2018.11.21

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

キングストンで発見! 地元に根ざしたクールなお店 【LIFE with FILS...

アメリカを代表するアウトドア・クロージングブランド「FILSON」の質実剛健な世界観を、本場アメリカで取材する連載『LIFE with FILSON』。ハドソン川沿いにニューヨーク州を北上し、歴史深いキングストンの街にやってきたHUNT編集部。今回もまた、ローカルのアウトドアショップに焦点を当てる!

アップステート・ニューヨークの銘店をHUNT

コールドスプリングの次に編集部がやってきたのは、昔ながらの建物や教会などが残るハドソン川沿いの街キングストン。ニューヨーク州の最初の州都だったこともあって、高層ビルこそ無いものの街は賑やか。ドライブしているとビクトリア調の屋敷が見られて楽しいし、商店街には若手の店主が営む気鋭と味のある老舗が混在して、切磋琢磨しているのか活気がある。

最近はロードサイドに大型のショッピングモールができているエリアであるが、やはり面白いのは小さなこの街に店を構えるような、通なショップ。今回はキングストンのアウトドアショップと、ちょっと変わった本屋にお邪魔した。

地域密着。家族経営のアウトドアショップ『Kenco Outfitters』

ケンコ・アウトフィッターズは、キングストンを横断している幹線道路沿いに建つアウトドアショップ。1982年の創業時は、フィルソンとL.L.ビーンを中心にワークウェアとギアを取り揃えていた店だったが、アウトドアアクティビティが一般的になったことにより、今では総合的なアウトドアショップとして商品を展開。地元の人々に愛されている。

アウトドアショップと同じ建物内には、企業の作業着や学校の運動着、チームのユニフォームに刺繍・プリントをする工場もあるので、地元の人はアウトドア好きでなくとも何らかでお世話になっているらしく、キングストンの人にケンコと言えば通じるくらい地元に愛されている店なのだ。

オールドスクールなカナディアンカヌーから、今時のハンズフリー・フィッシングカヤックまでカバー。店内には常時20艇以上展示販売されているので、下手な専門店よりも種類豊富だ。

店の2階には看板犬が。犬用のライフジャケットや犬用の靴を装着して(させられて?)、お客にデモンストレーションをしてくれる。

品揃えとしてはキャンプ、ハイキング、ワークのアパレルを一通り網羅。ハドソン川が近く湖も点在しているためウォーターアクティビティーも盛んで、カヌーやカヤック、フライフィッシングのアイテムも多く取り扱っている。

「大型店のように何でもくまなく商品展開できないですが、スタッフ全員が外遊びに精通しているから、お客さんに的確なアドバイスができるんです。また、スペースが限られているぶん余計なものを置いておくスペースも無いので、厳選した良いものだけを売ることができます」

日本の店で例えるなら○イルドワンぐらいの売り場面積を誇るケンコだが、それでも店の人に言わせると、これくらいの店はアメリカでは中規模なのだとか。

アメリカでは銃に次いで、アーチェリーを使ったハンティングが盛ん。最近は弓の両端に滑車が付いた、メカニカルなコンパウンドボウが人気らしい。

アーチェリー売り場の奥にはゴルフの打ちっ放しのような空間があり、シュミレーターを使ってアーチェリーの試射ができる!

ビーバーのデコイは3つで99ドル99セント!!  デコイを庭や部屋の中に飾るという楽しみ方も、アメリカではポピュラー。

テントやザック、シュラフなどのキャンプ用品は登山を想定した軽量なものが多い印象。合理的なアメリカのファミリーキャンプはRVにお任せ?

ハイテクウェアを扱う一方で、ヘビーデューティーなアイテムも展開。フィルソンは店を始めた時から扱っているそうで、常にパワープッシュしているらしい。

ワークウェア売り場も見どころの一つ。上段に並んでいるヘリーハンセンのレインジャケットは、アメリカ規格らしくて野暮ったいけど、現場仕様な雰囲気が逆に良い!

