2018.07.24

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

パールの効いたブルーとシートカバーのフェイクファー。「1946 H-D EL」

往時のスピード狂の反骨精神の象徴たるスタイル。Glide-KnuckleはBobjobの王道だ。

50年代初頭に最もラジカルだったスタイル。 HYDRA-GLIDEとKNUCKLE HEAD双方の長所からなるGLIDE-KNUCKLEは往時の最強のハイブリッドだった。

 H-Dカンパニーにおける、初代OHVエンジンの最終前年にあたる1946年式のELがベースとなるご覧の1台は、ミルウォーキーのファクトリーラインには存在しなかったナックルヘッド×油圧式フロントエンドというハイブリッドなセットアップが与えられている。
 
 フロントエンドに配された41mm径のテレスコピックフォークは、後年にデビューするパンヘッドのいわゆるGlide Fork。このフォークを標準装備する1949年からのHydra-Glideと、前時代的構造の74 スプリンガーのナックルヘッド。路面の追従性能は比べるまでもなく、油圧サスペンションを備えたパンヘッドに軍配が上がった。
 
 当時の文献を紐解きレースシーンなどを検証しても、走行性能の向上を狙いハイドラのフロント周りを装着したナックルヘッドのレーサーが確認できる。
 
 かくしてパンヘッドが隆盛を極めた50年代に入ってなお先代のナックルヘッドにこだわり続けた少数派のスピードフリークたち。彼らの反骨精神から生まれたGlide-Knuckle は、Bobjobの王道と呼ぶべきスタイルサンプルだ。
 
 エクステリアを彩るパールの効いたブルーとシートカバーのフェイクファー。フロントエンドのGlide Forkと共に両者のコーディネートを見せ場とするハイブリッドは、レーストラックに端を発するスピードスターがカスタムバイクの始祖だという定説を裏付ける証人だ。ちなみにエンジンは排気量61ciのストックで、入念なプリペアを経て好調をキープしている。
 
 唐突ながら1960年代初頭にスローバックされたし。リーゼントが伸びきってしまいどっちつかずのヘアスタイルのアウトローバイカー数名が出先の酒場で乱痴気騒ぎを起こしている。店の前には彼らの愛機と思しき数台のH-D。それらが放つなんとも言えないヤサグレ感─それがご覧の46FLのコンセプトなのである。ストライクゾーンは狭過ぎだが、わかる人にはニヤリとくる言い当て妙かな──。

排気量61ciのELモーターでキャブレターはリンカート35TP。ハンドルバーは希少なSTELLINGS&HELLINGS。ホイールは前後共に16インチ、タイヤはAllstateのDartmanでサイズは前後共に500-16を装着。カットダウンしたフェンダーとスパルトテールもBobjobの定番。

Photographs:Ken Nagahara
Text:Gonz (満永毅)
媒体:ROLLER magazine vol.16

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