2019.04.02

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

手軽にグリーンを楽しむ「コケボトルのある暮らし」vol.1

透明な器の中に、コケを主役にした植物をアレンジすれば、まるで大自然の一部を切り取ったかのようなグリーンインテリアに。美しいだけでなく、手入れも簡単! 好みのガラス容器を用意して、自分がイメージする、自然の風景を再現してみよう。

01「水辺の自然をコケボトルで再現」

涼しげな水辺の風景をイメージした、アクアテラリウム風のコケアレンジにチャレンジしよう。実際に、川や池などの水際の部分は、複雑な地形の要素があり、豊かな生態系が育まれる場所でもある。そうした自然の雰囲気を存分に取り入れてつくられた作品がこちらだ。
 インテリアとして手軽なサイズ(幅14㎝、高さ15㎝)の円柱型のガラス容器(グラスアクアリウムポット/ジェックス)を用意。コケは配置する場所によって種類を変え、ハイゴケやホソバオキナゴケ、ホウオウゴケを使用した。そのほか、ゲッキツやトキワシノブ、タマシダ、フィットニア、フィカス・プミラなど、さまざまな観葉植物の小さな株をバランスよく植栽することで、飽きのこない見栄えのするアレンジに仕上げているのが特長だ。

 制作時のポイントは、水中部分と陸上部分を、いzかに自然な形で機能的につくるかだ。用土にはビバリウムソイル(広瀬)と極床・造形君(ピクタ)を使用し、レイアウト素材として溶岩石と枝状流木を配置している。まず、ガラス容器の底に、水の浄化作用のあるソイルを敷き、陸上部分の用土として吸水性に優れ、自由な形がつくれる造形君を背面に貼りつけている。その後、溶岩石と流木を配置。これらが水中と陸地のつなぎ役を果たしている。植物は、主役と脇役を考えながら葉形の異なる種類を少しずつ取り入れ、陸上の表土をコケで覆えば完成だ。

 置き場所は明るい窓際がベスト。日常の管理は足し水をすることくらいでOKだ。水中部分を広めにつくれば、メダカなどを飼育することもできる。

用意するもの。ガラス容器、溶岩石、枝状流木、ビバリウム用のソイル、造形材、ミニ観葉植物、コケ植物。

底床には、水質の浄化作用があり、植物の育成にも優れるビバリウムソイルを。

充分に吸水させた造形君を、容器の背面に貼りつける。ここが陸上部分に。

ソイルの上に溶岩石を置いていく。ここが水際の部分になる。

枝や葉の向きを見ながら、陸上部分の主役となるゲッキツの苗を植えつける。

ゲッキツの木の根元に、脇役となる小さな株のタマシダを植える。

陸地の斜面には、トキワシノブと、赤葉のフィットニアを植栽した。

高低差を演出するため、プテリスやフィカス・プミラをバランスよく植える。

水中には丈夫な水草を。小さな株のブセファランドラを取り入れた。

小さな水辺のアレンジが完成! 頻繁な水やりは不要なので管理はとても楽。手軽に楽しめるグリーンインテリアだ。

02「可愛い花を咲かせるコケボトル」

 手のひらサイズのガラス容器に、可愛らしい花を咲かせたコケボトルがこちら。

 花は器のサイズに合わせて、できるだけ小さな種類を選ぶとよいだろう。ここではミニチュア系のセントポーリアで、ピップスクイークという品種をセレクトした。小さな卵形の葉を四方に広げ、薄いピンク色の花を複数つけ、長期間開花を楽しむことができる。花のまわりには天然の石を配置し、周囲をホソバオキナゴケで覆っている。コケのグリーンがとてもあざやかで、清々しい高原の風景を連想させる。

 用土にはテラリムソイルと保水性の高い極床・造形君を使用。ソイルを入れて石を配置し、水を多めに含ませた造形君を入れる。セントポーリアをピンセットを使って中央に植えつけ、最後にコケを張ったら完成だ。フタがついたボトルなら水分の蒸発量が少なく、こまめな霧吹きも不要。手軽に長く楽しめる。

フタ付きのガラス容器、セントポーリア、ホソバオキナゴケ、アクア用のソイル、造形君、天然石などを用意。

ガラス容器の底には、アクアリウム用のソイルを適量入れる。

大きな石を手前に、小さな石を奥に置くと、遠近感が生まれる。

石の向きを決めながら、表面をすべて造形君で覆う。

コケを貼る前に、縦に長く延びたホソバオキナゴケの株元をカット。

根元をカットしたホソバオキナゴケを、造形君の上に貼りつけていく。

最後に水やり。ソイル部分が水に浸かる程度まで水を入れる。

花のコケボトルが完成。小さな花をじっくり観賞したくなる作品だ。

セントポーリアのほか、ベゴニアやエピスシアなど、小さな花でコケボトルを楽しみたい。

日当たりのよい窓辺で管理するが、夏場は直射日光を避けたほうがよい。フタ付きのボトルでは、頻繁な足し水や霧吹きが不要になるので
、管理が楽。異なる花のコケボトルを複数並べてもおしゃれ。

03「コケボトルで食虫植物を楽しむ」

 水分を好むコケと食虫植物はとても相性がよい。コケを中心にしたアレンジで、ちょっと変わった草姿が魅力の、食虫植物を育ててみよう。小さなガラス容器の限られた空間に、広い自然の風景を再現しているのがこの作品の特長だ。

 そこに各種コケのほか、食虫植物が植え込まれている。食虫植物といえば、ウツボカズラやサラセニアなど、比較的株が大きくなる種類が有名だが、ここでは小さな草姿の種類を選んで植栽している。一般的なモウセンゴケのほか、ペティオラリス系のドロセラやウトリクラリアなどをセレクト。コケはシノブゴケやスギゴケ、ハイゴケの3種類を使用した。

 幅15㎝のガラス容器(レグラスネイチャーC150/コトブキ工芸)のほか、水苔と化粧砂、山谷石、枝流木を用意。まず、充分に吸水させた水苔を、中央をあけた谷型の構図になるように配置させ、石と流木を置いていく。次にに主役となるモウセンゴケ、ペティオラリス系ドロセラ、ウトリクラリアを順に植えつけ、あとは葉形の異なるコケをバランスよく張りつけていく。最後に化粧砂を入れ、動物のフィギュアを置いたら完成だ。

小型のテラリウム水槽のほか、水苔、石、流木、化粧砂、食虫植物、コケを用意。

右側の斜面に山谷石を配置。急峻な崖をイメージしながら。

石は右斜面の奥に、枝は左斜面から手前に向けて配置すると奥行き感が得られる。

右側の斜面奥には、ペティオラリス系のドロセラ、手前にはウトリクラリアを。

手前に小さな枝を追加。枝1本の向きや動きで遠近感が増す。

ピンセットを使って空間の端まできっちり砂を入れ、表面をならす。

完成した食虫植物のコケアレンジ。幅15㎝の小型容器のなかに、緑豊かな大自然を形づくった。各種植物の成長も楽しめる作品だ。

カメラマン:佐々木浩之 Hiroyuki Sasaki、横澤靖宏 Yasuhiro Yokosawa
テキスト:平野威 Takeshi Hirano
媒体:AQUA Style 11

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