2018.09.18

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

正に"ケガの功名"。苦労を共にした仲間と共に表彰台に上がった愛機。「1949 H...

お気に入りの単車で走る。天気も良く調子も良好なら、これ以上の至福はないだろう。かかりつけの塚越モータースにて機関の最終調整を施し、締め切り寸前になんとか走行状態に。アタリが付くのはもう少し走ってからだ。

CHOPPERS RULE OTHERS DROOL

 あるMCからランのお誘いを受け、日本海を望むキャンプ場に愛機を走らせた。東京から550kmほどの距離、早朝に走り出せば日があるうちに到着する予定だったが、道中半ばの高速上でプライマリーベルトが切れる。携帯で近隣のH-D屋に泣きつくと、同サイズのベルトのストック有! さらに親切な店主は、愛機がスタックしている高速まで軽トラで迎えに来てくれた。かくして日が沈む頃、無事目的地へ辿り着く。
 
 冷えたビールと美味いBBQと粋なH-D乗りと共に最高の夜を過ごした翌朝、仲間たちと再会を誓い、ひと足先に東京へ走り出す。キャンプ場を後にして有料道路に入りスロットルを開けた矢先、「バスッバスッ」と失火しながらのエンジンストール。路肩でキックを踏み続けるも、もはや微動だにしない四十九年式。左手に望む日本海は穏やかだったが、家まで500km以上離れた土地でこの状況は、どう転んでも穏やかじゃなかった。途方に暮れていると後続の仲間の隊列がやってくる。結局のところ仲間が運転する最後尾のトランポに助けられ、失意の帰還と相成った次第。
 
 原因はなんて事はないマグネトーのローターとシャフトの連結部、ヘックスの凹凸が摩耗して空回りし点火タイミングが狂ったというありがちなハナシだった。すぐに補修パーツをオーダーしたが、なぜかそれでだけでは飽き足らず、気付いた時には愛機を全バラにしていた。20年来の愛機に不都合を感じていたわけではなかったし、人知れずカスタムプロジェクトを目論んでいたわけでもない。

 強いて言えば、今までにしたことのない"何か"をやってみたかった気分だったのかもしれない。何にせよ、あのランでのトラブルがなければ、ここまでのプロジェクトになったかは疑わしい、というのが本音だったり。
 
 半ば思い付きでバラしたものの、1台のバイクの仕上げるのがいかに困難か、文字通りそれを"痛感"した。無論プロジェクトをメイクできたのは、それぞれの分野で特化したスキルを持つ友人のおかげである。情熱だけではバイクは作れない。もちろんそれがなければ始まらないけれど、形を作るセンスと走らせる技術、双方が合致せずカスタムバイクは実現しない。シロートがひとりあがいたところで、ない袖は振れないのだ。プロのサポートを得ることで、ボクは理想の形を具現化することができた。そんな苦労を共にした仲間と共にHRCSで表彰台に上がれたのは良い思い出。みんな、本当にありがとう!
 
 8か月の試行錯誤を経て心機一転、再び走り出した愛機。今、最高の気分だ。
It was one of the best experiences I've ever had. Cheers to everyone!!

Little Wing Engineeringで購入当初の愛機1949FL。写真はまだHydra-Glideの装いが残る90年代後半。

横浜HRCSに出展、思いもよらずCycle ZombiesとDice Magazineのピックをいただきました! 仲間と共に表彰された際の1枚。

Photographs:Kentaro Yamada
Text:Gonz (満永毅)
媒体:ROLLER magazine vol.18

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