2018.07.18

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

CALL ME 917が誇るノスタルジックスタイル。

NYCでの撮影の移動中。バンに腰を下ろし佇むエイダン。ビル・ストロベックによると、エイダンの影響でこの先はロン毛が流行るだろうとのこと。

SupremeやCALL ME 917など、ファッション性の高いブランドをフォローするスケーターなら、この男のことを知らないわけがないだろう。’90年代初頭のヴァイブス全開のスタイルを誇るエイダン・マッケイ。

スケートシーンを面白くする曲者 01

 2014年にリリースされたSupreme初となるフルレングスビデオ『cherry』で鮮烈なデビューを果たしたエイダン・マッケイ。ショーン・パブロ、セージ・エルセッサー、ケビン・ブラッドレー、ナケル・スミス、タイショーン・ジョーンズなどとともに、アップカマーのひとりとしてフィーチャーされ、注目を集めるようになった。

 まだ完全に身体ができあがっていない成長期に撮影された本作では、ノーコンプライのバリエーションを駆使したラインやダブルサイドのレッジでの掛け替えトリックなどを披露。ディレクターを務めるビル・ストロベックにより、ダイヤの原石が発掘された瞬間だった。

 そして、そのままSupremeによるオンラインビデオに登場し続ける。『JOYRIDE.』ではNYCのスポットをヒット。続く『the red devil.』では『cherry』と同じく、エイダンの顔がクローズアップで映し出される。赤毛とそばかすが非常に印象的だ。

 しっかりと脚に絡まったインポッシブル、ベンチで魅せるノーリーテールスライド、そしてヒールフリップというハイスピードなライン。さらには、『SICKNESS』ではサンフランシスコに飛び、Pier 7やEMBといったスケート史に残る有名スポットでクリエイティブなマニュアルトリックを魅せる。こうして、エイダンはSupremeのメンバーのひとりとして名を馳せていった。

 Supremeが公開してきたハイクオリティな作品群以外にも、注目すべきはエイダンが仲間と撮影してきた未使用フッテージの数々。『cherry』がリリースされて間もなく、エイダンのスケーティングをフィーチャーしたミニビデオがYouTube上に登場した。そこには、荒削りなスタイルのスケーティングが、同じく雑なカメラワークで収められている。ティーネージャーのエイダンが、仲間たちと楽しそうにセッションをしている姿が好印象な作品である。

フランスのスポットで魅せる複合マニュアルトリック。これまでにもSupremeのオンラインビデオでユニークなマニュアルトリックを披露している。

Aidan Mackey 2014年にSupremeの初フルレングスビデオ『cherry』で世界デビューを果たし、'90年代初めのスケートシーンを彷彿とさせるスケーティングで注目を集める。現在はCall Me 917の正式ライダーとして活動している。代表作はSupremeの映像作品全般。

撮影の合間にチル。左奥はCall Me 917のチームメイトであるサイラス・ベネット、そして背中を向けているのはフィルマーのジョニー・ウィルソン。Call Me 917のビデオプロジェクトも進行中。

’90年代初頭にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えてしまう。

 そして、いつからかアレックス・オルソンが立ち上げたスケートカンパニー、Call Me 917のインスタグラム投稿にエイダンの姿がちらほら登場するようになる。近頃は大手メディアではなくSNSでブランドのプロモーションを行うスモールカンパニーが増えているが、Call Me 917はその最たる例だといえる。

 インスタグラムの投稿ひとつで、エイダンが同ブランドに新加入したのではないか、という噂がストリートを駆け巡った。そして、YouTubeで公開されたエイダンのミニビデオが、Call Me 917のインスタグラムのBIOにリンクされる形で投稿された。これは昨年12月のことである。エイダンのCall Me 917のチーム新加入の噂はさらに加速する。

 そこに収録されていたのは、メロコアをバックに不完全なスタイルで繰り広げられるストリートスケーティング。もちろん、映像も荒々しく仲間同士で撮影されたと思われる代物なのだが、このミニビデオを観ていると’90年代初頭にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えてしまう。

 BGMの選曲、オーバーサイズのワークパンツが目立つファッション、ベーシックトリックを駆使したスケートスタイル。そのすべてがノスタルジックな空気を醸し出している。撮影・編集機材やトリックそのものが急激に進化したこの時代だからこそ、このエイダンのノスタルジックな雰囲気が際立ち、新鮮に感じるのかもしれない。

 今回、エイダンの写真を提供してくれたフォトグラファーとのやり取りの中で、彼が正式にCall Me 917 に所属するライダーであるという確認が取れた。そして、現在はNYC でショーン・パブロやベン・キャドウとともに、Supremeの新たなオンラインビデオの撮影を重ねているとのこと。さらには、Call Me 917のビデオプロジェクトも進んでおり、こちらのフッテージも順調に溜まっているとのことだ。

 ようやく完全に身体ができあがり、スケートスタイルも洗練され完成しつつあるエイダン・マッケイ。この先も、Call Me 917やSupremeの作品群で、この男の’90年代ヴァイブス全開のストリートスケーティングが拝めそうである。

SLIDER Vol.27

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