2019.01.22

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

3Dでクルマづくり? 中国で盛り上がるEV ベンチャーを解説

BYTON

49インチのメインディスプレイを持つ前席は、柔らかな配色でリビングのように家庭的でリラックスできる、というコンセプトを持つ。

BMWグループの元副社長が手掛けるEVブランド

 いま現在の市販車には未導入である自動運転レベル4。それは高速道路など特定の場所において基本運転手からシステム緊急時まですべての操作を自動化するものである。

 ただ自動運転に関する研究、技術は年々向上しており、ついに自動運転レベル4を掲げたコンセプトEVカー『K-Byte』と『M-Byte』が、中国に本拠を置く新興EVブランド、「BYTON(バイトン)」から発表された。

 昨今モデル数が増えているSUVタイプのM-Byte、対してコンパクトサルーンタイプのK-Byteの2台で、注目すべきはもちろんモデルそのものなのだが、バイトンのバックボーンも興味深いものだ。それというのも、長年BMWグループの副社長を務め同社のi8開発も手掛けたカーステン・ブレイトフェルト氏と、日産グループの東風インフィニティ社長を務めていたダニエル・キルヘット氏がタッグを組んで創業した会社なのである。二人のプロフェッショナルが放つ高次元なEVに期待を隠せない。

『M-Byte』
高速DCコンセント使用時は80%まで約30分で充電できるうえに最大航続距離は520kmを誇り、サイドミラーはビューカメラへと置き換えられているなど、『M-Byte』は新時代モビリティの可能性を感じさせる装備がふんだんに採用されている。

モーター最高出力/350kW(470hp) 航続距離/520km バッテリー容量/95kWh 
0-60mph加速/未定 発売時期/2019年 価格/未定 自動運転/レベル4
 
https://www.byton.com/
 

Polymaker

世界初、3Dプリンターで量産されるEV

 イタリアのEV製造会社XEVと、上海の3Dプリント素材会社であるPolymakerが手を結んで生み出した、世界初となる3Dプリンターで製造される量産EV『LSEV』。シャシー、シート、ガラスを除き、見える部分のほとんどを3Dプリンターで作るLSEVは、数十種類ものエンジニアリングプラスチック素材を開発、表面加工技術なども新たに考案された。量産開始時期は2019年中頃を予定しており、すでに7,000台のオーダーが入っている。
 
 
『LSEV』
通常は何点も組み合わせなければならなかったパーツも、3Dプリンタ-を用いることで、極力点数を抑えた。
3Dプリンターならではの素材と加工技術を組み合わせて超軽量を実現したLSEV。ボディ重量450kgは驚愕の数値だ。
 
モーター最高出力/未定 航続距離/150km 最高速度/65km/h 
発売時期/2019年中旬 価格/7,500US$ 自動運転/設定あり
 
https://polymaker.com/
 

QIANTU

QIANTUの上海ショールームは専門書類が多数並べられており、一般的なカーディーラーとは一線を画するデザインとされている。中央に鎮座するK50はまるでアートワークの一種。

後発故に行き届いた性能と装備、そしてデザイン

 現在地球上で、最大の自動車マーケットとされている中国。ただし自国のブランドというよりも、日本など他国メーカーとの合弁会社が生産するクルマが多く、さらに高級外車の人気が非常に高いという、ある意味特殊な国である。一方で自動車社会が発達したことや経済成長と比例して公害も大きな問題となってきている中国ではEVへの取り組みも盛んであり、ベンチャー系のEV会社も次々と起業されつつある。その中のひとつであるQIANTUが発表した「K50」は、本格的なスポーツEVとして仕上げられており、各国からも注目されている一台だ。

 2014年にコンセプトモデルが発表されたK50は当初からその流麗なフォルムで話題を集めたモデルであり、そのスタイリングをほぼ崩さないまま発売まで漕ぎつけた。長く伸びたフロントノーズ、そしてシャープに切り落とされたテール周りは、スーパーカーのそれ以外何物でもない。EVらしいポイントを挙げるならばルーフには発電パネルが採用されていることであり、太陽光を受ける場所に停めておけば自ら充電される仕組みとされている。

 今のように日本のクルマが世界基準になるまでには紆余曲折があったように、テスラをはじめとした高性能EVスポーツモデルが多数開発されている中で、それらの作りや技術を良く研究し、ベターラインまで引き上げてきたK50は、EV業界全体をベースアップさせるような存在となるかもしれない。

『K50』
コンセプトモデルの発表時からほぼデザインの変更をせずに登場したK50。フロントからサイドパネルまで、えぐられるようなラインを描いており、これはモーターやセルなどを冷却する効果も得られるものだ。まずは中国市場から販売され、追って北米への進出を予定している。
 
モーター最高出力/160kW(215hp)×2 航続距離/300km以上 バッテリー容量/60kWh 最高速度/200km/h以上 
0-100km/h加速/4.6秒 発売時期/2018年中 価格/700,000元
 
http://www.qiantumotor.com/
 

Text:Dan Komatsu,Soichi Kageyama,Takeshi Goto,Takayoshi Suzuki,Shogo Jimbo(DRIVETHRU)

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