2019.02.19

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

RACING BUGGY SAND SCORCHER

エンジンは、ノーマルの1,200cc。メッキバンパーがエンジンの外周を囲む。Super ColorDeluxe Engine Kit,Blue と EMPI BAJA Exhaust System W/LONG CHROME STINGER,Eliminates Heater Boxesが備わる一台――。

1/1 SCALE A/C HIGH PERFORMANCE OFF ROAD RACER

 バハ・バグ(Baja Bug)。それは、簡単にいうなればビートルのオフロード仕様車だ。フォルクスワーゲン社から公式に市販されたモデルではなく、タイプ1をベースに改造された、愛嬌がありつつも力強いという個性的なデザインを持ち、荒れた大地を平気で突っ走る、オフロードレーサースタイルのビートルである。

 ボディは前後が切り取られ、フェイスリフトされたグラスファイバー製のボディキットへ換装され、むき出しの空冷エンジンを見せつける。そして、大きなストロークが確保されたサスペンションに、大きくサイズアップされたタイヤを履いているのが、一目でわかるバハ・バグの特徴だ。

 こんな仕様のバハバグに乗って、かつて多くの人々が参戦したのが、1967年から現在に至るまで毎年開催されている世界最大級のオフロードレース"SCORE BAJA 1000"だ。メキシコ西部のバハ・カリフォルニア半島の砂漠地帯で行われるこの歴史あるレースは、完走率50%と非常にハードなことで知られている。

 卓越したサスペンション性能と信頼性の高い空冷エンジンを備えたビートルベースのオフロードレーサーは、並み居る最新のレーシングカーたちを尻目に開催当初から上位を独占! そして、この異色のビートルの性能に目をつけたのが、1970年代のアメリカ西海岸の若者たちだ。オフロード仕様のビートルをこぞって砂浜や砂丘に持ち込み、バハ・バグでのオフロード遊びが大流行することとなった。

 そのユニークなルックスは多くのファンから支持され、世界中で多種多様なトイが登場した。日本でも田宮模型から1979年に「ワーゲンオフローダー Sand Scorcher」という名称で1/10スケールの電動RC(ラジコン)カーが発売されたこともあった。近年、2010年には、VWフリークに限らない、多くのRCファンからの熱い要望に応えて復刻されるほどの人気だ。さらに同年2月ドイツで開催されたニュルンベルク・トイフェアのタミヤブースでは、1/1スケール実車版"Sand Scorcher"が展示され、グローバル規模でマニアの注目を浴び、話題となった。

 そんなワーゲンオフローダーの1/1スケールがここにも新たに1台、登場した。製作したのは、バハ・バグのプロショップとしてその名を知られる『ガレージタイプワン』だ。「RCカーのように砂浜を走りたい!」を現実化してしまったのである。ドイツで展示された車両(ちなみに今は静岡市内のタミヤ本社に展示中)よりも、オフロードからストリートまで幅広いシーンで走行を楽しめる、実用性ある仕様となっている。

 ベースとなったのは、ショップで眠り続けていた1974年式のタイプ1 1200 STD、ジーンズビートルであった。通常、Baja 1000のようなハードなオフロード競技に本気で参加する仕様では、フレームとボディの間にリフトアップ分のフレームを追加する大作業が必要となるが、こちらの車両は足回りのセットアップとタイヤのハイトだけで、4インチものリフトアップを実現している。ボディは、市販のバハ・バグキットを装着し、RCカーと同じブルー/ホワイトでペイントされる。輝くエンジンに装着したメッキマフラーを空に向けて排気する、バハ・バグならではのスタイルも演出。当時のステッカーも見事に再現され、長く伸び上がったアンテナの先端では星条旗が風にはためく、雰囲気満点の仕上がりだ。

 RCカーを公園の砂場で走らせていた、手のひらの上の小さなスケールの思い出を胸の内に残しつつ、リアルトイである実車で青空の下、海をバックに乾いたエンジンサウンドを響かせ、砂浜を突っ走る。その迫力みなぎる走りと、リアルスケールならではのダイナミックな感動に、思わずエキサイトしてしまうのだった。

 『ガレージタイプワン』代表の斎藤氏に話を伺ってみると、このバハ・バグは只今フォーセール中とのこと。「誰でもが楽しめるバハを作りたかったんです。とりあえずバハ・バグに乗ってみたい人は、このまま乗ってもらえればきっと楽しめるはず。後に本気でオフロードを始めたいのであれば、このクルマをさらに進化させれば、また別の世界が見つかるはずです。バハ・バグは、やっぱり乗って楽しいクルマですから」

 RCカーのプロポを、実車のステアリングに持ち替え、バハ・バグの世界へ踏み出してみてはいかがだろうか。そこには、Baja Bugだからこそ可能な世界が待っているはずだ。

ちなみにバハ・バグ界では、現車のようにフロントライト位置が通常のビートルと同じものを「ワイドアイ」、ボンネット部分に移設したものを「ナローアイ」と呼んで区別する。

ダッシュ周りは、ストック状態を維持。ステアリングは、EMPIのPOLY-FOAMSTEERING WHEEL 3SOLID SPOKEをセット。その左脇には、Auto Meterのタコメーターもセットされる。後方の視界が幅広く確認することができるSand Buggy御用達とも言える「5パネルフルビューミラー」。通称ウィンクミラーが備わる。

ホイールは、フロント5J (175/80R15)、リア7J (30×9.50R15)のホワイトスポークスチールホイールを履く。タイヤ・ショックで4インチのリフトアップを可能としている。気分はまさしくリアルスケールのRCカー! 

足元には、可愛いキャラクター"レディバグ"がプレス成型&カラーリングされているフロアーマットが敷かれる。フロントシート2脚は、超軽量なEMPI製のPLASTIC LOW BACK SEAT & COVERが装着されている。

フロントには、コイルオーバーショックを装着。リアは、スプリングプレートの調整のみ行いコイルオーバーショックを装着。その他の足回りは、いたってノーマル。

カメラ:Kiyoshi WADA 和田清志
テキスト:Yuji OHSAKO 大佐古裕士
媒体:LetsPlayVWs 50

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