショーカーも展示され、大賑わいを見せた。

「DKP Cruise Night」

 VWクラシックウィークの金曜日の夕方から開催される「DKPクルーズナイト」。会場となるのはガーデングローブのオールドタウンを通るメインストリートで、ここをなんと通行止めにして開催される。アンティークショップや雰囲気のあるカフェ、レストランなども素晴らしいロケーションには、4時過ぎになると仕事を終えて急いでやってきたVWたちで溢れかえり、あっという間に満車となってしまう。

 このDKPクルーズナイトではDKPメンバーによる投票で決められるクラブチョイスアワードが進呈され、Cal Lookを志す人にとっては喉から手が出るほど欲しいタイトル。毎年出来上がったばかりの自慢のカスタムVWたちのデビューの場ともなっているのだ。今年アワードを獲得したCal Lookは本誌でもフィーチャーしているので要チェックだぞ。

DKP創設50周年ということもあり、メンバーカーもいつもよりも台数が多い。

スピードスターのウィンドウにあごを乗せて登場したワンコ! So cute!!!

アメリカにも実はヨーロピアンスタイルのVWイベントがあった「Blackstar Camp-Out」

 ヨーロッパのVWイベントは週末の2日間をフルに使うイベントも多く、参加する人たちはVWキャンパーなどで会場周辺にキャンプするスタイルが一般的。アメリカのVWイベントはどちらかというと日曜の早朝に会場に行って昼ぐらいには撤収というサクッとしたパターンが一般的だが、クラシックウィークのように週を渡っていろいろイベントあると、やっぱりこのキャンプスタイルがシックリくるのだ。キャンプのスタイルもヨーロッパと違って興味深いのだ。

キャンプサイトは決まったエリアをVW専用でリザーブしているのでまるで夢のような光景が実現する。実際参加した人たちはこの雰囲気にやられてしまい、毎年心待ちにしてクラシックウィークにここPradoパークに戻ってくるのだ。

 今や世界中からVWフリークたちが集まってくるVWクラシックウィーク。当然海外からだけでなく、アメリカ国内の至るところからも集まってくるわけで、中にはタイプ2キャンパーで南カリフォルニアを目指す人も多い。キャンパーで来てるから宿泊は当然ホテルじゃなくてキャンプとなるわけで、そうなってくると単独でも充分楽しいが、VW同士で集まってキャンプするともっと楽しい。

 そんなごく自然な流れで、VWでキャンプする人はみんな集まれ、とイベント化してしまったのがBlackstar Campoutだ。キャンプサイトはEl Pradoショーが開催されるEl Prado Regionalパーク。VW専用で使えるキャンプエリアをたっぷりとリザーブし、2015年はなんと700台近いVWたちが一緒にキャンプしたのである。

 参加するVWは今や何でもあり! タイプ1でキャンプする人もいれば、カルマンに装備満載のトレーラーを引っ張って来る人もいる。期間中はダッチオーブンコンテストやバンドの生演奏、映画上映などアクティビティも満載で、本当にみんな楽しそう。キャンプサイトは水曜日からステイ可能で、参加者たちはここをベースにクラシックウィーク中毎日開催されるイベントに出向いては戻ってきているのだ。それにしてもこんなに素晴らしいロケーションでVWを思い存分楽しむことが出来る環境があることに、ただただ感心するほかない。

土曜日の夜にはバンド(VWオーナー)の演奏や抽選会、ダッチオーブンコンテストなどイベントも盛りだくさん。VWを囲んで親しい仲間たちと楽しい時間を過ごす。こんなことがクラシックウィーク中ずっと行われているのだ。取材をしていてこんなに自分も参加したいと思ったことはない。

今や参加車はキャンパーだけでなく、バリバリのカスタムだって全然オッケー。さながら下手なカーショーより台数もクオリティも高いのだ!

あっという間に会場は満車状態に! 南カリフォルニアのアーリーモデルタイプ2の車会「O.C.T.O. Show」

会場となったロングビーチ・ベテランズ・スタジアムは早朝あいにくの雨模様となり、参加車の出足も若干遅かったが、結局のところ9時前には満車となってしまった。

 ご存じの通り、「OCTO」は"Orange County Transporter Organization"の頭文字を取ったもので、1967年型までの初代タイプ2オンリーを頑なに守って活動しているタイプ2団体だ。現在は春、夏、秋の年3回、ここロングビーチのベテランズ・メモリアル・スタジアムの広大な駐車場でミーティングを開催している。

 6月の第2週目、南カリフォルニアの至ることろで毎日のようにVWイベントが催されるVWクラシックウィーク。アメリカ国内はもちろんだがヨーロッパやアジア、オセアニアなど、世界各地からVWフリークが集まる世界最大級のVWイベントウィークだ。6月に開催されるOCTO Showはこのクラシックウィークの土曜日のメインイベントとして組み入れられ、集まる台数も人数もやはり桁が違う。いつもの会場サイズよりもスワップエリアを大幅に拡大して、カーショーエリアのキャパを確保しているのだ。

 2015年のOCTOは、カリフォルニアではあいにくの雨模様でのスタートとなったが、それでも9時近くになるとすでに会場は満車状態となってしまった。

 OCTO Showの目玉は毎度のことだが、タイプ2アーリーモデルのみの単一車種のイベントとしては驚異的な台数が集まるミーティング。今年も300台近いタイプ2がここベテランズ・スタジアムの駐車場に集合し、会場キャパはあっという間に一杯になってしまったのだ。さらにスワップミートとプロフェッショナルベンダーの出店も盛りだくさんとなり、掘り出し物をハンティングするには早朝から会場入りすることをオススメする。でないとカーショーをじっくり見る時間が無くなってしまうぞ。

 OCTO、是非とも足を運んでみてはどうだろう。

OGペイントっぽいフロントノーズが3,500ドルなり。

コロンビアでレスキューしてカリフォルニアに持ち込まれたバーンドア。

「Bob Baker Vintage Volkswagen Spring Festival」

室内のショールームもイベントに訪れた空冷モデルのために、全スペースを解放! 空冷モデルが新車で販売されていた当時を知らない人でも、この光景にワクワクしてしまうこと間違いなしなのだ。

 大変嬉しいことにアメリカで最新のVWモデルを販売するディーラーは、ご先祖様である空冷VWを積極的にサポートしていて、ショールームに空冷モデルを展示することもしばしば。でもかき入れ時の日曜日に、商売そっちのけでショールームと屋外の展示スペースを、VWイベントのために提供してくれるディーラーはちょっと聞いたことがない! 

 サンディエゴのVWディーラー「Bob Baker Volkswagen」では、毎年春になると空冷VWの祭典を企画。「Bob Baker Vintage Volkswagen Spring Festival」を開催しているのだ。普段VWの新車と中古車が展示されるエリアは全て空冷VWのために開けられ、特にショールームに空冷VWが展示される様は、まるで当時にタイムスリップしたような感覚なのだ!

正規VWディーラーに往年の空冷VWが並べられる光景は現実離れしているが、でもシックリとくるのだ。

この現実離れした光景を毎年楽しみにしている地元サンディエゴのVWフリーク。LAとOCからのエントリーも増殖中。

カメラ:Shin WATANABE 渡辺 慎介
テキスト:Shin WATANABE 渡辺 慎介
媒体:LetsPlayVWs 48

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