2019.01.18

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

2020年、ついに始まるポルシェの「EV旋風」

2025年までに、販売するモデルの50%を電動モデルにすると計画しているポルシェ。手始めにEVモデルのタイカンを2020年に発売するとし、そのプロトタイプが国内外で目撃されている。EVの概念を打ち破る、ポルシェEVとは。

PORSCHE Taycan

レースで鍛えた技術と経験値をフィードバック

「純電気駆動システムを搭載する Eスポーツのあり方、そしてポルシェの名にふさわしい次世代の方向性を暗示する」
というメッセージを掲げ、ポルシェがフルEVのコンセプトカー"ミッションE"を発表したのは、2015年のフランクフルト・ショーでのことだった。

 創始者であるフェルディナント・ポルシェが最初に設計した自動車が、1900年のパリ万博で発表された電気自動車"ローナー・ポルシェ"であったことを思えば、彼らがEVの開発を手がけることになんの不思議もないが、それは決して一朝一夕にできたものではない。

 2010年、ポルシェは3.4ℓV8エンジンに3基のモーターを組み合わせたミッドシップのハイブリッド・スーパースポーツ「918スパイダー」を発表。並行してまた911GT3Rハイブリッドを開発し、ニュルブルクリンク・ロングディスタンス・チャンピオンシップへの参戦をスタートし、11年の第4戦で見事に優勝を飾っている。

 そして2011年7月には、ハイブリッドのLMP1カーを擁して、WECに14年から復帰することを表明。こうしてデビューした919ハイブリッドが、2015年から2017年にかけてル・マン24時間3連覇を果たしたうえ、WECにおいても3年連続でドライバーズ&コンストラクターズのWタイトルを獲得する圧倒的な強さをみせたのは、記憶に新しいところだ。

 一見、このようなレースでの活躍と市販EVの開発には関連性はないように思われるかもしれないが、実はこの数年間にレースで鍛え上げた技術と経験値が、すべてミッションEの開発に注ぎ込まれているのだ。

 18年6月にポルシェはミッションEの正式車名を"タイカン"とすることを発表した。"生気あふれる若馬"という意味をもつネーミングのモチーフとなったのは、ノーズに輝くクレストに描かれたシュトゥットガルト市の紋章の馬だ。そんなところからも、ポルシェのこのクルマに対する意気込みの強さが伺える。

PORSCHE MISSION E Cross Turismo

圧倒的パフォーマンスを発揮してこそポルシェ

 その一方で、ポルシェはタイカンの完成をもって安穏としているようなメーカーではない。彼らは2018年のジュネーブ・ショーで早くもタイカンの派生モデルとなるミッションEクロスツーリズモを発表(市販化も決定)。タイカンとマカンとパナメーラ・グランツーリズモのエッセンスを掛け合わせたような、独特のスタイルでクロスEVというべき、新たなジャンルの開拓に乗り出している。

 このほかポルシェでは、25年までに全体の50%を電動モデルにする計画を推し進めており、22年までにはEモビリティ全体にさらに60億ユーロを超える投資を計画中だという。

 その動きは日本市場においても同様で、今年の春には偽装を施したタイカンのプロトタイプが国内でテストする姿が目撃されるなど、20年初頭に予定されているタイカンの市販に向け、様々な準備が急ピッチで進められている。

 そう、ポルシェのEV革命は、すぐ側まで近づいているのだ!

ドアレバーは、人が近づくと自動的に外側にスイングする。電動オープン式の充電ソケットは周囲のデザインに見事に調和。15分間の充電で400kmの走行が可能。

Photograph:Porsche AG
Text:Yoshio Fujiwara

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