2018.04.03

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

新旧のトリックが同居するハイブリッドスケーター

ほとんど壁といってもいいスティープなバンクで魅せる、ノーズを軸にしたバックサイドショーブイットのビッグスピン。

フットプラント、ノーコンプライ、ウォールライドにフリップアウト。特定のもののみがクールとされた閉鎖的な時代が終わり新旧に関わらずすべてのトリックやスタイルが受け入れられるようになった現代。そのような何でもアリのスケートスタイルを体現するのがこの男、吉岡賢人である。

スケートシーンを面白くする曲者。

 今の時代は、’80年代から現代まで、YouTubeであらゆる時代のスケートビデオを観ることができる。過去の作品に収録されたトリックの中から現代でも通用するものを選び、それらを消化または進化させて独自のスタイルで表現する。そのような作業をスケートに取り入れているのが、中学を卒業して間もなく、愛媛からスケートをしに上京してきたという吉岡賢人。

 「僕が影響を受けたスケートビデオはBlindの『Video Days』のマーク・ゴンザレス。あの楽しそうにスケートをしている感じが好きです。昔のビデオはめちゃディグっていますね。昔はみんな低いレールみたいな縁石でいろんな掛け替えのトリックをしていたじゃないですか? そういう昔のトリックを取り入れています」

 賢人のスケートスタイルは独特である。スキルが足りないから、またはトレンドとしてオールドトリックを取り入れているのではない。その証拠に、HSMAGで公開された彼のオンラインパートを観ていただければわかると思うが、プレッシャーフリップやノーコンプライといったオールドトリックとともに、スミスからのフリップアウトというテクニカルなトリックをバランスよくラインに織り交ぜている。

 「僕の地元の四国は変わったスケーターが多いんですよ。最初はそれに影響を受けてはいなかったんですけど、弓山真吾くんが愛媛に帰ってきたときにいろんなスケートビデオを観せられたんです。そのビデオに影響を受けて、今のような感じのスケートスタイルに徐々にハマっていった感じですかね」

 新旧のトリックを取り入れたユニークなスケートスタイルを築いてきたことで、賢人は独自の世界観で注目を集めるスケートカンパニー、Welcomeのジャパンチームに新加入したばかり。独創的なスタイルとスケートを楽しむ肩の力の抜けたブランドイメージは、まさに賢人のスタイルにピッタリだと言える。

「Welcomeは日本に入ってくる前から、ブランドが立ち上がった頃から弓山真吾くんに映像を観せてもらっていたんですよ。たぶん日本人が誰も知らない頃から知っていたと思います。だから、海外のボードスポンサーならWelcomeしかないと思っていました。インスタグラムで本国と直接やり取りもしています。Welcomeは誰が見てもかっこいいと思いますね。みんな変わっていて独自のスタイルを持っている。Welcomeは新しいタイプのブランドという感じがします」

 今後の目標としては、とりあえずはアメリカに飛んでさまざまな経験を積みたいと言う。まだ十代半ばでまだ成長の過程にある吉岡賢人。彼が今後、さまざまな経験を通してどのように進化するのかが楽しみでならない。

SLIDER Vol.27

Kento Yoshioka
1999年生まれ。愛媛出身。メインストリームから逸脱した独自のユニークなスケートスタイルで注目を集めるアップカマー。
VHSMAGのPick Upのコーナーでオンラインパートを披露してその名はたちまち全国区に。
現在は東京でバイト生活を送りながらWelcomeジャパンチームの一員として活動中。

photo:ISEKI

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