2019.02.06

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

ぶらりイタリア パーツ仕入れ旅!「NOS PARTS HUNTING TOUR」

ここ数年、アメリカにロングステイしたり、ヨーロッパのイベントへ参加したりと、積極的にVW の交流とビジネスのネットワークを広げている、東京の空冷VW ショップ『MY BOWS』代表の高林氏。去年はイタリアに初めて上陸し、大量のNOS パーツを仕入れてきたらしい。その体験を語ってもらった。

 ずっとアメリカのパーツサプライヤーをメインにビジネスをしてきたんですが、数年前からイギリスやヨーロッパの会社とも取引を始め、パーツを日本で紹介してきました。

 ただ、ネットやメールでのやりとりだけではなく、やはり直接行って現地を見なければいけないという考えなので、昨年の夏に3週間程ヨーロッパに滞在してきました。新規も含めて何か所もサプライヤーを回り、さらに2つのイベントに行って、大量のNOSパーツを目のあたりにしてきました。ただ、イベント会場でのパーツ価格は想像をはるかに超えていて、パーツ購入は殆どできませんでした。

 そんな中、ベルギーのVWイベント「ヨーロピアンバグイン」で出店していたリカルドさんと出会いました。彼はイタリアから来ていて、さらにミラノでNOSパーツ専門のパーツショップを経営しているという話で、名刺の「VKSパーツ」というショップ名を見て思い出しました。以前HPを見つけて大量のNOSパーツを持っているのを知り、是非取引をしたいなと思っていた所だったんです。是非訪れたいと思ったのですが、ベルギーからミラノは遠すぎるし、ちょっと今回は行けないなって話をしました。

 ところが、そのあと彼が言い出したのは「もうビジネスをやめるつもりなんで、倉庫にあるパーツを全部まとめて買い取ってくれる人を探している」という話。その後はもう頭からその話が離れなくて、何回も彼のブースに戻って話を聞いて、結果的にその後予定していたフランス行きをキャンセルして、イタリアに行くことに決めました。そういう行きあたりばったりな話が大好きなのと、行ったことのない国に行ける楽しさも後押ししてくれました。

この機会を逃したらもう二度と手に入らないであろう、NOSパーツの数々に買い取りを即決。ただ日程が迫っていたので、一旦帰国した。

「VKSパーツ」は、ヨーロッパ全域から純正NOSパーツを収集して販売していた。

 とにかくまずは直接見ないと話にならない。連絡先を交換し、イタリアに向けて南下を始めました。途中スイスを抜けるのですが、高速を走るのにステッカーを買わないとダメとか罰金が凄いとか、いろんな情報を仕入れてから向かいました。それはもう楽しいドライブで、スイスの景色は本当に良かったです。

 無事にミラノに到着すると、リカルドさんがバスで迎えに来てくれて、ミラノ中心部でディナーをしながら色々話をしました。彼も生粋のVWガイなので、ビジネスの話だけじゃなくて盛り上がりました。その後ホテルまで送ってくれたのですが、ホテルに着く直前でシフトが出来なくなってしまい、ここは腕と知識の見せ所とばかり、チェックしたらシフトロッドカプラーの分離を発見。とりあえず手でギアを2速に入れて、ホテルの駐車場まで移動。自分が家まで送っていき、翌朝修理工場にバスを持って行くのに付き合いました。イタリアの整備工場を見ることができたのは素敵でしたね。

 その後いよいよ「VKSパーツ」に行き、軽くチェックしただけで倉庫内パーツを全部買い取る決断をしました。これを逃したら二度と得られないであろう純正! ただ、翌々日にはドイツから出発する日程だったので、出来るだけ早く戻ってくると約束をして、ミラノを離れました。

 帰国後、1日も早く戻りたかったんですが、日々の仕事に忙殺されて再度の渡欧まで3か月もかかってしまいました。その間せかすこともなく待っててくれたリカルドさんの条件は、「自分で棚にある全てのパーツのリストを作る」「自分でパッキングを全てやる」「自分でそれを港に運ぶ」こと。その為に同じホテルに1週間滞在し、朝出勤して夜ホテルに戻るという生活でした。

 とにかくやらないと進まないのですが、スタート時はあまりのやることの多さに軽く途方にくれてしまいました。パーツが大好きな自分的には楽しいことなんですが、さすがに後半は疲れ果ててしまいましたね。もちろんリカルドさんもずっと一緒に手伝ってくれて、トラックも手配してくれて無事ジェノバの港に荷物を搬入しました。それらのパーツが日本に行くのをリカルドさんも喜んでくれたし、自分も紹介できるのが楽しみで仕方がないです。

 日々の仕事後はディナーに行ったり、さらにミラノで行われた旧車イベントにも連れていってくれました。日曜日には彼の両親の家に招待してくれて、みんなで田舎のローカルレストランに行ったんです。ビジネスとは違ったこういう楽しみを得られるのが、VWを仕事にしてホントに良かったと思える事柄の一つです。

 一人でゼロから「マイボウズ」を始めて、当初から比べたらビジネスも大きくなりました。この17年間、国内外を問わずにホントに素敵な出会いと経験を沢山得られました。全てVWが無かったらあり得なかったことです。

改めてミラノを再訪し、パーツのリストアップとパッキング、港までの運送まで全部やった。リカルドさんも手伝ってくれた。

イベントでは、イタリアならではの珍しいクルマやパーツと人々に出会うことができた。

text & photo:Chiaki TAKABAYASHI 高林千昭
媒体:LetsPlayVWs 49

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