2019.02.28

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

日本だけでも2,500種! 奥深く幅広い、小さな世界「MOSS CATALOG」

「コケ」とひとくくりにいってもその種類はとても多く、また種の同定は非常に難しい種類も多い。ここではコケボトルで育成が楽しめ、入手性も高い種類を厳選して紹介する。

 コケ植物にはさまざまな種類がある。分類上、ハイゴケやホソバオキナゴケなどの蘚類と、ゼニゴケなどの苔類、ニワツノゴケなどのツノゴケ類の3つのカテゴリーに分けられる。日本には約2,500種が知られ、海岸から滝、高山まで幅広く分布している。

 コケ植物は通常の植物とは異なり、根を持たず、葉や茎を固定させる「仮根」で石や土の上に着生している。したがって、維管束を持たず、水分や養分は葉から吸収して生長するのが特徴だ。また、種子植物とは違い、胞子を飛ばして繁殖する胞子植物である。

 一般的にコケ植物はジメジメとした日陰に自生しているイメージが強いが、日ざしがまったく当たらない場所には生えない。着生している岩や地面は湿っているが、風通しのよい半日陰や日向に自生していることを知っておこう。

 コケ植物は種類を選び、コツさえつかめば、誰でも育成することができる。「コケは難しい」とか「すぐに枯れてしまう」という話も聞くが、コケ植物の種類やそれぞれの自生環境を理解すれば、栽培はそれほど難しくはないのだ。また、ガラスのボトルなどに入れて密閉しても栽培できるため、とても手軽で衛生的。各種のコケを入れたボトルを並べたり、好みの器にアレンジすれば、ナチュラルな癒しのインテリアになるだろう。

テラリウムや苔玉などによく利用されるコケ。日当たりのよい岩の上や斜面に生える。葉は羽根のような形で、乾燥すると縮れる。カルキ抜きした水を与え、水没させないようにする。

側溝や道端などに生え、紐状の葉がまとまり、先端が白銀色に見える。豊富な水分を好まないので、やや乾燥ぎみに。

細かな葉を密に茂らせる種類。乾燥すると葉が白くなり、濡れるとあざやかなグリーンに。水没させないように管理。

ふんわりとした葉が印象的なシッポゴケ科で、苔庭などでよく用いられる。根元を水没させなければコケボトルにも。

日陰の湿った岩場などに生える種類で、茎が垂れ下がるように伸びる。沈水させても栽培でき、アクアテラにも向く。

日陰の山道などでよく見かけ、触るとカサカサしている。水分を好むので、ボトルなどで湿度を保って栽培するとよい。

渓流など半日陰の岩肌などに生え、黄緑色の葉が密集する。水辺を好むコケで、アクアテラリウム向き。夏の高温には注意。

直立した茎と大きな葉を広げる、独特の姿が人気のコケ。自生地では半日陰の渓流沿いなどの林床に生える。地下茎から新芽を伸ばして殖える。高さのあるボトルなどで単独栽培したい。

大きな傘をもつ直立型のコケで、根元から子株を形成する。明るい場所で育てると美しい草姿が楽しめる。

カメラ:佐々木浩之 Hiroyuki Sasaki
テキスト:平野 威 Takeshi Hirano
媒体:AQUA Style 11

NEWS of IN THE LIFE

ARCHIVES


RANKING


POPULAR TAG

NEWS


SEARCH