2019.05.29

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

パーツのためならどこまでも!!「ヨーロッパ VW紀行」

空冷VWを末永く乗り続けていくためのパーツを日本のユーザーたちに提供すべく、アメリカ、東南アジア、ヨーロッパと、世界を股にかけてパーツハンティングに飛び回っている『MY BOWS』代表の高林氏。今回は、6月下旬から半月以上にわたってヨーロッパを訪問し、超多忙に過ごしてきたエピソードを語ってもらった。

日中は土砂降りだった今年のEBIでしたが、夕方になると晴れてきました。タイプ2トラックが幻想的です。

 2015年にヨーロッパへ行ったときは、4年ごとに開催されるイベント「Bad Camberg」と、さらに1週間後に開催の「European Bug-In(以下EBI)」に参加しました。そこで多くの人々と知り合い、NOSパーツの入手などビジネスのネットワークも広がりましたね。

 数年前まではビジネスの対象が、アメリカだけで完結してしまっていたんですが、元々VWはドイツのクルマなので、アメリカだけというのに限界を感じてきていて、ヨーロッパにも視野を広げることにしたんです。この数年はヨーロッパを何度も訪れて取引先の開発、眠っているNOSパーツの発掘・入手をしてきました。

 今年の6月下旬からは、4年に1度のビッグショー「Hessisch Oldendorf(ヘシッシュ・オルデンドルフ、以下HO)」がドイツで開催されるというので、それををメインに、2週間半にわたってヨーロッパを巡ってきました。ヨーロッパに入るやいなや、パーツ会社を訪問しては、パーツのチェックと入手をひたすら繰り返しです。そしてベルギーの「BBT」のパーティーに参加したりして、HOに参加。

 HOはそれはもう素晴らしいイベントでしたね。ドイツの古い田舎町をVWが埋め尽くして、雰囲気も何もかも、今まで参加してきた中で最高のショーでした。HOの会場内でももちろんパーツをハントして、友人とも再会できました。2013年にイギリスで「Volks World」に参加したとき、とてもワイルドな風貌の夫婦のブースに出会いました。Gerrit RageとRyanneというオランダ人の夫婦で、そこで意気投合し、Facebookでつながって日々やりとりしたり、ヨーロッパを訪れる度にお土産を持って行って再会するような間柄になっています。

 Gerritたちは純正USEDのキャブレターやディストリビューター、インテークマニフォールドなど、満足のいくリプロの無いパーツを、純正USEDを大量に仕入れてリビルドして供給するショップを2人で切り盛りしていて、ヨーロッパでは結構知られている存在です。これまでビジネス的な付き合いは一切無かったのですが、今回はぜひショップを見てみたいと思って、訪問してきました。

オランダでキャブ屋さんを営むGerritとRyanne夫妻を訪問。彼らの行きつけの、ローカルレストランに連れて行ってもらい、さらに彼らの家にも泊めてもらうという、とても素敵な時間を過ごすことができました。

Gerrit夫妻は純正SOLEXの26から34までのキャブのオーバーホールを専門にしていて、純正USEDをリビルドしてヨーロッパ市場に供給しています。

 どうオーバーホールするのかの説明を受けたりVW談義に花が咲いているうちに、「今夜は泊まっていけ」という話になり、自宅に招待してもらいました。こういう機会は絶対に逃してはいけません。私の仕事はVWのパーツビジネスですが、知り合った人々とビジネス以上の付き合いができ、世界各国に友達がたくさんできるというのは、何より素晴らしいことです。

 田舎にあるとても大きな家に行くと、オランダという異国での生活を実際にこの目でみることができ、彼らの行きつけのレストランへ行ったり、家の周りを犬と散歩したり、夜遅くまで話したりと、とても素敵な時間を過ごすことができました。

 翌日にはGerritたちの友人であるオランダ最大のVWショップ『VW Classics』に連れて行ってもらい、そこの倉庫に大量の純正USEDパーツが眠っているのを発見。その日は時間が無かったので翌週に再訪して、今度はひたすらパーツをハンティングし、入手困難なスタンドエンジン本体や、USEDでないと手に入らない部品を大量に得られたのでした。ちなみに会話は全て英語でOK。現地の言葉を学ぶ必要はありません。VWビジネスに関わる人の大半は、本当に流暢に英語を喋りますね。

 さて、HOの後も毎日パーツ会社を訪れてハンティングです。そして1週間後にベルギーで開催されたEBIにも参加しました。オーガナイザーのFredericがパスをくれたのでコース上にも入ることができたんですが、あいにくの雨天でレースは実質中止でした。しかし悪天候にもかかわらず沢山の人が参加していて、そのパワーには圧倒されますね。日本のVWイベントよりパーティ感が強いのも印象的です。

 で、EBIでも当然パーツハントしてきました。その後もひたすらヨーロッパ中を移動して多くのパーツショップを訪れ、結局、到着日と帰国日以外は全てVWがらみで過ごせました。

 一昨年にEBIに参加したときには、会場で売られているパーツのあまりの高さに、ほとんど買わずに帰ったものですが、今回は考え方を切り換え、高くても買うようにしました。この2年でこちらも進化して、「ここまでなら出してもいい」という相場を踏まえた判断が、よりできるようになりました。作業現場に必要とされる物がわかっているから、それらをひたすら買い集め、沢山のパーツを確保することができました。皆さんに紹介するのを楽しみにしています。

雰囲気の良いドイツの田舎町全体が、イベント会場になっています。

Hessisch Oldendorfの会場でびっくりしたのが、以前にタイで知り合ったマレーシア人のVW乗りが、仲間たちとマレーシアからドイツまでVWの自走でユーラシア大陸を横断!して来ていたことです。ヨーロッパで再会できて、とても嬉しかったです。

オランダでは、Gerritたちの友人が運営しているVWミュージアム『De Wolfsburcht』にも連れて行ってもらいました。その日は休館日だったにもかかわらず、突然訪問した我々のためにオープンして、親切なことに中の展示を見せてくれました。

Gerritに紹介してもらったオランダ最大のVWショップ『VW Classics』。新品が市場に出ていない、または純正USEDで手に入れたいパーツが大量にあったので、後日また訪れて大漁です。直接見ないと怖くて買えないUSEDを得られて幸せです。

【高林千昭】
東京の空冷VWショップ『MY BOWS』代表。カリフォルニアにパティーナな70年型バスをキープしている。VWパーツを求めてアメリカ、ヨーロッパ、東南アジアまで世界中を飛び回り、独自の仕入れネットワークを拡大中。さらに日本全国の空冷VWショップをバスで巡る計画も実行中で、席の温まる暇もない忙しさで活動中!
 
 
MY BOWS

text & photo:Chiaki TAKABAYASHI 高林千昭
媒体:LetsPlayVWs 52

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