2018.11.12

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

NYに行ったら立ち寄りたい、自然派ショップ 【LIFE with FILSON】

アメリカを代表するアウトドア・クロージングブランド「FILSON」の質実剛健な世界観を、本場アメリカで取材する連載『LIFE with FILSON』。前回に引き続き、今回もニューヨークで見つけたHUNTなお店を紹介。今度はよりアウトドアマンに刺さるショップとなっているので、さっそくページをスクロールするべし!

日常にアウトドアを持ち込んでくれる、人気ショップ

アメリカでは、ミレニアル世代(1980年代〜2000年初頭に生まれた、ベビーブーマーの子世代)を中心に、自然に関心を示して植物を生活の中に取り入れ、アウトドアに癒しを求める人が増えているらしい。

その背景には、不況の影響で未だ自分の家が買えずにアパート暮らしを続けている若者が多く、暮らしを充実させるために植物を取り入れる。モノで溢れ、インターネットが発達した世の中で育ったから、モノより体験や経験に時間とお金を使いたい。という、なんとも時代を感じる理由があるのだそう。

しかし、根本の理由がどうであれ、自然に興味を持つということは地球のことを考えることに繋がるから、良いことに違いはない。

今回はそんなミレニアル世代を含めた自然志向なニューヨーカーに親しまれている、イケてるショップをご紹介。

プラントアーティスト川本諭氏による旗艦店『Green Fingers Market』

多肉植物は、日の光を与えると屋内で育てるよりも肉厚でワイルドな形になるそうで、店の外でも植物を展示販売中。

ロワー・イースト・サイドは元々は移民街だった場所で、昔は決して治安が良いとされない場所だったが、最近ではギャラリーやレストラン、アパレルショップが出店し、ヒップなエリアとして知られている。

彼の地で展開しているプラント屋『Green Fingers Market(グリーン・フィンガーズ・マーケット)』は、植物を使ったショップの空間演出やガーデンデザイン、作品制作を手掛けるプラントアーティスト川本愉氏がディレクションする店で、世界展開する同ショップの第1号店。

グリーン・フィンガーズ・マーケットは川本氏監修のもと、花が主役ではなく葉や樹形の変わった植物を主体としてプレゼンテーションするスタイル。

2013年のオープンした当時、ニューヨークにも多肉植物やエアプランツを販売している店は数あったものの、ワイルドで変わった形の植物やシャビーな雰囲気のドライフラワーなどを扱った、メンズライクな植物の店は無く、異様な存在としてニューヨークに産声をあげたらしい。しかし、同店のスタイルは感度の高いニューヨーカーたちの中で評判となり、今では同系統の植物を扱う店も増えているというから、彼らが与えた影響力は大きい。

グリーン・フィンガーズでは植物とともに、オリジナルの鉢も展開。これが自分の部屋にあったら……と想像が膨らむ。わざと使い古されたような鉢や家具を使っているところに、川本氏の世界観を感じる。

店内は、全体が川本氏のインスタレーションにもなっており、眺めているだけでも楽しく、インテリアとしての植物の可能性を示してくれる。

植物単体で見ても好奇心をそそられるのだが、壁面にかけられた植物やチョークで描かれたグラフィック、アンティーク家具のコラボレーションには、誰もが目を奪われることだろう。

今や東京やミラノで計6店鋪展開するグリーン・フィンガーズ。植物を展示販売するというのはどの店でも同じだが、三軒茶屋店は川本氏の独自の世界観が凝縮された日本における旗艦店、ミラノ店はエレガントな雰囲気のショップインショップ、ニューヨークはライフスタイルを提案する一環でヴィンテージ古着の販売や、地元の作家による雑貨の販売も行っている店……。など、それぞれの街に合わせて提案する植物や販売する商品も変えていて、各店を巡っても別の雰囲気が味わえる。