多くの欧米アウトドアブランドが日本で販売されているせいか、アメリカのアウトドアショップはどこに行っても知っているアイテムだらけ……。ということもある。しかし、ここケンコは独自の審美眼で選ばれた商品ばかりなのでその心配はご無用。見所はコーナーごとの打ち出し商品で、我々の好奇心をビシビシ刺激してくれるアイテムが沢山あった。

最近ケンコが推している、Made in ネパールの新興アウトドアブランド、Sherpa Adventure Gearのカジュアルウェア。素朴でいながらプリマロフトなどの機能素材も取り入れている。

レディントンのコーナーだったであろう一角では、テンカラUSAを前面に打ち出していた。アメリカではハイキングやバイクパッキングと合わせてテンカラに興じる人が増えているのだ。

レジ前の冷蔵庫で売られているROCKY MOUNTAIN HIGHは、麻の成分を100mg配合したエナジードリンク。もちろん大麻の主成分であるTHCなどは含まれていないのでご安心を。

塩を噴射してハエを退治することができる変わり種アイテム、バグ ア ソルト。ケミカルに頼らずハエをやっつけられるけど、屋内で使ったら塩まみれになる(笑)

ハンティングコーナーに売っていた雌鹿の小便。これを撒くと雄鹿が寄ってくるのだとか。

【Information】
 Kenco Outfitters
  Address:1000 Hurley Mountain Road, Kingston, NY U.S.A.
  営業時間:9:00〜19:00(月曜〜金曜)、10:00〜18:00(土曜)、11:00〜17:00(日曜)
  https://www.atkenco.com/

学校跡地に建つ、キングストンの新しいコミュニティー発信地『Rough Draft Bar & Books』

キングストンの中心街で商店が並ぶエリアに店を構えるラフドラフト バー&ブックスは、バーと書店が一緒になった大人の社交場。日本でも海外でも、書店と飲食店を合わせた業態の店は増えてきているが、バー併設はまだまだ珍しいだろう。

1774年にキングストン・アカデミーの施設として建てられた、キングストンの街でも一番旧いといわれている歴史的建造物を利用した店だけあり、その雰囲気はかなりカッコイイ。道路に面して大きく取られた窓によって日中は爽やかに読書を楽しむことができる一方、夜になれば重厚な煉瓦壁が存在感を表し、しっとりとしたアダルトな雰囲気が漂う。

店の奥にはバーカウンターが設けられていて、12種類の生ビールと、ワイン、サイダーなどのドリンクと自家製のアペタイザーを提供している。

素晴らしい本を揃えた書店があるけれど、ゆっくり座って読んだり、リラックスして美味しいものを食べながら本を読めるところがない。店主は家のように寛げて、それでいて人が集まって交流ができる場所を作り上げたいと思い、彼の地でラフドラフトを始めた。

本屋として見たら棚数は少ないものの、店の人がセレクトした小説やアートブック、政治経済、趣味のハウツー、キングトン周辺の地元のことを書いた新書、古本が並んでいて、どれも立ち読み(座り読み)して、購入できるようになっている。

お昼はボストン発のカウンターカルチャーコーヒーを啜って読書をし、夜はお酒を飲みながら本について語らう。知的でクール、そして文化的なこの店は、ただの本屋でもただのバーでもない。

取材した9月末は、LGBT、政治、宗教、教育、文化など、内容が過激で米国図書館協会が禁止書物に指定した本を紹介するコーナーが設けられていた。

【Information】
 Rough Draft Bar & Books
  Address:82 John St, Kingston, NY U.S.A.
  営業時間:9:00〜23:00(月曜〜土曜)、9:00〜22:00(日曜)
  https://www.roughdraftny.com/

ラフドラフト=下書きと名付けられたこの店は、地元の交流の場所となってキングストンに新しい一ページを刻んでいきそうだ。

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