2019.03.27

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

500馬力に迫るモンスターエンジンを搭載したCrazy Box。

「バスで最速の称号が欲しい」。一体何のため? そんな質問をするのは、野暮。もう理屈などいらない。これほどバカげている目標を掲げて、そして相当狂ったレベルで追究してしまった男。その振れ幅たるや、一般人の常識を遙かに超えたイギリス在住のAndy Morganと、「1957Type-2 /211」。

 Andyの1957年型パネルバンを下からのぞき込むと、もはや全くの別物である。足回りは完全に置き換えられ、フロントビームは取り払われ、ボルトオンでコンバージョンできるRed 9 Designのダブルウィッシュボーンにアップデート。リアサスペンションに関しては、同社にワンオフでポルシェ996GT3用のサスペンションがフィットするよう、サブフレームの製作を依頼した。

 エンジンはアメリカのPowerhausによって組み上げられた2,986ccの空冷4気筒で、ケースはAutocraft。Scatの86mmビレットクランク、ロッドはPauterの6"を採用している。さらにAutocraftのローラーカムとローラーリフター、ピストン&シリンダーはCPの4.125(105mm)だ。ヘッドもAutocraftで50X40mmバルブに、1.5:1レシオロッカーアームという内容だ。

 吸入系はRedlineの50mmのスロットルボディが、GarretteGTターボに接続。エンジンマネジメントはECUだ。カリフォルニアで組み上げられたエンジンはRoger Crawford率いるHeads-Upパフォーマンスでベンチテストが実施され、5,900rpmで506馬力、トルクは520Nmを発揮するモンスターエンジンが完成した。一方この506馬力を路面に伝えるトランスミッションは、オーストラリアのHollingerMFTシーケンシャル6スピードを搭載。圧縮空気で作動するニューマチッククラッチが備わる。これらは元々ポルシェの耐久レース用に開発されたパーツだ。

 現在このパネルバンのベストタイムはSantaPodで記録した1/4マイル、ET11.84s、トップスピード176.025km/h。まさに最速の称号を得たモンスタータイプ2といえる。

カリフォルニア州トーランスのPowerhausで組み上げられた、2,986ccの空冷4気筒は506馬力を発揮。レースエンジンスペックのパーツが惜しげなく投入されている。

ボディはタイプ1の純正色である、L21 Pearl Greyでペイント。Andyは事故でダメージを受けていたスクラップ寸前のベース車から仕上げた。

フロントサスペンションはボルトオンでインストール可能な、Red 9 Designのダブルウィッシュボーンサスペンションにアップグレート。

リアサスペンションは、ポルシェ996用をフィッティングさせるために、Red 9 Designがカスタムメイドでサブフレームを製作。

そのサイズに圧倒される、Garrette GTターボユニット。ウエイストゲートはTurbosmart。

ホイールはボルシェ・ボクスター用17インチをセット。ブレーキも前後ボクスター用のディスク、キャリパー、マスターシリンダーを流用している。

オーナーのAndy Morganは、ヨーロッパのメジャーイベントに積極的に参加し、モンスターバスをドライブ。ユーモアたっぷりのヨーロッパVWシーンの名物男。

カメラ:Julian HUNT
テキスト:Shin WATANABE 渡辺慎介
媒体:LetsPlayVWs 50

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