たとえ同じ品種でも個々に表情が違うので、植物との出会いは一期一会。マーケットスタイルで並べられているので、探すこと自体が楽しい。

ショップの奥で展開している古着は、ニューヨークや日本のヴィンテージディーラーが監修した選りすぐり。

ユニセックスで使える、ローカルの作家が作ったファッション小物や雑貨も展開。

お気に入りの植物を見つけても、日本に持って帰ることが難しいのが残念。植物のお求めは日本国内のグリーン・フィンガーズへ。

グリーン・フィンガーズ・マーケットの目の前で出会った通りすがりのスケーター、オーリー。「友達の作っているスケートボード見てくれよ!」。ロアー・イースト・サイドはスケートパークも近く、ニューヨーカーらしい若者も多い。

【Information】
 Green Fingers Market
  Address:5 Rivington street New York , NY U.S.A.
  営業時間:12:00〜20:00(月曜〜金曜)、11:00〜18:00(日曜)
  https://www.greenfingers.jp/

道具を通して古き良きアウトドアを提案『Best Made Company』

第二次世界大戦の時代から変わらぬ伝統製法で作られた、メイド・イン・オランダのホーローアイテム。キャンプでも家でもガシガシ使える。

ベストメイド・カンパニーは雑誌『PAPER』のクリエイティブディレクターも勤めていたデザイナーが手がける、ニューヨーク発のライフスタイルブランド。

日本でもポップアップストアが開かれたり、東京・世田谷にある『NORDISK CAMP SUPPLY STORE BY ROOT』で取り扱いがあったりするので、その名をご存知の読者も多いかもしれない。

今回訪れたニューヨークはトライベッカに構える直営店では、アイコン的アイテムである斧はもちろん、ナイフやカトラリー、各種ケースなど、アウトドアに関するギアとアパレルを全部展開しているから気分も上がる!

日本で取り扱われているアイテムは代表的なものに過ぎないが、直営店ではアパレルまでフルラインナップ。どこかクラシックなテイストのアイテムは、『HUNT』読者がハマること間違いなし。

ニューヨーク発で、しかもデザインが優れているブランドと聞くと軟派なイメージを持つ人もいるかも知れないが、彼らのモノづくりはかなり硬派。

価値観が多様化し、ブランド名やデザイン先行のモノが溢れ、本当のモノの価値がぼんやりしてきている昨今。そんな中で彼らが信用しているのは、その道に専念している専業メーカーの工芸品。彼らはベストメイドの名の通り、信頼の置ける最高の工場でだけ製品を作ることをモットーとしているのだ。

知られざる逸品にベストメイドのデザインがかけ合わさって、より良いものが生まれる。例えば斧はノースカロライナ州で4代続くメーカーが製作、2番目の製品であるファーストエイドキットのケースは、昔からアメリカのブルーワーカーに愛用されている工具箱専業メーカーが製作。そしてほかにも、手ぬぐいやナタは日本製、ナイフの中にはアルゼンチンやイギリス製があるなど、アメリカ製に固執せず、国を問わず最良の工場とモノづくりをしているところに、強い信念を感じることができる。

ベストメイドは自社製品を売るオンリーショップでもあるけれど、一方で世界の良品を集めるセレクトショップでもあるのだ。

ペンドルトンのウールファブリックを使ったシャツは今季の新作。ウェアは縫製工場はもちろんのこと、生地も最上を追求している。

イギリスはRichard Wheatley社製のフライボックス。手前は以前紹介した老舗フライショップ「Dette Flys」とのコラボアイテムで、フライもセットになった90周年アニバーサリーモデル。

ジャケットは防水コットンのベンタイルやワックスドコットン、フリースもウール。ウェアは基本的に化繊ではなく天然素材で、人の手を感じるベストメイドの道具とマッチする。

北米を旅して歩いた毛皮商人のカヌーにペイントされていた、伝統柄をモチーフとしてデザインされた定番のアックス。置いておくだけで絵になってしまうから、使わずに部屋のアートとして飾っている人も多い。

「ベストメイドの道具は家でも映える。でも道具なのだから外で使い倒して味を出してくれ」と語りかけている(気がする)ポスター。

【Information】
 Best Made Company
  Address:36 White St, New York, NY U.S.A.
  営業時間:12:00〜19:00(月曜〜金曜)、11:00〜19:00(土曜)、11:00〜18:00(日曜)
  https://www.bestmadeco.com/

NEWS of HUNT

ARCHIVES

RANKING

POPULAR TAG

NEWS

SEARCH